crossroadからのお便り

柏崎久雄が、いろいろな人との出会いや出来事を「交差点からのお便り」(クロスロードノート)として報告させていただきます。

身体・精神・霊性の健康

2010年12月25日 | キリスト教

 私はキリスト教の牧師でもあるのですが、あまり宗教熱心ではありません。牧師が熱心になると宗教行為に一生懸命になり、教会員にはあまり良い影響をもたらさないと考えているからです。

 イエス様の教える聖書の意味合いや神の御心は、私たちが幸せになり、被造物としての喜びを体験して神に栄光を帰することであります。そのためには、人格的成長は欠かせませんが、それに限定すると障害者や子供は不足するということになります。弟子としては、十字架を負い(人々の苦労を自分の身に引き受けて)、神に委ねて生きることが必要になってきます。私は自分自身は献身者として労苦を覚悟していますが、他の人や家族には同じ意識を要求することも期待することも、正しくないと考えています。

 イエス様は、幼子を説教の場から遠ざけてはいけない、彼らこそ神の国にふさわしい、と弟子たちを戒めました。子供では説教の意味がわからないので邪魔になると考えた一般的信仰者の考えを覆すものです。これは、障害者にも適用されることです。

 キリスト教だけでなく、宗教が繁栄するためには、熱心な信者を確保し、それを奨励することが必要です。しかし、そうしていると宗教に熱心になればなるほど、平安で喜びのある生活や、家族を愛してそのままを受け入れる考え方からは遠くなります。

 現代日本は、ストレスの多い社会です。失敗や弱さは責められ攻撃されます。私たち夫婦は、要求の強い人々からは何をしても攻撃されます。医療・福祉・サービス業の人々は、少しの落ち度を痛烈に責められます。そんなことが続くと、ミスがないように生きようとしてストレスが溜まるばかりで、挫折するか、心のゆとりをなくすか、攻撃的な人になるか、あるいは一生懸命働き続けるか、ろくなことがありません。

 キリスト教の牧師は、日本では殆ど報われることはありません。経済的にはひっ迫し、信者からは質実・清貧・謙遜であることが要求され、信者の世話や伝道で休む暇もありません。性格の良い優しい牧師ほど、教会が大きくなることは難しいようです。

 私は牧師28年ですが、10年目に過労で心臓を悪くし、牧師としての成功やPhoto教会の成長をすっぱりと諦めました。教会員に要求することも、信仰者はこうあるべきなどといった教えも止めました。楽しく生き、夫婦仲良く、自分たちのできることをやろう、と悟りました。決して、人の要求に応じようとは思わず、自分の主義主張は貫きながら、嫌な人とは無理に付き合わない、全ての人に好かれようとは思わない、と決めたのです。

 すごく楽になりました。私の教会も、自分の自慢話をする人や、宗教熱心な人はお断りです。一生懸命神に仕えて、教会活動を第一にする人は、他の教会に行ったほうが喜ばれるでしょう。千葉福音キリスト教会は、自らの奉仕を人に見せることなく、自ら進んで人に捧げ、奉仕をする人が、たまたま集ってくだされば、それで牧師としては感謝です。そんな教会も、どういうわけか、人が集まり、勝手に成長するようになりました。会堂も拡張し、十字架塔も建ちました。健康であれば自然に成長すると思いますが、あまりそれを期待すると、不健全になります。まあ、ぼちぼち、やっていきましょう。

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ホスピタリティーを身につける

2010年12月24日 | マリヤ・クリニック

 多くの人と親しく自然に交流するということが苦手な人が多いようです。お酒を飲んだり、バカなことや目立つことをして騒ぐということに走るようで、じっくりとした穏やかで楽しい交流ができないように思います。保育園のクリスマスには、コンゴの男性が太鼓を子供たちと楽しむ企画がクリスマス・ページェントの後にあるので、私が園長室に行ったときにいたので、話しかけましたが、しばらくの話の後で、あなたは日本人かと聞いてきました。どういう質問かと聞いたら、日本人は、こういう風に話しかけてこない、と笑いながら答えました。クリスマスのお話の後、自分たちのパーフォマンスがあるのに、わざわざ園長室に来て、「失礼しました。I understand what you are.」 と私が牧師であることに気がついて、挨拶に来ました。

