雨の日にはJAZZを聴きながら

FC2 に引越しました。http://jazzlab.blog67.fc2.com/

Walter Bishop Jr. / Speak Low HQ-CD 仕様 ( 1 )

2008年12月01日 15時42分41秒 | JAZZ

 新ブログhttp://jazzlab.blog67.fc2.com/もご覧ください。

最近、店頭や雑誌等でやたら目につく  SHM-CD ( Super High Material CD )や HQ-CD ( High Quarity CD ) 仕様の作品ですが、これらはより高品位のポリカーボネートを基盤に使用し、読み取り時に生じるデータエラーを軽減した高音質ディスクのことです。これらのディスクは従来のCD規格内の製品であるため、SACDとは違い通常のCDプレーヤーで再生できることが売りです。

SHM-CD は、ユニバーサル・ミュージックが開発、商標登録したディスクで、最近になってワーナーやBMGなども参入し、リイシュー盤を立て続けに発売しています。

一方、HQ-CDは、EMI ミュージックがこの9月に発売開始したばかりの高音質CDで、液晶パネルに用いられている透明度の高いポリカーボネートを基盤材料に使用している点ではSHM-CDと同様ですが、さらに従来のアルミニウムにかえて特殊合金の反射膜を採用しているところでSHM-CDとは差別化を図っているディスクです。

これらの高音質CDについて、評論家たちは挙って激賞していますが、ネット上では賛否両論があるみたいです。大体、音楽データとしては従来と何ら変わっていないのですから、基盤や反射膜の素材を改良しただけで、そんなに劇的な音質改善効果があるとは到底思えないのですが。

基本的に僕は、< すでにCDで所有している作品に関しては、24bit digital remaster 化されようが、紙ジャケ再発されようが買い直さない > という主義を貫いてきましたが、先日、かつては幻の名盤と賞されてジャズ喫茶で人気のあったウォルター・ビショップ・Jr.の 『 Speak Low 』 の HQ-CD 盤を店頭で発見したのです。

実はこの作品は非常に思い出深い作品です。大学時代にLPで購入し、当時はMDもmp3プレーヤーもなかった時代ですから、当然カセットテープにダビングし、年がら年じゅう聴きまくった作品です。当時僕はベースを弾いていたのでこの作品は絶好の教材でした。なにしろベースのジミー・ギャリソンのベースラインが美しく、しかも図太くデカい音量で記録されていたので、耳コピーしやすかった。しかも収録曲が ≪On Green Dorphin Street ≫、≪ Speak Low ≫、≪ Milestone≫ と練習曲には最適なスタンダードが並んでいるのです。特に当時モード的楽曲でのベースライン作りに苦戦していた僕には ≪ Milestone≫のラインは非常に参考になったものでした。また、≪ Speak Low ≫も弾いてみると意外に難しいコード進行で、つまりはAメロでGm7-C7が8小節続くのですが、ここでケーデンスに則ったラインでは限界があり(当時はそう思った)、やはりモード的手法で音を選んでいった方がラインを作りやすいこともこの作品で知ったのでした。そんなわけで人一倍、本作には思い入れが強かったのです。

閑話休題。そんな愛聴盤ですから、反射的にこのリイシュー盤が目に飛び込んできたのです。そして僕はそのジャケットに貼られていた大きな赤いシールに目を奪われました。

“ この音! 今までの「 スピーク・ロウ 」は何だったんだ? 寺島靖国 ”

過去の LP や CD で発売された音を完全否定する寺島氏。僕はその完全否定された音を長年愛聴してきたのです。寺島氏独特の挑発的誇大表現なのは分かっていますが、でもそう言われちゃ、聴かずにはいられない。本当に音は良くなっているのか、自分の耳で確かめてみようと思い、買って聴き比べてみました。

このような場合まず重要なことは、僕のような平凡なリスナーでもその音質の違いを享受できるか、ということです。雑誌等で記事を書いている評論家諸氏は、高価な再生装置を用いて十分な音量のもとで評価を下しているのです。当然、彼らの耳は素晴らしい感度をもっているわけで、おそらく、そういう好条件下で両者を比較すれば、その差が歴然とするのは想像に難くありません。

しかし、問題は僕自身が感じるか否かであり、他人の評価など意味がありません。合計150万円程度の平均的オーディオシステムで、マンション住まい。そして元来音質に無頓着な性格の僕が、その差異を体感できなければ、いくら高音質を謳った SHM-CDであれ、HQ-CDであれ、その存在は全く意味を持たないのです。オーディオなんて、所詮、個人的世界の中で繰り広げられる妄想のようなものですから。

つづく

ジャンル:
ウェブログ
キーワード
ポリカーボネート コード進行 ケーデンス ジミー・ギャリソン ジャズ喫茶 ユニバーサル・ミュージック 液晶パネル ウォルター
コメント (4) |  トラックバック (1) |  この記事についてブログを書く
Messenger この記事をはてなブックマークに追加 mixiチェック シェア
« American Clave /... | トップ | Walter Bishop Jr... »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
同感です (中年音楽狂)
2008-12-01 22:21:01
crissさん,こんばんは。

私も新素材によるアルバムの再発ラッシュには懐疑的なところがあり,以前,若干トーンは違いますが,記事をアップしたことがありますので,TBさせて頂きます。

結局CDが売れなくなっているからこういうことになってしまうんでしょうねぇ。
高音質CD (criss to 中年音楽狂さん)
2008-12-04 20:42:40
こんばんわ、中年音楽狂さん。

僕もSDのSHM-CDが出たときは悩みましたよ。
aja だけでも買おうかと。
でも、中年音楽狂さんの記事みてやめました。
SDだけはマスターが既にかなり音質に
こだわりあるから、少しでもいい音で
聴きたいとは思っていたのですが。

でも、まあ、最近、特に今世紀に入ってからの、
リマスター盤は、初期CDに比べたら
凄く音が良くなりましたよね。

今、僕はSACDプレーヤーが欲しいです。
一眼レフカメラ Canon 5D も欲しいし、
あ〜、物欲に負けそうです。
Unknown (マルボロ)
2008-12-04 21:55:28
最近の新譜CDはとても音が良いので買う機会が増えました。
いや、CDはCDでもDigital Audioマークが無いものが多いです。
そのせいか分かりませんが、再生できない、またはしにくいものがたまに有ります。
単にコンポが悪いのでしょうか?
皆さんはどうです?
たしかに (criss to マルボロさん)
2008-12-05 10:16:41
再生できないことありますよね。
我が家には、CD再生できる装置が、合計で、
7個あるのですが、傾向としては、
古い装置ほど、再生不可になる確率が
高いように感じます。

メインのCDプレーヤー、 Victor XL-Z900で再生できないのに、2003年製の車(ベンツ)の純正のCDプレーヤーで難なく再生できることもあります。

どんな再生装置でも再生できなければ
返品なのでしょうが、
いまのところ、そういった経験はした
記憶がありませんね。


コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。
※文字化け等の原因になりますので、顔文字の利用はお控えください。
下記数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。この数字を読み取っていただくことで自動化されたプログラムによる投稿でないことを確認させていただいております。
数字4桁

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL
  • 送信元の記事内容が半角英数のみのトラックバックは受け取らないよう設定されております。
  • ※ブログ管理者のみ、編集画面で設定の変更が可能です。
新素材を使った"Aja"の高音質CD (中年音楽狂日記:Toshiya's Music Bar)
Aja Steely Dan (ABC) 以前にも取り上げたSteely Dan

あわせて読む