こころがかるくなる心理カウンセラーかきかわのブログ

山口市で心療カウンセリングルームを営みながら日常のエピソードをまじえて泣いたり笑ったり感情を動かすお話を掲載しています。

心の回復に必要なこと

2016-11-29 13:14:19 | 日記
回復するとはどういうことでしょうか?
悩みがなくなり心が晴れるとはどういう状態でしょうか?

特にカウンセリングの初期に、このような質問を行います。

この答えが、もし、明確であるならば、それはすでに回復している状態なのかもしれません。

私は、過去に2度、うつ病を経験しました。
1度目は、20歳で、がんに罹った時。2度目は、8年前、キャリアの悩みが引き金になっていたように思えます。

いずれの時も、要因は複合的でした。

回復する状態を、皆さん「以前のようになりたい」と表現されることが多いのですが、私自身がうつ病から回復した時の状態は、違った自分に軌道修正されたと感じられたものです。

仮に、心身の症状が改善され、以前のような状態に戻ったと感じられたとしても、以前と同じ生活パターンと思考を繰り返せば、症状は、ぶり返しやすいでしょう。

うつ病は、時に心理的に追い込まれて、死をも選ぶことがある...という意味合いでは、命に関わる病気です。

よく勘違いされるのは、「死ぬ気になったらなんでも出来る」といった精神論で語られ、そういう状態になるのは心が弱いためだと思われている点です。

これは、高熱で寝込んでいる人に、雨の中を薄着で走って来いと命じるのと同じで、大変危険な考え方です。

他の病同様、重篤な状態の時は、休養が最も大切です。

次に回復期では、軌道修正が必要です。

軌道修正というものは、元気でうまくいっている時は、なかなか出来ないものです。

私自身、うつ病やがんで、死ぬほどの思いをしたからこそ、人生の軌道修正に成功できたのだと思っています。

1度目の時は、離婚して人生の再出発を決意したこと。2度目は、安定した職を辞めて、独立起業を果たしたことでした。

誤解しないでいただきたいのですが、病後回復期の第一段階では、大きな環境変化は避けたほうがよく、あくまでも時間をかけて周囲の人と相談しながら地固めして、少しずつ生きやすいように移行していくイメージです。

病気の前は、一つの価値観にとらわれていたのが、少しずつ、視野狭窄が解かれて、違う選択肢も見えるようになり、単線ではなく複線的に歩むことを覚える感覚です。

今の私...
あまり変わりたくないですね。

将来への漠然とした不安は、あるものの、「年収、今の2倍あげるから、勤めに出ない?」とさそわれたとしても(笑)今の暮らしは変えたくありません。

最近、私のメンター(勝手にそう呼ばせていただいています)に、今後の事業展開について相談した時、言われたことですが、

「なんだかんだ言っても、今は上手くいってるんだよね」

その通り。確かに、もう少しああなりたい、、、と言いながらも、ハングリーさは、今の私にはありません。

そんな時期は、冬眠?時間が出来たらゆっくり読もうと思っていた本を読んだり、前から会ってみたかった人に会いに行ったり、充電期間を過ごすことにします。

こういう時間を上手く活用するのが、目下の課題です。

ストレスケアは一生大切です。

かきかわ統合医療相談室
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