Cabin Pressure(脚本:ジョン・フィネモア 出演:ベネディクト・カンバーバッチ他)

イギリスBBCのラジオ・コメディ CABIN PRESSURE について語ります。

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S1-2 Boston(後)

2012-12-23 06:45:25 | 日記
後半をお送りします。


  ↓


アーサー:さようなら。MJN航空ご利用ありがとうございます。さようなら。MJN航空ご利用ありがとうございます。さようなら。MJN航空ご利用ありがとうございます。さようなら、、あ、もう誰もいない。終わったよ、母さん。
ダグラス:そして機体の先っちょも終了。制限時間の12分前だ。
キャロリン:すばらしいわ。救急隊の人たちはギャレーのLさんのところだし、彼らの準備さえ整えば、(カーテンが開く音)ああ、噂をすれば影、じゃなくて太陽さん。
救急隊員:あなたがキャロリン・ナップ=シャッピーさん?
キャロリン:はい。
救急隊員:あなたが救急車を呼んだんですか?
キャロリン:ええ、そうよ。
救急隊員:いったいどうしてです?
キャロリン:どうしてですって? それは、、彼を見てよ。
救急隊員:診ましたよ。それで我々になにをしてほしいんですか?
キャロリン:正直言って、私には関係ないわ。私の飛行機から彼が降りたら、あとはあなたのお好きなようにどうぞ。
救急隊員:彼は死んでいます。私たちの到着よりずっと前に。私たちは緊急救急チームなんです。彼は、それほど緊急ではないわ。
キャロリン:じゃあ私はどうすればいいの? 彼をおんぶして病院へ運べと?
救急隊員:検視官と連絡をとってください。迎えをよこしてくれますよ。
キャロリン:いつ?
救急隊員:さあ、分かりませんわ。明日の朝電話してみてください。いつになるか教えてくれますよ。
キャロリン:明日の朝?
救急隊員:ええ。この時間は閉まってますから。
キャロリン:じゃあ私たちはどうしたらいいの? このまま彼をここにほおっておくの?
救急隊員:とんでもない!
キャロリン:よかった。
救急隊員:ちゃんと付き添ってください。
キャロリン:ええっ? そんなの無理よ、絶対無理。
マーティン:ねえ、ちょっといいかな?
キャロリン:マーティン、やめて。
救急隊員:なんでしょう?
マーティン:ありがとう、僕はこの飛行機の機長だ。彼女じゃなくてね。
救急隊員:はい。それで?
マーティン:それで、いま、、彼、動いたよ。
救急隊員:いえ、まさか。
マーティン:本当に見たんだ。
救急隊員:死んでからそれなりに時間がたっているんですよ、彼。
マーティン:そうは思えない。動いたところを僕は見たんだよ。
救急隊員:どんな動きでした?
マーティン:ちょっと手を振った。
救急隊員:錯覚です。
マーティン:いや、錯覚じゃない。機長として、当機の司令官として、僕は彼が絶対に動いたと断言する。彼は僕にちょっと手を振ったあと、きみを指差して、それから時計をトントンと叩いたんだ。まるで「まだ病院に着かないのか?」って言っているみたいに。そして再び意識をうしなった。だからきみが彼を救急車に乗せることを拒むとしたら、僕としては何時間もかけてそちらに対する抗議文を作成せざるを得ないし、皆がお役所仕事に縛られる。その後、もしかしたら僕が見たのはただの死後硬直だったとようやく認めるかもしれない。 あるいは、今すぐにきみの大きくて空っぽの救急車に彼を乗せて、病院へ連れて行ってくれたら― どっちにしても病院に帰るんだろう?―僕たちにできることは、彼がその間に死なないことを祈るだけだ。
救急隊員:分かりました。ルーカス、患者さんに生存兆候ありよ、ガーニーに乗せて!
マーティン:恩に着るよ。


キャロリン:彼はどこ?
ダグラス:そうだな、昨晩のあの様子だと、出会う人みんなに手柄話をしていそうだ。それで遅れているんじゃないか?
アーサー:待ってるあいだに免税店をのぞいてきてもいい?
キャロリン:ダメよ、アーサー。 これ以上トブラローネはいらないわ。
アーサー:でも母さん、ここには白いのがあるんだ!
マーティン:ああ、みんなここにいたね。おはよう、おはよう、おはよう、おはよう。
ダグラス:おはよう、マーティン。まだ元気いっぱいのようだね。
マーティン:もちろんさ。12時間たっぷり休憩して、今朝は快晴、飛行機日和。それに一仕事終えた充実感。
キャロリン:そうね、マーティン。あなたが男らしくなって皆大喜びよ。さあ、税関を済ませて家に帰りましょう。
税関係員:これはあなたのかばんですか?
マーティン:はい、そうです。キャロリン、なんだか言葉にトゲがあるんじゃないかい? 昨日、何千ポンドも価値がある旅行をフイにする寸前のきみを僕1人で助けてあげたのを忘れたわけじゃないだろう?
税関係員:中身を拝見します。
マーティン:ああ、いいよ。
(カバンを開ける音)
キャロリン:まだ分からないでしょ、予定通りに帰国してからじゃないと。
マーティン:心配無用だよ、キャロリン。雲ひとつない空、無風、途中で死んじゃう面倒な乗客もいない。イスタンブールが僕たちを待っている。そしてイージージェットの善き人々も、たぶん僕を待っている。
税関係員:これはなんですか?
マーティン:なにが?
税関係員:これです。(機械音)
マーティン:ああ、どうしても知りたいっていうのなら、それは鼻毛切りだよ。
税関係員:これは手荷物では持ち込めません。機内預けにしないと。
マーティン:でもただの鼻毛切りだよ。一体僕がこれでなにをしでかすっていうんだ?
税関係員:申し訳ありませんが、連邦法です。
マーティン:あのね、きみ、操縦室には斧があることを知っているかい?
税関係員:なんですって?
ダグラス:あの、機長、力任せな作戦は相手と場所を選ばないと、、
マーティン:非常時用の斧だよ。だからきみが脅威の鼻毛切りを機内に持ち込むことを禁じるなら、僕は、その気になれば、斧を振り回すことができるんだ。
税関係員:本気でおっしゃってるんじゃないでしょうね?
ダグラス:彼は何もおっしゃってないよ。そんなちっぽけな古い機械なんていらない。さあ行こう、マーティン。これ以上なにか言って、、
マーティン:第一、僕は飛行機を操縦しているんだ。墜落させたかったら、わざわざ斧なんて使う必要はない。目の前の操縦桿を押すだけで、、ああっ!
ダグラス:やってしまった。
税関係員:2002年対テロ法第6条に基いてあなたを逮捕します。
マーティン:なんだって?
税関係員:証人の目の前で飛行機の安全を脅かした。こちらへきてください、ほら!
キャロリン:バカね、マーティン。あなたはとてつもない大バカ者よ!
マーティン:でも、でも、僕は40分後には飛行機を飛ばすんだ。
税関係員:いいえ、そうは思いませんね。一緒にきてください!
キャロリン:戻ってきて、戻って、、彼を連れ戻して!
ダグラス:さて、アーサー、トブラローネを見に行こうか?

(エンドクレジット)

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