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五行の調和性と偏向性の求め方(ちょっと数学)

2011-10-27 18:03:31 | 四柱推命

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翌日追記分:この記事の内容を抽出したExcelファイルを用意しました。どうぞお使い下さい。

「五行の調和度と偏向度」(Chouwa_Henkou)

あと、たぶんOpenOffice.orgのCalcでも使えるのでは?

ダメなら同じ内容の関数を使って再現して下さい^^;

なお、本文の最後にも「補記」として標準偏差の説明も入れました。

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四柱推命白帯では、命式や行運から求めた五行の数値を基に色々な計算をさせています。
それから意味付けをするわけですが、その中に「五行の調和性と偏向性」というものがあります。

五行の力量をどのように出すかは、流派や個々の考え方で違うところなので、
それは各自の判断にお任せします。

ただ、どういう求め方をしていようが、その後の処理に関しては以下の公式を使うことで、
調和平均から五行の調和度、そして平均(標準)偏差から五行の偏向度を求めることができます。
(・・・はずです ^^;)

まずは、調和平均と五行の調和度(ソフトでは「調和性」としてますが、同じ)から説明します。


1.調和平均(Hm:Harmonic mean)


もともと平均という概念には様々なものがあります。
一般によく言う平均とは相加平均または算術平均というもので、「足して二で割る」的な考え方です。

このほかにも、相乗平均(幾何平均)だったり、調和平均だったりで求められる値もまちまちです。
それで、これら三種の関係は次のようになっています。

相加(算術)平均≧相乗(幾何)平均≧調和平均

どれも平均は平均ですが、データのバラつき具合と計算法の違いによって、上の関係が生じてきます。
専門的なことは数学のサイトなどに当たって下さい。いまは話を進めます。

ここではその内の調和平均という概念を用いて、五行全体を量っています。

調和平均を求める数式は、次の通りです。

Hm = 1/{1/n(1/X1+1/X2+1/X3……1/Xn)}
   = n/(1/X1+1/X2+1/X3……1/Xn)

Wikipediaのように、∑(シグマ)とか使って一般化した式を書いたほうがいいのかもしれませんが、
上手く表記できないせいと、僕のような数学音痴な人にも分かることを考え、展開した式を使います。

先頭の「1/{1/n」の部分は「n/」と整理でき、そのnは、この場合5で固定です。要するに五行なので。
ただ、もし十干や通変のように10個のデータを使うなら、当然ここは10にします。

教科書的な説明では、「調和平均は逆数の相加(算術)平均の逆数」と言われますが、
はじめて聞くと「なんだそりゃ!?」って感じですよね(^^;
でも、やっていること自体はそんなに難しくはありませんので、とにかく実際に計算してみましょう。

最初に、五行の数値を適当に割り振っておきます。
(計算しやすいように、ここでは一桁の数字を使います。)

木:6 火:9 土:3 金:1 水:4

で、上の各数値を調和平均の式に代入していきます。

Hm = 5/(1/6+1/9+1/3+1/1+1/4)
     = 5/(0.17+0.11+0.33+1+0.25)
     = 5/1.86
     = 2.69

計算方法は他にもありますが、分かりやすいと思う方法で進めています。

さて、これで調和平均は求められました。次はこれを使って調和度を求めます。


2.五行の調和度


簡単なので、いきなり式から。

【五行の調和度(調和性)= 調和平均(Hm)÷相加平均×100】

式の最後で100を掛けるのはパーセンテージにするためです。
また、相加平均は五行の合計値を個数で割ったものですから、

相加平均 = (6+9+3+1+4)/5
            = 23/5
            = 4.6

ということで、

五行の調和度 = 2.69/4.6*100 = 58.4(%)

となります。大丈夫ですよね。

今は先に調和度を求めてしまいましたが、
予め五行の合計値と相加平均を出しておくといいと思います。

次は、平均偏差と相対平均偏差(ここでは偏向度)を求めます。


3.平均偏差(Mdev:Mean deviation)


偏差という概念にも、ここで用いる平均偏差の他に標準偏差があります。
数学的な扱いやすさから普通は標準偏差が使われることが多いようです。

僕も白帯の中でどっちを使うか迷っている面はあるのですが、
感覚的な分かりやすさから、今は平均偏差を計算に使っています。

一般に偏差とはデータのバラつきのことだと説明されます。
端的には平均からの誤差ということになるでしょうか。
ただ、そのバラつきの求め方が「平均」と「標準」とで異なるということです。
違いが気になる方は、詳細は専門のサイトを調べて下さい。

さて平均偏差(Mdev)の数式は、次の通りです。

Mdev = (|X1-'X'|+|X2-'X'|+|X3-'X'|+|X4-'X'|……|Xn-'X'|)/n


ちょっと説明を。

「'X'」ですが、本来はXの上に横棒がある文字の代用です。
データ全体の相加平均を意味しています。この例では、4.6でしたね。
「|」の囲いは絶対値です。もし計算でマイナスになってもプラスとして考える必要性からです。