 クリニックのクリスマスも、定員50名に限定して従業員とその家族を含めて招待しました。日本人は、こういうパーティーを準備したことも参加したこともなく、食事や飾りつけ、そしてプログラムなどをどのようにしたらよいかわからないので、こういうことを丁寧に教えながらホスピタリティーを身に着けさせようと考えました。ホスピタリティーを調べると ― 「ホスピタリティは、人に幸せを与えるものであり、その真髄は、他人を尊重し、大切にするという気持ち-人間愛だ。その気持ちが、相手に幸福感を感じさせ、「この人と一緒にいたい」と思わせる。 ―とありましたが、自分がすることで相手を幸せにするということは、自分勝手なものであってはいけません。このホスピタリティーをもつと、どの国の人とも温かい交流ができますが、日本人はこういうことには慣れていません。

 パーティーを楽しく温かいものにするためには、周到な準備と計画、そして慣れが必要ですが、何よりもホストのパーソナリティーが大事です。接待に忙しくして、ゲストとの交流が出来なくてはいけません。準備というのは、接客の時に人と交流するために十分に時間を掛けることができるために必要なのです。これが足らないと、あせってしまい、おかしなものになってしまいます。しかし、準備が足らなく困っても、大事なことは人との交流だと、割り切って、接待をすればよいのです。これらすべてがホスピタリティーです。

 食事は、十分なもので、かなり余りましたが、これは従業員や親しい人に配りました。健康管理チャレンジクイズは、管理栄養士にそれぞれ作らせましたが、単に知識の質問を出すというつまらないものであり、これは栄養医学とマリヤ・クリニックの方針とは、どこが違うのか説明したうえで、前日の夜中まで掛かって修正した私のものを、それぞれの管理栄養士に出題と回答を担当させました。参加者一同、こんなに楽しいパーティーは初めてで感激した、と言ってくださいました。

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回復の会の進展

2010年12月15日 | 低血糖症治療の会

 昨日の回復の会(低血糖症治療の会主催)には11名が集まりました。参加者も定着し、仲良く交流やアドバイスをしています。遠方よりわざわざ来られる人も多く、一人は泊まりがけで参加の用意をしてくれました。低血糖症の回復と社会復帰のためには、こういう交流が非常に大事です。午前は、寺田節子カウンセラーがコミュニケーション講座を担当してくださり、午後は私が治療と回復のポイントを質問に答えながら説明します。

 昨日は、TCAサイクルが動いてエネルギーとならない理由や、ミネラルの補給の大事さ、そして有害ミネラルの影響なども説明しました。さらに、低血糖症の治療を始めた医療機関で糖質制限が強調されているけれども、それは治療というよりも対処法であって、根本的な治療にはつながらないので、本来の栄養医学の見地からは健全なものではないことを説明しました。

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有象無象の教会模様

2010年12月05日 | 礼拝説教より

 有象無象とは、群がり集まった取るに足らない種々雑多なつまらない連中、ということだそうです。実は、他教会のあったこともない婦人から留守番電話が200回以上入れられています。その精神疾患の呂律の回らない言葉で他教会や牧師たちの批判話を聞きながら、なるほどと反省させられることも多くあります。私自身、非難される側に立って多くの攻撃を受けたことがあります。非難し、攻撃するには、それなりの理由がないと、どのような人間もそういう過激な行動は取れないものです。祈る中で、その敵意・怒りの理由を思い見るのですが、全く見当違いの妄想による攻撃の場合でさえ、その人の心情を理解しなかったから、私に対する不満が募ったのかとも思いやられました。

