徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

食物アレルギー経口負荷試験で初の死亡者

2017年08月10日 14時25分31秒 | 小児科診療
 ショッキングなニュースが流れました。

 アメリカ アラバマ州のバーミンガム小児病院で、3歳の食物アレルギーの患者さんが Baked milk(※)の食物経口負荷試験によるアナフィラキシーショックで亡くなったそうです。
 その患者さんは喘息も併発していたハイリスク患者でした。

※ baked milkの経口負荷試験は、オーブンで加熱した乳のタンパク質による反応を見るものらしく、生地に混ぜ、マフィンや、ワッフルなどを焼いて、微量ずつ、負荷していくものです。

■ 食物アレルギー経口負荷試験で初の死亡者が報告された
(Univadis Medical News2017.08.092 :MSD)
 報道によると米国での食物経口負荷試験後に3歳児が死亡した。
 米国とカナダのアレルギー専門医は、米国の病院で食物経口負荷試験中に小児が死亡したことは「悲劇」であると述べた。 報道 によると、Alastair Watsonちゃん(3歳)は先月、加熱牛乳を含有した食物を忍容できるかどうかを調べる定期的な食物負荷試験中に死亡した。
 米国アレルギー喘息免疫学アカデミー(AAAAI)& 、 米国アレルギー喘息免疫学会(ACAAI)& 、 カナダアレルギー臨床免疫学会(CSACI) は共同 声明 において、食物アレルギーの診断は必ずしも単純ではなく、最近かかった疾患や併発疾患など患者の既往歴の複数の側面を考慮した上で患者が食物経口負荷試験の被験者候補となるかどうかを判断する必要があると述べた。
 「これは、食物アレルギー経口負荷試験に関連して報告された初めての死亡例である。死亡者がたった1人であっても少ないとは言えない。しかし、食物経口負荷試験は食物アレルギーの有無を判断する“代表的基準”と考えられる」と同団体らは述べた。
 また、患者の安全を確保するために、食物経口負荷試験は適切なスタッフのいる診療所または病院に限って実施される必要があり、同試験のリスクとメリットを患者や介護者に説明したことを詳述するインフォームドコンセントを得る必要があると団体らは述べた。

 
この事件を受けての日本小児アレルギー学会の見解;
■ 「経口負荷試験に関する情報共有

<参考>
ニュース記事(英文)
□ 「乳の負荷試験中の死亡事故」(2017-08-03:個人のブログ
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