世界のどこかで起きていること。

日本人の日常生活からは想像できない世界を垣間見たときに記しています(本棚11)。

「チェ・ゲバラ 世界を変えようとした男」

2017-06-29 07:48:02 | 日記
追跡者 ザ・プロファイラー「それでも僕は見過ごせない ~チェ・ゲバラ世界を変えようとした男~」
(2013.11.6:NHK)



<内容>
弱者が苦しむ世界を変えるために戦った、20世紀の革命家チェ・ゲバラ。
平凡な若者の生き方を変えた、運命の旅とは?
なぜ医師の彼がキューバ革命で英雄に?
読む人の胸を打つ、盟友カストロへの『別れの手紙』とは?
岡田准一がほれ込んだ笑顔の秘密とは?
ゲバラの生き方を知れば、あなたの明日が変わる。


興味があって録画しておきながら、見るまでに3年以上も経ってしまいました。
この番組の欠点は、専門家の解説が乏しく、司会の岡田君とゲストの感想ばかり聞かされること(^^;)。

さて、チェ・ゲバラについて初めて知ったことが多々ありました。

・チェはアルゼンチンの富裕層出身で医師でもある。
・南米をバイクで自分を探す旅に出て搾取される貧困層を目の当たりにし、とくにボリビアとグアテマラでは貧困にあえぐ農民が武器を手に立ち上がる「革命」を目撃し衝撃を受けた。
・貧困に苦しむ人を救うべく、世界を変えようと考えた。
・キューバでは奇跡的に成功したが、理想に走るチェは、現実路線をとる朋友のカストロと袂を分かつ。
・その後アフリカのコンゴに渡り革命に参加するがうまくいかず、失望の中でキューバに隠れるように帰国。
・最後はボリビアのゲリラ活動に参加したが、政府軍に捉えられて射殺され、39歳の生涯を閉じた。

理想に目覚めた若者の、栄光と挫折の物語です。
ほんと、絵に描いたようなストーリー。
今でも賛美され信仰者がいるのは、皆これを目指したいけどできない現実が目の前にある、ということなのでしょう。

私は学生運動を思い出しました。
理想を掲げる若者のエネルギーは、歪んだ社会を打破する原動力です。
しかし悲しいかな、一般社会ではそれは通用しないことがほとんどでつぶされてしまう。

現実社会では、純粋すぎる人間の末路は不幸で終わることが悲しいですね。