キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

右か左か

2017年01月19日 | Weblog
朝、車窓から富士を観ると7合目当りに横に雲がかかっていた。
最近割りと晴れているのだが、霞があったり雲がかかったりで、紺碧の空に真白き富士が綺麗にコントラストされた姿が観られないのが残念だ。

腹が減ったので早めに「かつ半」へ行きミックスフライ定食を食べる。
今日もバアサンの姿がなかったので、バアサン予備軍の女性にどうしたのか聞いたら、もうお家で静かにしたいということですと答えたが、体よくお払い箱になったようだ。
「あんた何時まで来るのよ」と言っていたのに、先に辞めちゃうとはね。
坊ちゃんのキヨじゃないが、バアサンがいないと思うと、命取りだといわれている揚げ物をわざわざ遠くまで喰いに行く気も失せる。

帰りに伊勢佐木町BOで本を眺めるが、何と昨日買った亀和田武の本が1,260円で売っていた。
684円も安くて、良い状態だったので冗談じゃねええやと思ったが、昨日JRAを出て、右へ行くか左へ行くか迷い、左に進路を取ったことが間違いだったようだ。

馳星周「喰人魂」中央公論新社 2013年 1,400円、石垣りん詩集「表札など」童話社 2000年 2,000円、秋山真志「寄席の人たち」集英社 2007年 1,800円を買う。

馳星周は、よく文庫で分厚い本を見かけるが、面白いといけないので買わないようにしていたが、これは食に関する生業を持った人間として買わないわけにはいかない。

これは石垣りんの2冊目の単行本詩集の新装版で、単行本詩集はすべて絶版になっていると書いてある。
生活感のある詩集で、こういったのが好まれるんだよね、日本では。
未だに根強い人気があるよね、この人。

秋山真志の本は、色物といわれる芸人が扱われているが、実際に観たことあるのは、髪切りの林家笑楽とあした順子・ひろしの漫才だけだ。
このひろし、随分おいぼれだと思って観ていたが、大正11年生まれ、すごいもんだなあ芸人というのは。

夕刻、藤沢の客先へ行き、一軒お目当てのワインショップが分からなくなり随分行き過ぎて、酒が充実している酒屋があたので道を尋ねた。
店の名前を見たら、酒で有名な「とちぎや」であった。
親切に教えてくれたが、平台の「日置桜」の一升瓶に目がゆき、「竹雀」「いづみ橋」の四合瓶に引き付けられ、吟味の末「いづみ橋」特別純米瓶熟四合瓶を買った。

この酒を持ち込み客先の一軒で、柿ピーをつまみにまず味見をし、すき焼きを喰いながら本格的に呑んだ。
色は少しグレーか褐色ぽくなっていて、コメの甘味=旨味と熟成による奥行きを感じた。
2015年1月瓶詰め、2016年6月出荷、ということは少なくとも瓶詰め熟成期間は2年、製造はその前だから、随分しっかりとした造りになっていると言うことだ、精米は70%、日本酒度8、好みの酒で、すき焼きにも負けずに最後まで美味しく吞んだ。
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