自然回帰マーチャンダイジング

−地域−自然−デザイン−商品−生活−を繋ぐ遊び場・仕事場から

狩野川を、ロコカヤッカーと

2011-04-11 13:17:40 | 自然回帰の旅
 伊豆半島を北に向かって流れる狩野川。この川を観光商品化しようと2000年からリバーツーリズムのひちつのあり方として、狩野川のサイクルツーリズムの定着化に携わってきた。年に一度の、サイクリスト向けツアーイベントとして運営してきた狩野川100kmサイクリングは、今年で12年目を迎える。

 もうひとつのリバーツーリズムは、狩野川をメインゲレンデとするロコカヤッカーで、カヤックタパ自然学校を主宰する上野裕晃さんが提唱するカヤックツーリズムだ。

 狩野川は、上流・中流・下流と、正しい川の顔を持った類まれな川だ。落差があり、清冽な水が流れ落ちてくる上流。開けた河原に、深瀬、荒瀬、淵を交互に重ねる中流。豊かな水を湛え、ゆったりと蛇行して海へ注ぐ下流。特に中・下流にかけては、富士山を真正面に見据えた光景など、魅力あるカヤックゲレンデが拡がっている。

 この川は、春にカヤックで下るのがおすすめだ。この川を知り尽くしたロコカヤッカーをガイドに。首都圏のひとびとは、秩父・長瀞へとさかんにカヤックを愉しみに行くけれど、狩野川に目を向けてみて欲しい。極上のゲレンデと、面白いロコカヤッカーたちのライフスタイルと、伊豆ならではの美食がみんなを待っている。


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ツーリズムの互産互消

2011-04-05 22:41:07 | サイクルツーリング
 以前の記事“北海道がテリトリーになった”と、“互産互消”は、その関係性が深まってきた。互産互消という概念は「食」のカテゴリーからはみ出し、「ツーリズム」の領域で通用し始めそうだ。

 北海道の人口は約552万人。これは国でいうとデンマークやフィンランドに匹敵、ニュージーランドの1.3倍にあたる。そのうち札幌市の人口は191万人。北海道の3人に1人が札幌市に住んでいる計算だ。5年前、ツール・ド・北海道協会から、「ツール・ド北海道のあり方検討会」委員に任命いただき、冬の札幌に何度か通った。札幌の都市力とともに、雪に閉ざされた北国のサイクルショップとサイクリストたちがとびきり元気なことに驚かされた。極端に言えば、北海道は11月から4月まで自転車に乗れない(スパイクタイヤを履いたMTBは別として)。1年のうち半年近くも快適にバイクを走らせられない環境にもかかわらず、北のサイクリストたちは平日の昼間からショップに集っていた。

 北のサイクリスト、特にロードバイカーたちにとって、大井川と天竜川に囲まれたわれわれのフィールド:ゆるゆるした自転車適地への“冬の自転車旅”は間違いなく魅力的ではないか・・・厳寒の札幌から温暖な静岡へ空路で降り立つ度、その想いは強くなった。

 ・年間積雪日がほぼゼロに等しく、温暖な気候
 ・北海道にはない柑橘、魚介、緑茶などの豊かな食材
 ・里山・里川・里海が織り成すゆるゆる地形、ゆらゆらみち
 ・茶畑に代表される農の営みによる美しい自然空間
 ・千歳空港から直行便が行き来する富士山静岡空港のすぐそば
 ・素敵なみち、快適な時間、面白い場面をガイドできるロコサイクリストの存在

 北海道のサイクリストたちへ・・・あなた方が雪に閉ざされる冬、ロコサイクリストたちが快適なみちと魅力ある空間を巧みにガイドする、雪知らずの静岡へ走りに来ないか。

 静岡のサイクリストたちへ・・・蒸し暑い初夏から盛夏は、北海道へ走りに行かないか。静岡ではまったく見られないストレートロード、大自然、ダイナミックな農空間、乾いた空気、美味しい道産食、そしてあなたがガイドした北海道のサイクリストたちが待っている。

 自転車ブームがまだまだ続くなか、富士山静岡空港を使った新次元のサイクルツーリズムを実証したい。食の互産互消から、ツーリズムの互産互消へと発展させると、地域間交流の価値はさらに高まるはずだ。

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メインおよび *撮影:残間正之
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わさび田のデザイン

2011-04-04 19:08:31 | 自然回帰の旅
 ここは天城湯ヶ島、狩野川の源流にある山本さんのわさび田だ。岩尾林道という森林管理署管理林道を走り、上流側からトロッコに載って降りていくと、こういう光景が拡がる。わさびの収獲、苗の植え付け、わさびをつかった調理と食体験という、わさびづくしのもてなしをしていただいた。

