キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

稚鮎の天婦羅

2008年03月21日 | Weblog
先日稚鮎の天婦羅をいただきました。既に3cmほどに成長しており、春の味の特徴であるほろ苦い味覚を堪能いたしました。湘南の河川は茅ヶ崎と平塚の境を流れる馬入川、平塚と大磯の境を流れる花水川、大磯と二宮の境を流れる葛川、二宮と小田原の境を流れる押切川、小田原を流れる山王川、酒匂川と数多くありますが、そのいずれの川でも桜の季節になると稚鮎の遡上が見られます。数万の稚鮎が波に乗って河口を上り、川の流れで海へ戻され、また上るを繰り返します。水の流れも大きな障害ですが、この時が海鳥にとっても捕食の絶好のチャンス、そうとうな数の稚鮎が鳥類の繁栄に貢献いたします。

また海鳥に混じってこの季節河口でひたすら竿を振っている哺乳類がおり、人間族ルアー狂に分類されております。稚鮎は海鳥専用の餌ではなく、大型魚類も狙っており、特に河口を餌場とする鱸=シーバスにとっては産卵後の体力回復の高カロリー食品、遡上のために稚鮎が河口に集結するのを待ち構えて一網打尽を画策しております。そのスズキ君を狙って鮎カラーなる色合いのルアーを振り回して、あわよくばメーターオーヴァーの鈴木君を仕留めてやろうなんて魂胆で夜な夜な竿を振り回す仕儀と相成るわけです。

厳寒の2月、大磯港で夕方さびき仕掛けを上げ下げして、2cm程の小魚を軽く両手に一杯ほど釣り上げては自転車で家路につくおじさんたちを見かけます。このおじさんたちは総じて酒飲みで舌が肥えております。自前で酒の肴を調達して、風呂上りに熱いやつをくいっといくわけですが、この時期の小魚が河口に終結する前の稚鮎、型も小さく真水の影響を受けていないので、から揚げにしていただくには最高、一ヶ月ほど楽しみが続きます。

湘南地方の鮎の解禁は毎年6月1日、この時期2008年の鮎竿のニューモデルがダイワ、シマノ、がま勝からフィッシングショウで発表されていると思います。我が友人の友釣り狂たちよ、今年も大枚をはたいて最新鋭の竿を手に入れ、解禁日には会社を休んで釣りに励んでおくれ、そして獲物をこちらに回すことを忘れないようにしてくれ。いよいよあと二ヶ月余でスイカの香りがする若鮎の塩焼きの季節です。今年も晩秋の落ち鮎の煮びたしまで、じっくりと鮎を楽しみたいものです。

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