月の岩戸

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アークトゥルス・25

2017-04-06 04:15:09 | 詩集・瑠璃の籠

馬鹿がいつもつまずくのは
人に嫌なことを言われるのが
嫌だということだ
他愛もない小さなことでも
人に負けるのが嫌なのだ

その心は
人間がまだ小さなラマのようなものであったとき
雌をめぐって
ほかの雄と肩を衝きあった
そのときの心と変わらない
自分が弱くなることが
死ぬこととほとんと同じだった頃の
恐怖を馬鹿はまだ脱いでいないのだ

人間ほどに強くなれば
多少の負けくらいでは
自分がつらいことになりはしない
負けて
自分を低くして
人の影になって働くということに
耐えていくことができねば
人間として高いことはできない

幼児的エゴというは
いつまでも
獣の弱さを脱ぐことができないということだ
阿呆が
擦り切れてくたくたになり
子供の唾液が染みついた
馬鹿なプライドは捨てよ
あまりに汚い

自分が阿呆になることを覚悟して
自分を捨ててみよ
そうすれば
寒く痛い影の道を
耐えて生きていける自分を見つけることができる

何もないと思っているのは
何も見ようとはしないからだ
自分を下げてみよ
負けたくないやつに
負けてみよ

負けても勝つことにするために使う
あらゆる論理を
かなぐり捨てよ

それができなければおまえは
いつまでも獣の境涯から
逃げることはできない
恐怖の獣に捕食される悪夢から
逃げることはできない




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