 伊豆に縁があって、いくつものわさび田を見て来たが、田に入ったのは初めてだった。わさび田に入って驚いたのは、水のみちの設計力、といえばいいだろうか。清冽な源流の水が、左右に広がる田を上から順に降りてくる。その複雑さは、水田の棚田の域を超えている。水の通りみちが、その場にあった石たちが複雑に組み合わせられ、田の水面も左・右・中で微妙な落差を保っている。さらには、ひとが田へ降りるみちも、自然石を使い独特の風情ある階段をつくっている。

 収獲したわさびの葉と茎をかじってみた。思わず「美味しい!」と言ったら、山本さんは「そりゃ、鹿しか食わんよ」と言う。すりおろしたばかりのわさびを手に取って食べてみると、ほのかな甘さが口の中にひろがった。焚き火を囲んで、わさびづくしの食事をいただく。すりおろしたわさびを鰹節と醤油でまぜ、黒米入りの炊き立てご飯にのせた“わさび丼”は、シンプルなのに奥深い、水のめぐみの味がした。

 
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さくら咲く学校、開校

2011-04-03 13:38:43 | Weblog
 このプロジェクトは、平成22年3月に廃校となった旧掛川市立原泉小学校の跡地および空間の活用推進を目的とし、「地域住民のよりどころ」という原泉小学校の役割を継承しながら、中山間地域の人びとが集い、活動する場として、さらには地域外の人との交流の場として、「交流」「遊び」「学び」の要素を備えた「さくら咲く学校」を小学校跡地に創造しようという活動である。

 地域資源を有効に活かし、地域の環境やイメージに合った内容でこれらの機能を提供するほか、雇用創出や経済活動へとつながり、住民の利便性や快適性の向上にも寄与する施設を実現しようと、2年半前からこの原泉地域へ通ってきた。日本各地の都市部や農村部の過疎地で小学校の廃校化が進むなか、この試みは、単なる廃校の再利用にとどまらず、学区という枠を外した地域交流のための学校の新設を通じて、地域の再生を実現しようという考え方だ。

 施設名『さくら咲く学校』は、地域の期待と希望を校庭の桜に重ね、「人が咲く、想いが咲く、地域が咲く、ここから咲く」というように、桜の花だけでなく気持ちや心に花を咲かせたいという願いを込めている。



 跡地活用は、原泉地域の未来づくりだ。小学校の跡地をどう活用するか、と考えるだけでは、本当の原泉の活性にはつながらない。「原泉の良いところは何か?」「原泉の可能性はどこにあるのか?」を、皆でひもとき、確認し合ってきた。地域の未来を、じっくりと考え抜いてみると、ただ跡地をこう使いたいというだけでなく、「学校跡地を核に地域がこうなっていきたい」という地域づくりの要素がどうしても必要だという結論に至った。

 そのためには、行政と住民はもとより、第三者の参画を求めようと考えた。行政だのみ(地域の公共施設として運営する)か、住民が頑張る(地域住民が主体となり交流施設を運営する)か、という二者択一論でなく、第三者(信頼できる企業、市民団体、NPO、組合、大学・研究機関等と共同で運営する)の参画を通じて、新たな地域交流を産もうという考え方である。これが「地域住民のよりどころ」という原泉小学校の役割を継承し、地域の人々が集い、活動する場として、さらには地域外の人との交流の場として、「交流する」「遊ぶ」「学ぶ」機能を備えた『さくら咲く学校』構想の原点である。

 そのために3つのテーマ:課題を掲げ、各テーマが相互に連携し、バランス良く機能として進化していくことを目指し、計画をすすめていくこととした。

1)「暮らす」人のために活用する 
  例えば、コミュニティー施設(地域生涯学習センター、原泉小学校記念館)として
2)「訪れる」人のために活用する
  例えば、滞在・宿泊施設、体験・交流施設、学び舎(スポーツ、文化、芸術)として
3)「営 む」人のために活用する
  例えば、組合、NPO、企業等の経済活動の場、自治会等の収益活動の場 として

 「さくら咲く学校」は、この施設の管理運営を担うため、現在、施設を活用した事業計画をつくり、施設を活用した事業者の募集活動をすすめている。開校までに、高齢者福祉サービス、山岳ガイド・自然体験学習、部品加工組立の3事業者が、この地域の特性と考え方に賛同していただき、事業参画に加わった。さくら咲く学校は、事業へ参画したい方を門戸を開いて待っている。ただし、この考え方への賛同が不可欠だ。
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海遊人(かいゆうびと)たちの神事

