薄削りのエース鉋として使っている再生した「金井芳蔵」。
いよいよ錆によるピンホール(赤丸、赤矢印)が刃先に迫ってきました。
マイクロスコープで覗いては、ため息。
決心して、刃先を潰した後、ピンホールが無くなるまで研ぎました。
次のピンホール(青矢印)も追ってきていますが、このまま5月6日まで乗り切ろうと思っています。
金井芳蔵の裏には、錆によるピンホールがあります。
左右のピンホールは、影響が少ないのですが、中央のピンホールだけは、避けないといけません。
限界なので、刃を研いでピンホールを回避しました。
調子を出すまで、時間が掛かるかもしれません。
明日から週末まで、国外に滞在します。薄削りの細かな部分の感覚を失いそうです。
皆さんの薄い削りを目の前で拝見してから、興奮さめやりません。
実は今回、5丁の鉋を持ち込んでいました。
全ての鉋を一通り削ってみた結果、「千代鶴運寿」「忠次」の調子が、まあまあでしたので2丁で挑んでいました。
この2丁も5~7ミクロンくらいは出ていたのですが、4ミクロンとか3ミクロンの声が聞こえてくるので、「金井芳蔵」の下端を調整して、3ミクロンを狙いました。(結果は部分的に4ミクロンが限界でした)
毎回、最後は、金井鉋に頼ってしまいます。
実際、削った時の軽さや、鉋屑の美しさは、ランクが違います。
僕にとって頼りになる「金井芳蔵」ですが、最近意識して研いでおらず、ブログにも登場する機会が少なくなっていました。
そのワケは・・・・赤丸部分にありました。
刃先にあと少しのところにまで、大小2個のピンホールが迫っていたのです。
写真は、昨日最後に切れ止んだ状態の刃裏です。
ぎりぎりのところでセーフでした。
刃が減って、ピンホールに到達すると修正が大変ですし、調子も狂ってしまう恐れもあったため、極力研がないようにしていた・・・ということです。
青丸の部分は、もっと悲惨ですが、薄削りには影響が少ないと思っています。
中古で購入した刃ですが、保管時は相当、赤錆びしていたと思います。
しばらく、薄削りを競い合う機会は無さそうですので、荒い砥石で一気に研ぎ減らして、中央のピンホールを無くそうかと思案中です。
中古の鉋身は、魅力がありますが、赤錆がひどい刃はピンホールのリスクが高くなり、入手を控えています。
時々、ヤフオクで鉋身を見て楽しんでいます。
先週の「金井」新品ですが、欲しかったので見ていたら、8万円を超える、とんでもない高い値になってしまい、手も足も出ませんでした。
まぁ、手持ちの「金井」を大切に使っていきましょう。
刃がチビると勿体無いので、普段あまり使っていない「金井芳蔵」で削ってみました。
金井の魅力は、薄削りよりも、削った材料の艶と思っています。
どの鉋も同じような鋼に見えるし、同じように研いでも、なぜか「金井」で削った材の艶は別格です。
不思議なものですね。
実は、10月10日以来、鉋を研がず、薄削りもしていませんでした。
少なくとも月に一度は削らないと、鉋の感触が薄れていって、手と頭の感覚がリセットされそうで、とても気になっていました。
今夜は鉋を触ると決めていました。
健明も触りたかったですが、一番お気に入りの金井に手が出て、研ぎと削りを楽しみました。
パープルハートの台の狂いが少なくて、ホッとしましたが、絶好調の時の2倍くらいの厚さかもしれません。
「継続は力なり」と言われますが、時々鉋を触ることを心掛けねばいけませんね。
最近、道草が続いています。
今回、一桁の数字で削れたので、心に余裕ができたというか、ホッとしています。
忘れないうちに色々書いておきます。
【良かったと思うこと】
①朝一、削りたい気持ちを抑えて、狂っている下端を3丁とも入念に調整できました。
②3丁それぞれ、2~3回削ってみて、一番しっくりきた鉋を選び、その他の鉋は封印しました。
③削り材を濡らすことで、薄く削りやすいことがわかりました。
④キングG1やエビ#10000の砥石をお借りして、研いでみることができました。
⑤初めてお会いする方々やレベルの高い方々とお話させていただき、良い刺激になりました。
⑥素晴らしい米ヒバを何回か削らせていただきました。
⑦今までとは異なる裏の研ぎ方を教えていただきました。
【反省点】
①砥石の平面が保てませんでした。(おやかたにも指摘されました)
②前夜、飲みすぎました。(笑)
③まだ刃先研ぎが自分のものになっていません。奥が深いです。
④台調整に時間をとられすぎました。
⑤台直し鉋の下端が狂っていると指摘されたこと。(台直し鉋を調整する余裕がありませんでした)
まぁ、書き出したらキリがありませんが、有意義で楽しい日でした。
砥石の平面を調整して、刃の裏表を研いで、削り材を湿らせたら、今までとは異なる感じで削れました。薄いと思います。
あまりにも、(WAKUのレベルとしては)綺麗に削れるので、うれしくなって、動画も撮影してみました。(毎回同じような動画ばかりですみません)<EMBED height=315 type=application/x-shockwave-flash width=420 src=http://www.youtube.com/v/lLoNNslBIs0?version=3&hl=ja_JP&rel=0 allowfullscreen="true" allowscriptaccess="always">
このような調子で、次回は削りたいものですが、維持できるかなぁ?
