月の岩戸

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ゲンマ・33

2017-12-25 04:15:57 | 詩集・瑠璃の籠

この世に罪は数々あれど
人から自分を盗むということほど
愚かな罪はない
馬鹿な女は平気でそれをするのだ

自分以外の美人を殺して
その美貌を完璧に真似するということは
人の自分を盗むということなのだ

美しくなれるようなことなど
何もしたことはない
それどころかあまりにも痛いことをしている
それなのに
簡単に人の美貌を盗み
高い良いことを積み重ねてきた
美しい女になりすますのだ

自分が
苦いことをしてしまい
いやなものになってしまったからといって
きれいなことをしているほかの女から
そのきれいな自分を盗むのだ
そのためには人の痛みなど考えはしない

楽をしたい
きれいな女になれば
男がいうことをきいて
なんでもしてくれる
そういうことばかり考えて
馬鹿な女は何も努力しない

人から美貌を盗むために
たくさんの人を殺している
そんなことをするやつは
恐ろしく醜くなる
そういう女が
とびきりの美女に化けたがるのだ

逃げるわけにはいかないこの真実を
馬鹿な女どもにたたき付け
青白いカタツムリの中に追い落とせ
その中には永遠の迷宮が横たわっている
腐臭に満ちた人生を
芋虫のように醜いまま
永遠に繰り返す
馬鹿の地獄に追い落とせ

そいつらはかつて
あまりにも低級な欲望を満たすために
愛と嘘をすり替え
世界を滅ぼしたのだ
それなのに
平気で天使の顔をかぶり
何も悪いことはできない
清らかな女になろうとしたのだ




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