では、例の五行の数値を代入して計算してみましょう。

Mdev = (|6-4.6|+|9-4.6|+|3-4.6|+|1-4.6|+|4-4.6|)/5
       = (1.4+4.4+1.6+3.6+0.6)/5
       = 11.6/5
       = 2.32

なお、Excelのヘルプには、以下のように書かれています。

「データ全体の平均値に対するそれぞれのデータの絶対偏差の平均を返します。
AVEDEV 関数は、データの分散性を測定するときに使用します。」



4.五行の偏向度(相対平均偏差)


最後です。3で求めた平均偏差(Mdev)の値を使って偏向度を求めます。

【五行の偏向度(偏向性)= 平均偏差(Mdev)÷相加平均×100】

調和度の時と似たような式なので簡単だと思います。


偏向度 = 2.32/4.6*100
     = 50.43(%)


この五行の偏向度――以前は極端度と呼んでいましたが――は、
調和度とは違って100%を超えることがあります。

なので、僕はこれを外格(特別格局)の目安の一つにしています。
数字上での外格の条件として僕が考えているのは占有率(※後述)など他にもありますが、
これだけでも五行がある状態に偏っていることを知る指標にはなります。


一応、ここまでを整理してみます。

A. 各自が信じる方法論で五行の数値をはじき出す。
(まあ、ここが一番肝心なところなんですが・・・)

B. 五行全体の合計と相加(算術)平均を求める。

C. 調和平均を求める。

D. Cの結果とBより、五行の調和度を求める。

E. 平均偏差を求める。(標準偏差でもいいです)

F. Eの結果とBより、五行の偏向度を求める。


最後に、練習問題として幾つか例を書いておきます。


例1.木:12 火:3 土:25 金:0 水:7

「金:0」のように0が出てくる場合、掛け算・割り算ができません。
そのため僕は、五行の計算時に予め全てに初期値として1を与え、
その後で初期値として足した分を「0にならない範囲で減算」させています。

(※現在の白帯では0.1程度にまで減らしていますが、
そういう考え方でいいのかは、まだ定かではありません。今後の研究課題)

とりあえず、ここでは金には0.1を渡しておきます。

<調和平均>
Hm = 5/(1/12+1/3+1/25+1/0.1+1/7)
   = 5/(0.083+0.333+0.04+10+0.143)
   = 5/10.599
   = 0.472

<五行の調和度>

まず、相加平均を出します。

(12+3+25+0.1+7)/5 = 47.1/5 = 9.42

調和度 = 0.472/9.42*100 = 5.0(%)

土の25と金の0.1とが両サイドで偏差が大きいため、極端に低い値が出てきています。
ちなみに、もしこれが金=1だったら調和度は32.56(%)になります。

<平均偏差>

Mdev = (|12-9.42|+|3-9.42|+|25-9.42|+|0.1-9.42|+|7-9.42|)/5
       = (2.58+6.42+15.58+9.32+2.42)/5
       = 36.32/5
       = 7.264

<五行の偏向度>

相加平均は9.42なので、

偏向度 = 7.264/9.42*100 = 77.11(%)


以下、サンプルとして計算結果のみを書いていきます。


例2.木:5.3 火:7.8 土:10.0 金:8.9 水:13.1

※小数点以下、三桁を四捨五入しています。

合計=45.1
相加平均=9.02
調和平均=8.26
五行の調和度=91.54(%)
平均偏差=2.02
偏向度=22.44(%)

全体的に近い数値なので、必然的に調和度が高くなっています。


例3. 木:6 火:45 土:2 金:7 水:3

合計=63
相加平均=12.6
調和平均=4.29
五行の調和度=34.06(%)
平均偏差=12.96
偏向度=102.86(%)

火だけが異常に強く、結果的に偏向度が100%を超えています。

こういう場合は、占有率(occupation rate / occupancy rate / share)も出してみるといいです。
占有率を出すには、次のようにします。

【占有率(%) = 各五行の値÷合計値×100】

火行の占有率 = 45/63*100 = 71.42(%)

僕の研究では、単一の行で約60%以上の占有率を有する時、
仮に偏向度が100%以上(または前後)でなくても、外格の傾向を帯びることが分かっています。

逆に言えば、もし偏向度が100%以上あって、かつ占有率が60%を超えているようならば、
その人は、この強すぎる行に従う(そして活用する)ほうが生きやすいと思います。
無理に抑え込もうとしてもできずに、ストレスを覚えるだけでしょうから。

→ この記事後半の補足でも占有率について触れています。


一応、例3を標準偏差で計算させると以下のようになります。

標準偏差=16.30
五行の偏向度=129.40(%)

