櫻井郁也ダンスブログ Dance and Art by Sakurai Ikuya/CROSS SECTION

◉新作ダンス公演企画開始  ◉クラス=コンテンポラリーダンス、舞踏、オイリュトミー

断片:11/26

2016-11-26 | 公演写真&記録(国内) dance works in JP(photo etc)
ダンスを観た人にもらう言葉は宝だ。

どうだった?と友人にきいても、まだ言葉にしたくないから少し待って、と言われることが多々だし、あえて顔を合わせず帰る人も多い。

せっかくだから会いたかったと淋しがっていると、スタッフからたしなめなれる。観る人の余韻を壊しちゃいけないよ、観る人にとって踊りはまだ終わっていないのだからね。と。

数日前、10月公演について初見のお客様がご感想を送って下さって、そこには詩のような言葉があり、そこに重なるご自身の思い出や、世の中に対する思いが美しい文字で綴られていた。

それを読みながら、スタッフが言ったことを身につまされた。

舞台は、もしかしたらダンスの導入なのかもしれない。ある場所に人が集い、ある身体の揺さぶりがあり、それを観た一人一人のココロの内部で何かが次第次第に蠢めいてイメージや言葉や新しい呼吸に結びついてゆくのだろう。

劇場の闇と光を通じて、身体と視線が絡まり、呼吸と呼吸が絡まり、いつしかカラダとカラダが関わっているのかもしれない。そして、一人一人の時間のなかで、ゆっくりとイメージや言葉や息吹になってゆくのかもしれない。

観客はいま体験したものに安易な言葉を与えることを嫌う。

だからこそ、もらう言葉には重みがあるし、胸に響く。それは新しい踊りを呼び込んでゆく。

ダンスは、思いのほか、ゆるやかで広いのかもしれない。

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