部活日誌

部活動(ひとり文楽部)の記録など

妹背山婦女庭訓 初段

2010-04-27 | 文楽
●初段 

【小松原の段】

久我之助と雛鳥が出会います。
そして出会うなり、ちゅー、か!(してるんですよね?)
相変わらずの素早い展開、そのようなふしだらを婦女庭訓では許しているのでしょうか!
昨今、「ルールズ」では「男にはもったいつけとけ」みたいなことを言ってるはず。
寿命が短い時代、いい男を見かけたらとっととやることやって夫婦になっちまえ、ってことでしょうか。

ここは腰元の小菊が活躍しますね。(考えようによっては「いらんこと」なんだが)
ふたりの仲を取り持つばかりか、ふたりを覗き見していた宮越玄蕃(雛鳥にご執心)の耳に、
「吹き矢筒の囁き竹でお返事聞かしましょう」
と、竹の筒を当てさせておいて、返事のかわりにふっと吹矢を吹く。
玄蕃、「あいたーーーっ!」  
・・・そりゃ痛いさ。耳に吹矢刺さってんだから。

サラっとおっそろしいことをするねぇ、小菊ちゃん。 





【蝦夷子館の段】

この物語の大悪人である蘇我入鹿の父親・蝦夷子の屋敷。(もちろん親も悪。)
ここでは入鹿の奥方・めどの方が可哀想ですね。
舅・蝦夷子に殺されます。
夫・入鹿は最低の悪い奴、そんな夫の野望のせいで舅に切り殺されるなんて。
が、「入鹿さまのワルなところがたまらないわ」ってんなら、そりゃ、男見る目がなさ過ぎだから同情の余地なしだけど。

そして、大悪人・入鹿の策略でその父親・蝦夷子も切腹させられます。

ここではもう一人、めどの方の父親(入鹿の舅ね)の中納言行主もあっさり殺されます。
殺すのはご存知大悪人・入鹿。
「馬鹿者の舅・行主、血祭りに手にかけたった!」
と、殺したうえにバカ者呼ばわりだ!

とにかく、入鹿という男は「いるか」なんてかわいい名前のくせに、
「俺の野望を邪魔するヤツははみんな死ね!」
という大悪人である、ということがこの段でこれでもかと明らかに。

私が拝見した時、入鹿役は文司さん。堂々とした悪人っぷり、立派でした。



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