さて西日本屈指の景勝地として知られる石鎚山の、石鎚ドライブウェイを山から下りて左に折れてすぐ、面河山岳博物館の地下駐車場の奥から出発する、関門遊歩道を散策することにしました。
ドライブウェイを走っていた時と比べると、多少小雨になってきて、遊歩道は森の木々の木の葉が自然の傘になってくれるので、歩く道すがらは傘いらずで助かりました。
上の写真は、遊歩道入口から空船橋を上がった所にある通天橋まで、川沿いに整備された約600mを歩いた突き当りの場所です。600mなので、早足で歩くと、10分くらいの距離です。ここは面河渓では、一番渓谷の幅が狭い場所だそうです。水量が少なく、大石小石がゴロゴロ転がっていて、かつ狭さのせいか行き止まり感があるので、メープルと二人で散策していても、「森の奥深く」という感じにちょっと怖い気がしました。が逆に言うと、旅の「脱日常感」が充分に味わえる場所です。空に浮かぶように見えるのが、空船橋です。
空船橋の右側が、両側に切り立った奇岩が迫る関門(猿飛岩)。ドドドと流れる滝の音には「思えば遠くに来たもんだ」と、しみじみ思います。
この関門の辺りは、面河渓のエメラルドグリーンの清流の眺め、そして常緑樹の深緑ととともに、落葉樹の紅葉も楽しめる、秋深まる11月の面河渓では絶景ポイントの一つです。
私たちが散策したのは、写真の面河渓周辺案内図の左下、赤丸で囲んだところです。つまり面河渓の序の口、イントロの部分にも見えます。そして、ツアーの観光バスが行くのは、先ほどの空船橋を上がった所にある、通天橋から奥の部分で、旅行本ではそこから歩いたところにある亀腹や五色河原がよく紹介されています。
けれども、関門遊歩道は短い散策路に見どころがギュッと集まっており、
かつ簡易舗道された遊歩道は昇降も少なく歩き易く、「石鎚山も面河渓も」コンパクトに一日で回りたい人には、特に秋は紅葉の渓谷美を楽しめるココがお勧めです。
観光客が大挙して押しかけるメジャーな遊歩道でないので、この日もココを私たちが歩いていた午後遅くの一時間に、他に出くわした人が一人だけ。お天気が小雨とはいえ、紅葉の観光シーズンにです。そして他に人がいらっしゃらないので、気兼ねなくカメラを回したり、同行者と話し込んだりできます。
お手軽コースだけど、特に入口付近と、突き当りの関門そして空船橋あたりは、十分に「森ガール」「山ウーマン」気分に浸れて、日常から解放され存分に羽を伸ばす気分になれるので、関門遊歩道を穴場コースとしてオススメします!
日没が早い時期で、雨足もまた強まってきたので、ここから車で一時間半の、予約してあった道後温泉のホテルに向かいました