珍玉ぼやんのコピバン日記

わたくし「ぼやん」のバンド活動についての記録・記憶です。

読んでも特に徳になることはないと思います。

依存

2016-10-18 15:48:11 | 歴史
人生は間違いだらけで進んでいくものだと思う。

誰しも必ず「○○~すればよかった」「○○~するんじゃなかった」と思った事が一度はあるはず。

しかし無情にも人生は後戻り出来ずに刻一刻と進んでしまう。

進んでしまった時間は2度と戻らない。




晴れだったか曇りだったか忘れてしまったが、ある朝幼稚園で朝礼があった。

見慣れない男の子が母親らしき人と朝礼台の横に立っているのが目に入る。

園長先生が朝の挨拶をしたあと、「皆のところに新しいお友だちが来ました」と朝礼台へ呼び寄せ、男の子がマイクを使い挨拶をする。

「向井章介(仮名)です!宜しくお願いします!」

先生と園児皆で拍手をして新しい仲間を迎え入れる。

朝礼が終わって皆が園内で遊び始めるが、ふと見渡すと向井章介が一人でクラスの後ろで寂しそうに立ちすくんでる。

「始めて来た場所だし無理もないよな~」

と、おどおどしてる向井章介を見た瞬間に、ある衝動が俺の心に走る。

『話しかけなきゃ。』

と。

向井少年に歩みより話しかける

「名前何て言うの?」

「向井章介」

「章ちゃんて呼んで良い?」

「良いよ!」

「俺は久保田剛。友達になろう!」

「うん!」

子供なんて単純なもので「友達になろう」の一言で相手へ心を開いてしまう。

幼稚園での1日を向井章介と過ごし、「また明日ね!」と別れを告げて帰宅する。

幼稚園で新しく入ってきた友達と仲良くなった事をはしゃぎながら父親へ報告する。

「今日ね幼稚園に新しいお友だちが来たんだよ!向井君って言うの!」

「向井?向井…それなら、もしかしたら新しく近くに出来た家の子かもしれないぞ?」

「本当に!?どこ!?」

「あそこ見てみろ」

父親が指を指したのはうちの家の前の畑を越した、直線で100mも無いであろう先の家だった。


「あそこに3つ新しいお家が建ってるだろ?そこの一番奥の家が向井さんちかも知れない。剛行ってみるか?」

「うん、行ってきます!」

そんな奇跡みたいな事があるのかと不思議に思いつつ5分と掛からず到着し、近所とはいえ初めて入る場所に不安を覚えながら足を進める。

恐る恐る進んでいき一番奥の3件目に辿り着いた。

本当にここの家に居るのかな?

もしかしたら違うんじゃないのかな?

でも答えが知りたくて小心者ながら勇気を振り絞って玄関に向かって叫んだ。

「こんにちは~!」

しばらくすると玄関が開き今朝見た母親らしき人が顔を出した。

「こんにちは。章ちゃんのお友だちかな?」

お友達と言う言葉に心を弾ませて元気に返事をする。

「そうです!」

「章ちゃ~ん!お友達が来たよ~!」

すると母親と入れ替わるように章ちゃんが顔を出す。

「つーくん来たんだ!どうしてここがわかったの!?」

「だって俺んちすぐそこだもん!」

二人の笑顔を見て章ちゃんの母親も笑顔になる。

家に帰って父親に報告すると

「やっぱりそうだったか!良かったな!仲良くするんだぞ」と父親も嬉しそうだ。

それから毎日遊ぶようになり、二人が親友になるのは当たり前だった。

小学生に上がって一緒に登校するようになり、より仲良くなった二人は学校から帰っても一緒に遊び、休みの日も一緒に遊んだ。

飽きるとかそういう感覚は全く無く、毎日が新しく始まる1ページで、俺の気持ちはいつも高揚していた。

向井章介という少年に魅せられていた。

章ちゃんはどこか人を惹き付ける魅力がある少年だった。

普段は俺と一緒にふざけ合うのに、学校に行くと口数が減りどこかミステリアスな雰囲気を醸し出す。

朝から晩まで落ち着きの無い俺とは正反対だった。

何とも言い難い魅力を醸し出す章ちゃんは友達がどんどん増えていき、周りの男子が「向井ちゃん向井ちゃん!」とどんどん寄っていった。

そんな光景を見ながら、何故か俺は誇らしい気持ちになった。

『俺の向井ちゃんは人気者だ』

なんて気持ちで居たのだと思う。

章ちゃんへの依存の始まりだった。

こんな俺の向井ちゃんへの依存は、3年生へ進級した時に危ない形で牙を剥く事になる。


https://goo.gl/images/kqC5r5

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