鉋屑が、刃口に詰まって、ピンセットで引っ張り出す状態が続いています。
刃の左右から削り屑が排出されて、中央に集まってきて、中央で詰まってしまいます。
同じ部分で詰まるので、刃が切れていないかと思い、研ぎ直しましたが、同じ結果です。
前回の「忠次」と同じように耳が立って(※)いるのかもしれません。
※鉋台に対して、刃の左右が中央より出ている状態。幅広の板を削ると鉋枕(削りの段差)が出てしまう。
薄削りにおいても、何度か削ると、削り材の左右が、深く削れてしまい、削り屑の左右が安定せず、切れたり、片側しか削れなかったりすることを経験しています。
それにしても「金井芳蔵」は、切れています。
削り屑は、ボロボロですが、測定してみると、薄い所で6ミクロン。
時々、今まで見たことがない、ギョッとするような数値も出ます。
刃の持つポテンシャルは高いのですが、薄削りで刃の実力を引き出せていない自分の腕が悔しいです。
耳が立つことの原因を調べていました。
砥石の中央部分が凸になっていないか?・・・砥石を確認しましたが凸になっていませんでした。
刃をはずして、刃の先端にトレートエッジ(下端定規)を当てても、ほぼ平面でした。
以前、はなやさんが、台に入れても、刃が曲がると仰っていたことを思い出しました。
台に刃を入れて、ストレートエッジ(下端定規)を刃に当てると、僅かに凹になっていてビックリしました。
仕込がきつ目なので、表馴染みから刃に応力が加わっているのでしょう。
表馴染みの中央部分を更に削り、主として刃の左右で馴染ませるようにしました結果、耳が立つことがなくなりました。
分かったかもしれない・・・・耳が立つ原因は、表馴染みの(特に中央)を当てすぎて、刃を変形させていたのです。
真っ直ぐに削り屑が排出されるようになり、刃口の詰まりが少なくなってきました。
これで、11ミクロン程度です。
伊勢の削り練習会には、「金井兄弟」と「健明」を持っていきます。
「金井芳蔵」は、調整不足で無理かと思いましたが、刃が切れてるので、参戦させることにしました。
表なじみを更に削って、刃が出てきました。
慎重に刃口をあけます。
今回は失敗せずに台打ちが完了しそうです。
早速、試し削りです。
台打ちして、仕込んだ後、すんなり削れたことはありません。
恥ずかしいですが、初削りの写真です。
すんなり、削り屑が排出されずに刃口で詰まってしまいます。
一枚刃の台で、難しい部分です。
削り屑を引っ張り出す目的で、ピンセットは常備されています。
厚くてボロボロです。
少し、薄くしてみても同様でした。
刃口をこれ以上、広げたくないので、ぼちぼち対処していきます。
どこの部分が、悪いのだろう・・・
表なじみを削りながら、刃を入れていきます。
刃表側につばき油を塗った後、台に入れて、打ち込んでいき、入らなくなったら、刃を抜いて、当っている部分をスクレイパーのようにして削ることの繰り返しです。
これ位、当てています。
こっぱ返しの辺りまで、入りました。
今回は、台打ちの精度が良くて、こっぱ返しと刃の隙間は、ほぼ0mmです。
中央部分で、刃がこっぱ返しを僅かに削っています。
本来は、この状態で、何日も置いておき、台に馴染ませます。
長い場合、1年くらい掛けて仕込むと聞いたこともあります。
今度の日曜日(10月9日)、伊勢のおやかたさんの工場をお借りして、鉋削り練習会?があります。
鉋好きの方が数人集まるので、楽しみにしています。
(飛び入りで参加されたい方は、コメントかメールをくださいね)
練習会で、この台を披露したいと思っていますので、1日だけ放置して、刃を入れる予定です。
横からの写真です。
表なじみの調整で、刃を抜く際、台頭を木槌や銅玄翁で叩くのですが、台頭の左右が凹んでいます。
もう少し、弱く叩かないといけないかも・・・・良く分かりません。
ぼちぼち、やります。
手に鑿の角度の感触が残っているうちに、パープルハートで台打ち、再挑戦です。
今回は失敗したくないので、木口の割れを確認します。
切った材料を曲げてみたり、地面に落としても割れず、使用できそうです。
金井の台の表馴染みに厚紙を入れて、無理やり金井芳蔵の刃を入れて気分転換しました。
当然、調整不足なので、上手く削れませんが、部分的に8くらいは可能でしょうか?
