徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

今年はなぜか早いインフルエンザ流行2017

2017年10月14日 08時14分20秒 | 小児科診療
 インフルエンザ関連記事を紹介します。
 今シーズン、現時点で検出されているのはA型で、H3(香港型)>H1(パンデミック2009型の末裔)だそうです。

■ インフル流行、今年はなぜ早い?ワクチン効果や変異は?
(2017年10月13日:朝日新聞)より抜粋
 全国各地で早くもインフルエンザの患者が増えている。9月から学年・学級閉鎖が首都圏などで相次ぎ、すでに17都府県に上る。外国との人の行き来、温暖化などさまざまな要因が考えられるが、専門家は予防策として手洗いやうがい、ふだんの体調管理といった「基本動作」を挙げる。
 例年、国内では気温が上がる夏になると患者がゼロに近づく。だが全国約5千の定点医療機関の患者数は8月上旬が昨年の10倍の約1千人、9月上旬が3倍以上の約900人だった。アジア各地でも夏に流行し、香港では7月にピークが来た香港衛生防護センターによると5~8月に18歳以上の579人が重症化し、うち429人が死亡世界保健機関(WHO)によると、タイやミャンマー、フィリピンなどでも夏に異例の流行があった
 感染症に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は「流行地を旅行した人がウイルスを国内に持ち帰った可能性もある」と指摘。熱帯地域で湿度の高い雨期に流行することがあり、「国内でも気候変動の影響で夏に流行しているのでは」とみる研究者もいる。
 8月にインフルエンザ脳症で亡くなった女児の一家は全員が昨年10~11月に予防接種を受けていた。だが、国立感染症研究所によるとワクチン効果が高いとされる期間は約5カ月間。ワクチンは流行が始まる秋に向け、春ごろに専門家が流行するウイルスの型を予想し、メーカーが鶏卵で培養して数カ月かけて作る。このため、夏から初秋はワクチンの効果が落ちる「谷間」の時期でもある。
 夏に流行したウイルスには複数の型があり、香港やタイで流行していたのは主にH3N2型、フィリピンやミャンマーではH1N1型。国立感染症研究所によると国内で9月以降に分析されたウイルス46個のうちH1N1型が20、H3N2型は10だったという。東京大学医科学研究所の河岡義裕教授は「今のところインフルエンザウイルスに大きな変異は見つかっていない。なぜ季節外れの流行が起きているのかわからない」と話す。
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