 この女性は、牧師がその人に対して強圧的な行動をとり、干渉するので余計反発したようです。教会だけではなく、学校でも職場でも医療や福祉でも、指導する側は相手に服従と規律を要求します。それでないと、統制がとれず、問題が起こり、対応に手間取るからです。昔、PTA会長だったころ、自分は子供を思い通りに躾けていて何でも言うことを聞くのに、会長の子育ては全くだめだ、と青少年補導員をしていた女性から激しく叱責を受けました。私は、その言葉を聞きながら、この人の子供は社会に出たら、物事にどのように対応するのだろう、結婚したらどうなるのだろう、思い通りにならない人や組織をただ攻撃するだけの人になるのではないかと案じたものです。

多くの組織が、そのような理想像を持っています。私も、もし教会員が礼拝を厳守し、祈り深く、聖書を良く理解し、成熟した人格を持って、積極的に奉仕してくれたら、なんと楽なことかと思います。カトリックでは、公式に聖人と認定される人がおり、ローマ法王も使徒の継承者として絶対的な権威を持ちます。プロテスタントはカトリック教会のような聖人は認めません。聖とは、この世から離れ、神に付くこととして、信者を聖徒と呼ぶことはありますが、それはクリスチャンの立場を意味するものであります。あるべき姿勢として、聖徒たるものは、と説教することは、よくありますが、そうすると殆どのクリスチャンは、首をすぼめ、悔い改めるしかないのであります。

 ユダヤ人は異邦人に対して、律法を知らずマナーも知らないので、野蛮人としてさげすみました。しかし、キリスト教は、その人々をそのまま受け入れ、信仰のみによる救いを伝えたからこそ、世界中に福音が広まったのです。聖書は、人が知恵によっても行いによっても、品性によっても救われないことを伝えているのです。ままならない世をままならないままに神を信じて生き、ままならない有象無象の人々をままならないままに愛していけたら、すばらしい信仰生活であると考えます。ただし、ままならないことになります。

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日展とゴッホ

2010年12月04日 | 趣味とスポーツ

 六本木にある国立新美術館にゴッホ展と日展を観に夫婦で行ってきました。ゴッホ展は、多くの方が音声ガイドを聞きながら観ていましたが、私はこういうのがあまり好きではありません。芸術というものは、感性のものであり、知性から入っていくと、芸術の意味がないと考えています。

 つまり、本来、芸術というものは感性を豊かにし、情緒を養うものなのに、知性のものにしてしまうと、例えば、ゴッホの生涯はどうだ、とか、描き方はどうだ、とか、知識を詰め込んでも人に自慢したり、知識をため込むだけになってしまうのです。ですから、観に行く意味がなくなり、却って頭でっかちな人間を作り出すものとして芸術が機能してしまうのです。

 ゴッホの絵は、不器用で精神的に不安定な人間が、一生懸命に絵を模索しながら描いたものだというのが、印象です。ミレーに師事しているようで、模写が多くありましたが、ミレーのような精神的安定は絵からは見いだせず、稚拙なものとなっています。後年になっても、ミレーの模写をしているところから、その精神性に憧れたゴッホの葛藤を感じます。ルソーやセザンヌの真似をしたものもあり、右側はルソー、左側はセザンヌのタッチに似た面白い絵もありました。自画像は、絵を描いてから、すべての焦点を自らの目に洞察させるような気迫の籠った絵となり、ゴッホの最高作でありましょう。ゴッホは、同時期に同じ場所を描いていますが、気分の変動によりうまくも手を抜いてもおります。そのようなゴッホの心と精神の展開がよくわかる展覧会であり、「こうしてわたしはゴッホになった。」という主題にふさわしいものでした。

