月の岩戸

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カノープス・38

2017-11-04 04:16:47 | 詩集・瑠璃の籠

美しい女が馬鹿でなければ
人間の世界は崩壊するのだ
すべては
たったそれだけのことをたよりに
やっているからだ

馬鹿だから
馬鹿にしてもよい
あらゆる妨害をして
セックスしかできない
馬鹿なものにしてもいい
何もかもを奪って
自分の家畜にしてもよい

天使のように美しく
間違ったことをしない女は
それだけで馬鹿どもの
激しい憎悪の対象となった
一生をかけて滅ぼさねばならない
宿敵の宿敵になったのだ

男が嫌らしいことをしているのは
美しい女が欲しいからなのだ
美しいおんなと
溶けるようなセックスがしたいからだ
女が馬鹿でなかったら
男はただそれだけのために
賢くていい女に最低のことをした
猿のような馬鹿になってしまう

科学の栄光と人類の進歩を表現した
きらびやかな都会は
すべて
男どもの嘘臭い盛大な言い訳だったのか
女と寝たいという猿のような本音を
隠すための
りっぱな皮に過ぎなかったのか

最後の美女が滅んだ時
人類の男はまだ知らなかった
美女を手に入れるために
自分が吐いたおびただしい汚物が
津波のように自分に返ってくることを

喉仏を折り
髭を剃り
ペニスを刈って
男をやめよ

二度と戻れないところへいき
傲慢を剃り落し
永遠に男にはなれない男になって
すべてに謝罪し
すべてのために
豚のように働くがよい




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