何も考えず、一気に掘りました。
これから表馴染みを調整して、刃を入れていきます。
今日は、ここまで。
カリンの加工は、木目が入り乱れているので難しいです。
逆目部分は、欠けるというか、ボロッっと剥がれてしまうので、慎重に加工。
なんとか順調に台が打てて、表馴染みの調整に入っていました。
ふと気付くと、台が割れていて、・・・・・万事休す。
表馴染みが、効かなくて、致命的です。
それでも最後まで、仕上げてみました。
初めて、台が割れるのを経験しました。
カッコいい台でしたが、仕方がありません。
少し削ってみましたが、削り屑も排出できず、全く削れませんでした。
割れが影響していると思います・・・・・・
この時点で、カリンの台、あきらめました・・・・・(涙)
台打ちは、今年4月に初めて以来、6回目となります。
毎月1回台打ちしていることになります。
慣れてきたものの、完璧に打てた台はありません。(笑)
今回は、満足できる台が打てるように気合を入れています。
ブビンガと思っていた材ですが、加工した感触では、カリンのような気がします。
荒掘り終了。
溝加工も慣れてきました。
使用した8分の鑿は、木工を始めた頃、近所のホームセンターで買ったものですが、問題なく台打ちできます。
角部の加工では、刃の左右を使うため、左右まで真っ直ぐに研ぐことが、大切と思います。
治具を使って、キング#1000で研いでいます。
金井芳蔵の刃ですが、ベタ裏のままでは、裏を研ぐのが難しいので、修正することにしました。
本職さんに修正を依頼するつもりでしたが、節約のため、またまた自分でやることにしました。
ミニルーターと鎌砥石を使って、裏の部分をガリガリ、ゴシゴシやって、やっとここまでできました。
自分としては、美しくない部分もあるので、80点くらいの出来かと思っています。
鎬面は、裏出しした後、研ぎの角度を修正中で、美しくありません。
台打ちするための材料を決めました。
この金井は、赤い台にします。
たぶん、ブビンガかな?と思っていますが、カリンのような香りもしました。
上側が、パープルハートで台打ちした「金井」です。
下側が、今回のブビンガ?に「金井芳蔵」の刃を置いてみました。
まぁ、ボチボチと鉋に仕上げていきます。
このブログの中で、最近良く話題に取り上げられるのは、「金井」の鉋です。
「困った時の金井」として有名ですね。
研いだ感触は、ヌルッとしていて、ソフトクリームのようです。
地金の差かな?と言われたことがあります。
研ぎやすく、刃も付けやすいので、チビた刃を大切に使っています。
マニア?泥沼?感染?病気?・・・・色々、言われそうで怖いのですが(笑)、気持ちを抑えられなくて、更に一丁追加してしまいました。
「金井芳蔵」フルネームの古い鉋です。
刻印は、26106で、よく分かりません。ひょっとしたら。昭和26年製??
ピンホールの錆も多数ありますし、ベタ裏なので、手を加えようと思います。
切れてくれると嬉しいな~。
ボチボチやっています。