この本の著者は、日本でいち早く成果主義を取り入れ、また日本でいち早く成果主義を取り下げたことで有名な富士通社で人事の仕事をされていた方である。
その分、日本企業で抱える成果主義の問題点にも、それを導入する際の理論となった年功序列制度の弊害についても詳しい。
端的に言えば、年功序列という昭和的価値観は「ねずみ講」の一種であり、「若いうちに苦労すれば下積みの後で 給与・やりたい仕事 の両面で報われる」と若者を騙し、中高年の既得権益を守る制度ということである。
確かに「うちは雇用を守ります、従業員は家族です」などと言う会社に限って、中高年の雇用を守る変わりに新規社員の採用を控えており、逆に言えば若者から雇用の機会を奪い、低労賃な派遣社員などにならざるを得ない状況を作っている。
国家公務員の人員削減についても国会で審議されたが、同じく新規採用を絞っての自然減を考えるだけで、それによって何千人もの若者の就職(の可能性)を減らし既得権益の保護に回っている。
雇用だけではなく、年金制度など全てのシステムが「上に厚く下に薄い」スタンスを取り、若い世代を踏みつけにしている。これでは給与の安い若い世代にとって子供を育てるという社会的に大きな役割を果たす余裕はなく少子化に歯止めをかけられるハズがない。
その分、日本企業で抱える成果主義の問題点にも、それを導入する際の理論となった年功序列制度の弊害についても詳しい。
端的に言えば、年功序列という昭和的価値観は「ねずみ講」の一種であり、「若いうちに苦労すれば下積みの後で 給与・やりたい仕事 の両面で報われる」と若者を騙し、中高年の既得権益を守る制度ということである。
確かに「うちは雇用を守ります、従業員は家族です」などと言う会社に限って、中高年の雇用を守る変わりに新規社員の採用を控えており、逆に言えば若者から雇用の機会を奪い、低労賃な派遣社員などにならざるを得ない状況を作っている。
国家公務員の人員削減についても国会で審議されたが、同じく新規採用を絞っての自然減を考えるだけで、それによって何千人もの若者の就職(の可能性)を減らし既得権益の保護に回っている。
雇用だけではなく、年金制度など全てのシステムが「上に厚く下に薄い」スタンスを取り、若い世代を踏みつけにしている。これでは給与の安い若い世代にとって子供を育てるという社会的に大きな役割を果たす余裕はなく少子化に歯止めをかけられるハズがない。