blog情報誌Cuore通信

『心あるお産の会』が発行している情報誌のブログ版です。楽しい情報満載!ぜひ、ご覧ください!

Cuore通信09年10月号(Vol.41)

2009-10-23 | cuore通信 2009年度版 vol.32~vol.43
初産で里帰りしていたお母さんが、生まれて数週間の赤ちゃんのことで心配があり、親や近所の方に分からないことを聞いている場面に居合わせました。

何年も前に同じ経験をしたはずの私でしたが、時間が経つと忘れてしまうものですね。自分の時はどうだったかとうる覚えの経験を思い出しながら話を聞き、おばあちゃん世代の方達と一緒になりみんなでお母さんの疑問に答えていました。

新しい小さな命は、たくさんの愛情をもらって育っていきます。
でも、今はそれがもらえずに育つ子どもが少なくありません。

どんなにたくさんの人達が関わっても、お母さんの存在に勝るものはないと聞いたことがあります。
これまでの自分を振り返って考えてみると、色んな人とのつながりや支えの中にいるお母さん自身が、自分が幸せだと感じていられることが子育てにはとても大切なものかなと感じています。





今月の特集


はじめまして、私は埼玉県の所沢市で保健師をしています山本昌江と申します。8月23日に社会教育研究全国集会が阿智村で開催された折、会の活動を知り大変感動し、今回原稿を書かせていただくことになりました。今の仕事に就く前は、小児病棟と新生児の集中治療室に看護師として働いていました。当時の国立病院の勤務体制も今に劣らず劣悪な状況で、夜勤は月10日以上は当たり前、一人夜勤もあり、小さなミスも増えていきました。私はこのままだと患者さんを殺しかねない、患者さんの命を守るためにも自分たちの労働条件を改善していかなければと思い、労働運動に参加しました。夜勤明けにビラ配りや交渉を行い、ふらふらになりながら仕事をこなしいく中で、夜勤も月8回となり、多くの要求を実現していくことができました。
現在も間接的ではありますが、市民病院の統廃合問題などに参加しています。しかし運動の中心は病院関係者が多く、市民団体もほとんどが高齢者です。今回「心あるお産を求める会」の活動を知り、若い世代の人たちが、子育てと仕事で毎日忙しい中、地域のために、またこれからお母さんになる人たちのために、そして自分たちの暮らしを豊かにしていくために、学習活動や運動を展開され頑張っている姿を拝見し、大いに励まされ、感動したのです。みなさんの活動、いや、こういう会が存在していること自体が、どれほど全国の病院職員のエールになっているかしれないと思います。
今回、保健師としてこれからお母さんになる人たちに、ひとこと普段感じていることをお話します。

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ここ数年、母親学級に参加している妊婦さんの様子で、一番心配なのが食事です。1日2食という人がとても多く、必要エネルギーに達していない人がほとんどなのです。その中でもお菓子に占めるエネルギーの割合が多いのです。私たちの体は自分の食べたものでしかできません。良いものを食べれば良い体に、悪いものを食べれば悪い体になっていきます。栄養が足りなければ細胞は成長や再生能力を低下させます。お腹の中にいる赤ちゃんは、その影響をダイレクトに受けるわけです。体型を気にして必要なエネルギーをお母さんが摂ってくれなければ、赤ちゃんの細胞も成長しません。特に大きなダメージを受けるのが胎児期一番大きな臓器である脳です。とにかくお菓子でおなかいっぱいにするのではなく、1日3回は食事をしてください。
さらに心配なのがサプリメントに頼っている人がとても多いことです。(下伊那の妊婦さんは大丈夫かな?)補助食品として利用するにしても、ぜひ勉強してから使ってください。その弊害はすべて血液を通して赤ちゃんに影響していることを意識してみてください。同じビタミンでも土と太陽と水から生まれた自然の野菜と、人の手が作った石油から生まれるものもあるビタミンでは私たちの体にどのように働くか、みんなで勉強する機会があるといいですね。
私たち人間は、大地が育てた命をいただいて命をつないでいます。命のあるものをいただくことを「食」といいます。「食」という字は「人」を「良くする」と書きます。栄養素を体に入れることではないのです。人間らしい「食」のありかたを、命を授かったこの機会にともに考えてみませんか。



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