※ここでは、5つのデータ(引数)を母集団全体とみなして、
その標準偏差を求めています。ExcelではSTDEVPです。

今後の研究によって、標準偏差のほうが実際と整合性があるのであれば、
現時点で採用している平均偏差から切り替えるかもしれません。これも研究課題です。

なお、偏向性の場合、五行の内の一行もしくは二行が突出すると、計算上は%が上がります。
ただし、印と比劫という身強の場合もあれば、食傷と官といった身弱の場合あるし、
比劫と財、比劫と官というように強弱・陰陽を相殺するケースもあります。

各自の五行と六親(通変)の配置関係がどのようになっているかによって、
この記事での計算以外にも色々と考えなければならないことが出てきます。
そうしたことについても、いずれ書ければいいなと思っています。


今日は、こんなところです。
またお会いしましょう。

 

補記:

3’.標準偏差

記事本文内では平均偏差の求め方を書きましたが、補記として標準偏差も取り上げておきます。
将来的には、こちらに切り替える可能性もありますので。

先の平均偏差では、絶対値を用いることで符号の処理をしました。
その理由はプラスとマイナスの差が混在するのを避けるためです。
しかし、この方法は数学的に扱いづらい等の欠点があり、一般的ではありません。

そこで、差を二乗することで符号を揃え、さらに全体を√(ルート)で括るようにした、
というのが標準偏差の仕組みです。

標準偏差に到るまでの過程で「分散」という概念も関係してきますが、ここでは深くは踏み込みません。
(相性版や別法版では共分散とか相関係数を使っていますが、それはまた今度の話ということで)

さて、実際の計算方法に入りましょう。例として冒頭に挙げたものを使います。

木:6 火:9 土:3 金:1 水:4

今も説明したように標準偏差では√(ルート)を使いますので、
細かい数値を出すためには電卓が必須です。
そういう理由では、平均偏差は手計算しやすいんですが。

基本的には平均偏差での手順とあまり変わりません。
まずは、合計から相加平均を求めます。

(6+9+3+1+4)/5 = 23/5 = 4.6

次に、個々の数値の相加平均からのズレ幅、つまり差を求めます。

木:6.0-4.6 = 1.4
火:9.0-4.6 = 4.4
土:3.0-4.6 = -1.6
金:1.0-4.6 = -3.6
水:4.0-4.6 = -0.6

差を求めたら、今度はそれぞれを二乗して符号を+に揃えます。

木:(1.4)^2 = 1.96
火:(4.4)^2 = 19.36
土:(-1.6)^2 = 2.56
金:(-3.6)^2 = 12.96
水:(-0.6)^2 = 0.36

個々の二乗値が分かったら、それらを合計します。
これを「偏差平方和」と言っています。覚える必要はありませんが。

で、これを個数で割ります。五行なので5です。

(1.96+19.36+2.56+12.96+0.36)/5 = 37.2/5 = 7.44(分散)

こうして二乗和の平均をとると、さっき話した分散の概念になります。
そして、最後に式(値)全体をルートで括ったものが標準偏差です。

√7.44 = 2.72763… ≒ 2.73

作業が二段階(^~^;
おまけにルートがあるので、最終的な計算は電卓が必要になる・・・。
この辺が手計算するには厄介なところです。

ちなみに、Windowsの「普通の電卓」でルート計算をしたくても「√」がない場合、
「sqrt」を使います。この例では、7.44を入力後に「sqrt」を押します。

また、「関数電卓」には「sqrt」ボタンすらないことがあるので、
そういう時は「x^y」ボタンを使って0.5乗します。
(7.44と入力して「x^y」を押し、「.5」を入れたら「=」)

ソーラーパネルで動くようなカード式のポケット電卓を携帯していれば、
その場で計算できますが、持ってないと暗算はチョット面倒ですね。

最後になりましたが、ここで標準偏差(Sd:Standard Deviation:σ(シグマ)ともいう)の公式を。
今までの説明で理解できたのならば、たぶん公式もお分かりになると思います。

Sd(σ) = (分子・分母全体の)√((個々の数値-平均値)の二乗の和)÷データの個数
       = (分子・分母全体の)√分散


以上で補記を終わります。

ジャンル:
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2 コメント

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う~ん。。 (明仁)
2011-10-27 21:48:14
こんばんは
更新の方どうもありがとうございます。
私は、数学は白痴に近いもので、数式がどういうことやらまったくわかりません(^^;)
難しいな~。。
まあ、内部処理ですので^^ (CI)
2011-10-27 22:43:16
お久しぶりです。
基本的には中でやってる作業ですし、
ソフトを使っている限りは気にしなくてもいいことなんですが、
自分がPCを使えなくなって(今は借り物ですんで)、
手計算するっていうことになり、元々は自分用に整理してたんです。
で、せっかくだから、それを皆さんにもっていうのが、この記事の主旨です。
本当は、五行の計算式を書こうと思ったんですが、
ちょっとややこしくなりそうだったのでやめました。

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