月の岩戸

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アルヤ・17

2016-10-20 04:17:05 | 詩集・瑠璃の籠

愛に
相応しい価値を与えなさい
あなたがたが苦しいのは
愛をいつも必要としているのに
そんなものは馬鹿だと言ってしまったがために
愛を手に入れるために
あらゆることをせねばならなくなったからです

愛していると
正直にかのじょに言うよりは
馬鹿なことをして
暴力と計略と罠で
手に入れるほうが簡単だと思っていた
だが
どんなことをしても
決してその愛は手に入れられなかった
まるで幻の蝶のように
捕まえようとすればするほど
逃げていく

暴力ですべてを支配して
世界中に自分の網を張れば
一番欲しいあの愛も
魚のように自分の手に入ると思っていたのに
気が付けば
何もなかった
欲しかった愛が消えてしまっただけで
すべてが無駄になったからです

喪失とは
簡単に癒える傷ではない
あなたがたはまだ
自分を馬鹿にして
わからないようにしているだけだ
寒くて寒くて
凍傷で指が落ちそうだということになっても
まだ気づきたくない
もう二度と会えないということが
どういうことかということに

痛ましい愚かな人間よ
馬鹿をやめて
正直に後悔しなさい
泣きわめきなさい
恥も外聞も捨てて
帰ってきてくださいと
叫びなさい
かなえられなくとも
それで自分の傷が幾分小さくなる

やってしまった大きな過ちを
大きな糧とする前に
あなたがたにはやらねばならないことがある

ただひとこと
正直な自分の言葉で言うのです

本当は
あなたを愛していたのだと




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