キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

チョコレートが来た

2018年02月15日 | Weblog
いよいよ朝が早くなってきた。
日の暮れが遅くなるのが先で、夜明けは中々早くならないが、それでもここまで春が進むと朝もはっきりと早くなったのを感じる。
いよいよ隠居生活も3月末で一年だ。
何でも3年やらないとどういうものか分からないが、隠居の本質はそう積極的なものではないような気がしている。

昨夜飲みすぎて二日酔いの傾向があるが、そんなに酷くない。
風呂に入って、朝飯を作った。
冷蔵庫に妻が作っている出汁があったので、油揚げと菜花、蕗の薹で味噌汁を造った。
ボロニアソーセージを切って、冷蔵庫の入っていた野沢菜、海豚と蒟蒻の煮物を食べた。
海豚は翌日煮凝りになっている状態が断然美味い。

10時過ぎに下の息子と東に向かって散歩に出る、南に歩いて葛川沿いに出て少し東へ歩き、ゴルフ場の真ん中を降りて海へ出る。
ゆったりした波であったが割と大きかった。
海の色は鮮やかで美しかったが、見晴らしは良くなく、大島と房総半島が見えなかった。
テニス場のところへ上がったら、富士山は全容が見えたがバックの空の色が白っぽかった。
富士山の白と空の青が鮮やかに対比するときが一番美しいが、今年はそういった日が少ない。
プリンスホテルの下を葛川沿いに東へ歩き、普段あまり歩かない道を途中から北へ向かって歩いて大磯警察の前に出て、何時ものコースに戻り不動川沿いにヤオマサまで歩いた。
ここの所地の魚が少ないが、今日もいいものが無く島根の鰤のあらを買った。

帰り道にクリエイトに寄り息子がアミノ酸を買い、ついでに「妙高山純米」1升瓶を買ってもらう。

昼飯を妻が全く考える気がなく、油断していると鍋焼きうどんかパスタ、インスタントラーメンになるので、カレーうどんで妥協した。

1時半に家を出て東海道線で平塚に行った。
さくら書店で買いたい本のうちの1冊が無くがっかりしたが、店内を眺めていると買っておきたい本が幾つかあり4冊購入した。

古賀邦正「最新 ウイスキーの科学」講談社ブルーバックス
8年前の「ウイスキーの科学」の最新版で、科学は日進月歩だからとにかく最新のものを持ってないと駄目だ。
それにしても日本のウイスキーが世界一になる時代が来るとは思っても見なかったね。
スコッチに比べたら味わいが繊細で柔らかいが、スコッチの荒々しさは風土を反映していて、荒涼とした風景を思いながら飲むのも悪くない。
ウイスキー好きとしては必読書だね。

エマニュエル・トッド、ピエール・ロザンヴァロン、ヴォルフガング・シュトレーク、ジェームス・ホリフィールド「世界の未来」朝日新書
エマニュエル・トッドが何を行っているのか読んでおきたいので購入したが、エマニュエル・ドットのインタビューは僅かで朝日も商い上手だね。
資本主義と民主主義の限界点で、だれが的確な処方を出せるのか、あるいは出せないのか興味が尽きない。
ドットのところは直ぐに読んでしまったが、前とちょと違うことを言い出してるね。
家族の始まりは核家族であり、部族の始まりは民主主義はであった、そこには排外的要素を含んでおり、トランプ政治は民主主義を体現しているものだと。
元々トランプの出現やイギリス離脱は当然のことだと発言はしていたが、排外的要素は日本の保守主義が考えているように、グローバルな民主主義なんてのはあり得ない、古代民主制は小規模であったという所に繋がるね。

「柳家小三治の落語 9」小学館文庫
この間7,8と買ったから、9が出ているのを知って知らんぷりは出来ない。
これで完結らしいからほっとしているが、中抜けになっているのでそれを探さなきゃいけない。

田中美知太郎「人間であること」文春学藝ライブラリー
最近文春文庫を買う機会はめっきりと減ったような気がして、学藝ライブラリーをよく買っているような気がする。
田中美知太郎は高校時代に読み始めて、大学時代に箱入りの単行本を買って読まずじまいになって以来読んでない。
こうやって文庫本になって出してもらえるともう一度読もうって気持ちになるからありがたい。