 日展のほうは、日本画、洋画、彫刻、書、その他、ものすごい数の作品で、すべて見るのに脚早に歩いても2時間掛かりました。日本には、これだけの芸術家がいるのかと圧倒され、そろそろ自分でも絵を描いてみようかと思っていた自分の技量の未熟さを思い知らされました。やはり、描きなれた評議員・審査員の作品は落ち着きがあり、その人の作品に対する姿勢や信念を感じ、さすがだと思われました。概して、出展作は、その人の思い入れがあり、心魂傾けたと思われますが、やはり、この一点に掛けるには経験不足と思われるものが多く、ゴッホ展と同じですが、人生を掛けたという気迫ではなく、趣味の領域のものは、購入するほどの思いはありません。器用・不器用と人それぞれですが、大事なことは、感性であり、集中力であり、気迫であると思わされた一日でした。

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12月のお知らせ

2010年12月02日 | マリヤ・クリニック

今年も終わろうとしています。庭の落ち葉を片付けながら愛犬のいなくなった場所は、思い出と共に寂しさが残ります。思い切って、池を造って金魚を飼い、その上の木に鳥の巣箱を付けることにしました。新しい喜びを作らないと、寂しさばかりでは元気に生きていくことはできません。

 我が家で従業員の親睦バーベキューをしました。焼き肉などの強い味のソースに慣れている彼らに、肉の素材の美味しさと丁寧な調理と味付けを教えたかったからです。スモークなどで4日間掛けて下準備をした7種類の肉9キロを、見事に16名で食べきったのには驚きました。教会で持たれるクリスマス・パーティーには、丸ごとチキンのスモークを2羽用意する予定です。教会堂拡張記念ですから、どなたも無料招待です。申込の上、交換プレゼントをご持参ください。従業員とクリニック関係者のパーティーも準備しています。院長はクリスマスに演奏するピアノを多忙な中で練習中です。

 機能性低血糖症研究の為に、これまでの検査データ2376名分を個人データを除去して分析しておりますが、大変貴重な資料ですから、基礎疾患としての機能性低血糖症が認知されるために大きな働きをなすでしょう。来年5月には、医療法人社団マリヤ・クリニックとして、新しい活動に進展します。

 全国から来院される患者さんの為には、ネットを利用するスカイプで栄養相談・指導ができるように準備中です。栄養医学を定着させるためにネットによる症例研究グループに参加する医師を募集中です。

 南小中台保育園のクリスマス会では20年以上、お話をしていますが、その後に園児たちと一緒に食事をすると、日頃の様子から性格までよくわかります。丁寧な子育ては、一生を左右します。食事の時間を大事にしてください。私達は、子供が自立してきたので、夫婦だけで過ごす時間が増えてきましたが、何でも一緒にするので、楽しい余暇を持てるようになりました。寒さの中、お大事に! 事務長・柏崎久雄

 感染症の疑いのある方は廊下の入口から
 インフルエンザ、風邪、おたふくかぜ、はしか等が疑われる方は、中央通路わきにあるインター ホンでご連絡ください。状況を確認して2階の感染症患者待合室に誘導しています。院内感染を避けるためご協力ください。待合室も病態別に隔離して診察しますので、ご安心ください。

  インフルエンザのワクチン残り少なくなりました。

基本的に午後に摂取ですが、登校出勤前にしたい方の為に9時までの受付の方は摂取します。チメロサール無しのワクチンを用いていますが、残り少なくなりました。

ビタミンC点滴療法について

   ガン治療の選択肢として、体調維持と治療のため、副作用の無いビタミンC点滴療法があります。

* サプリメントの販売は、隣りのヨーゼフの店舗となります。院長処方などを出す場合には、クリニックで処方料金が掛りますが、ご自分の判断で購入する場合には、これまでどおり商品代金だけです。今月はEとEPAとペプタブのキャンペーン販売です。

「聖書を読む会」12月14日(火)2時~2時20分

* 回復の会 12月14日十一時~十五時 事前申込

* クロスロードチャペル会堂拡張記念クリスマス礼拝&パーティー 12月19日10時半~16時まで

  「音の匠」として顕彰された声優の中村啓子さんをゲストにクリスマスの礼拝とパーティーを催します。この機会にぜひおいでください。

年末年始の休診

   12月30日~1月6日まで休診です。院長は1月1日休日当番です。12月7日(火)午後は3時から。

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