「幼児や病人や老人の面倒を押しつけられると私の自己実現の障害になるから、そういうものの面倒は行政が見ろ」と声高に言える人は、「幼児であり、病人であり、老人である自分」を勘定に入れ忘れている。かつて自分がそうであり、これから自分がそうなるかもしれないものとして「家庭内弱者」をとらえたときにはじめて、家庭内の誰かに過度の負担をかけることもなく、行政に丸投げするのでもなく、弱者たちをどういうふうに細やかにすくい上げてゆくかという問題が「自己救済」の問題として立てられることになる。
内田樹・下流志向より
これ、地域医療や福祉の根幹であろう。
まさに今、そういうものが忘れられようとしており、
その結果がこのような当事者不在のこれらの問題となって噴出している。
我々のこの時代の変化を、再び古き良き時代に戻すことはできるのだろうか?
いろんな事を考えさせられた好著であった。