駅から10分ほど北に歩き、ちょうど八幡さまの東に当たるところに「NICO」があり、そこでカンパーニュとバケットを買う。
かつてのデパート梅屋だったビルに本屋があったので、目的の本があるかもしれないと駅前まで戻ってみたが、すでに無くなっていた。
さくら書店で他の店舗は何処にあるのかと店員に聞いたら、郊外に1店舗あるだけとのことで、駅の南側のショッピングセンターにかつてあった店も撤退したらしい。
充実した書店は地域の文化を担っていたのに、知性に対する敬意はすっかり失われてしまった。

三井住友銀行へ行き、通帳記入をする。
内容をまじめに見てみると1年で随分とカネを使っていた。
だが、その実感はなく、倹しくやっていても今は思ったよりカネが掛かるものだと認識した。

BOへ向かい古本を眺めるが、読まない本を買わないように注意して、2タイトル、3冊を購入した。

小室直樹「韓国の悲劇」カッパブックス 昭和60年初版 昭和61年12刷
この当時結構売れたんだね、ソビエトの崩壊を当てているし、アカデミズムに無視されていても、一般読者には支持されていたんだろう。
小室直樹フャンだが、最近の韓国の動向はどうみても変で、彼が韓国についてでどのように観ていたのかすごく興味がある。
本の状態は悪かったが108円なんで文句のつけようはない。

白崎秀雄「新版 北大路魯山人 上下」新潮社 昭和60年初版 平成2年7刷
これも結構売れた本のようだ、ちくまで文庫化されていて、あるいは持っているかもしれないが、今後読むには目に楽なので購入した。 
前所有者は上巻の最初だけを読んで、後は読んでおらず本の状態は凄くいい。
この本は1971年に文芸春秋から出ており、80年に文春文庫、85年にこの本が新版として出て、97年に中公文庫、2013年にちくま文庫が出ている。
この著者の本は中公文庫で「近世畸人伝」を持っているはずだ。


家に帰り、郵便受けを覗いたら、小包が二つあり、1つは北新地でスナックを経営している女性からで、毎年リーガロイヤルのチョコレートを贈ってくれるが、開けてみるとやっぱりそうだった。
台所で妻と娘がオリンピックを観ていてハーフパイプで平野が最後に逆転されたと残念がっていたが、チョコレートをもらったので珈琲を淹れて飲もうぜと、皆で美味しくいただいた。
半世紀振りと想定されたチョコレートの無いバレンタインデーはこうして来年以降に持ち越された。

オヤジに荷物が届いていると、娘が段ボール箱を持ってきたので開けてみると、フランスの友人が送ってくれたワインで赤白各2本入っていて、高品質のワインで嬉しかったね。
直ぐにメールで御礼と近況を伝えた。

晩飯に呼ばれて台所へ降りると予定通り、栗原はるみの大根蕎麦の鍋をやっていた。
降りるのに少し手間取ったら、息子は鰤のあら煮を食べ終えて、鍋のほうも一陣が食べ終わっていた。
この鍋は薄くピールした大根を蕎麦に見立て、薄切りの豚肉と芹を入れて、都度さっと火を通して食べる鍋で、大根のに煮え具合で色々な触感が楽しめ、豚肉がくどく感じず、芹がアクセントになり、緑の色合いも美しい鍋だ。
娘がいなかったのでどうしたのかと妻に訊いたら、友達と駅前のピザ屋に行ったとのこと、ついに相性の悪さに立ち向かったのか。
妻と「妙高山」を冷で呑む、鍋によく合い杯がすすみ5合ほどを呑んだ。
途中から妻はコニャックに切り替え、僕は昨夜開けたリオハのマズエロを飲んだが、蔵の最高グレードのワインで新樽熟成されていて、一日たったら果実味と樽由来のく成分が良く熟れていて、奥行きのある風味素晴らしいワインに変わっていた。
バケットと熟成したモッツアレラと楽しんだが実に良かった。

酒を呑みながら女子スピードスケート1000メートルを観ていたが、高木美帆は素晴らしい出来だった、小平は落ち着いた気合の入ったいいレースをしたが、インスタートが不利だったね。
大きな大会では1000もアウト・インの合計タイムの勝負にしたほうがいい。

高木姉妹が出る3人で滑るパシートについての番組などを観ながら、11時過ぎまで呑んでいたが、娘のやつは行ったきり帰って来ず、典型的な雪女になっていた。

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする