月の岩戸

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シリウス・16

2017-06-17 04:16:20 | 詩集・瑠璃の籠

無明の水に浸かっているものには
水の外にいる美人が
それは神にも見えるほど
光って見えるものなのだ

それが
肉体をまとって存在するとき
淫らなこともできると
思ってしまうと
自分の奥の獣の欲に
邪悪な舌が肥大する

あんなものはなめてしまえ
おれのものにして
崩して捨ててしまえ
いやなものにして
食ってしまえ

そうして
水の向こうの美人を得ようとして
あらゆる愚かしいことを
実におもしろい知恵でやるものなのだが
水の中に浸かっている限り
水の外にいるものには触れることもできないのだと
それにすら気付かないのだ

もうやめなさい
あれは幻なのだ
女のようだが
女ではありはしない

ぎすぎすとした
無明の水の中に浸かっていれば
あれは怪しいほど美しく見える
そういうものだが
水の中から出て
清々しいものになってしまえば
清らかな友人のようなものに
なってしまうのだ

愛して
助けてあげたいと思う
それは大切なものになるのだ

嫌なことばかりして
自分を醜く呪っていくよりも
まじめに勉強をして
その水の中から出て来なさい
一人前の確かなものになって
憎むことをやめて
愛し合えるようになれば
もう二度と
愛を失うようなつらい目に会わずにすむ

おまえが欲しいと思っているもの
あれは幻だ
馬鹿な美人などいはしない
それはおまえが
愛を肉にして食いたいと思っている
獣の無知の中から見ている
幻に過ぎないのだ




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