2011-04-02 16:34:30 | Weblog
 御前崎市にある高松神社は、海岸からほどない海抜60mの小高い丘の上にある。境内からは180°の視界で遠州灘が拡がっている。

 この神様は、海からやってきた。和歌山県の熊野三山から、海を渡って1300年前に移し祭られた遠州熊野三山のひとつ。熊野三山の本宮にあたるのが、掛川市横須賀の三熊野神社、新宮が掛川市入山瀬の小笠神社、そして那智宮がこの高松神社、というわけだ。

 この遠州三山を巡る新たな三社詣でを提唱してきた。三社それぞれに、地形的、地域的、背景的に個性的な社であり、三社を詣でてその価値はさらに高まる。

 さてその高松神社では、昨年から御前崎の海に集うサーファー、ウィンドサーファー、ボディーボーダー、シーカヤッカーなどの“海に遊ぶ人たち”を見守る社として、4月第1週の土曜日に安全祈願の神事を執り行うこととした。海の仲間たちが集まり、海の遊びの無事を祈願するため、231段の階段を彼らが登っているのがこの光景だ。

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フライフィッシングの入口へ

2010-11-16 16:02:56 | フライフィッシング
 自然回帰型スポーツの愉しみのなかでも、特に生きものたちとの駆け引きや、繋がりが生まれるのがフライフィッシングの特徴だろう。それは、決してハンティングではなく、あくまで“魚に遊んでもらう”というジャンルだ。

フライフィッシングは、今まさにアマゴやイワナが産卵期を迎えて禁漁となり、来春3月の解禁を待たなければならない。NPOでは、その前に「エントリープログラム」と題した講座を、川野信之さんを講師に迎えて開催することにした。

 『キャスティングレッスン&管理釣り場で実釣体験』
 はじめての方にキャスティングとフライによる実釣を体験し、
 フライフィッシングライフのスタートに立つための講座です。

 講師:川野信之(フライフィッシング用語辞典 著者、相模原市在住)
 会場:すそのフィッシングパーク
 日程:11月27日(土)
 予定:掛川市役所8:00集合・発−移動−現地着・開始10:00−
    講座−昼食−終了・現地発15:00−市役所17:00着・解散
 定員:12名 最小催行人員8名
 会費:6,000円(NPO会員) 8,000円(一般)
    管理釣り場利用費(4時間:3,100円)、釣り場までの交通費
    は含まれておりません。
    ロッド・リール・ライン・フライが必要な方は有料(2,000円)
    でご用意します。


 実釣体験なので、とにかく“どなたでもフライでトラウトを釣る”という体験ができる。ご希望の方は、以下サイト
 http://slowlifekakegawa.seesaa.net/article/168072902.html
または、satoh@conception.co.jp まで。
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暮らしの手帖

2010-05-12 18:33:32 | Weblog

 平野雅彦さんのブログで『暮らしの手帖』の第一号の“まえがき”と“あとがき”を久々に読んだ。以前も確か平野さん所有の第一号を見せてもらったか、あるいはどうだったか記憶に定かでないが、昭和23年にこの文章が書かれていたことに驚愕した記憶ばかりだ。

これが、まえがき。

 これは あなたの手帖です
 いろいろなことが ここには書きつけてある
 この中の どれか せめて一つ二つは
 すぐ今日 あなたの暮らしに役立ち
 せめて どれか もう一つ二つは
 すぐには役に立たないように見えても
 やがて こころの底ふかく沈んで
 いつか あなたの暮らし方を変えてしまう
 そんなふうな
 これは あなたの暮らしの手帖です

そして、あとがき。

 この本は、けれども、きっとそんなに売れないだろうと思います。
 私たちは貧乏ですから、売れないと困りますけれど、それどころか、
 何十万部も、何百万部も売れたらどんなにうれしいだろうと思いますけれど
 今の世の中に、何十万部も売れるためには私たちの、
 したくないこと、いやなことをしなければならないのです。
 この雑誌を、はじめるについては、どうすれば売れるかということ
 について、いろいろのひとにいろいろなことを教えていただきました。
 私たちには出来ないこと、どうしても、したくないことばかりでした。
 いいじゃないの、数は少ないかも知れないけれど、きっと私たちの、
 この気持ちをわかってもらえるひとはある。決してまけおしみではなく、
 みんな、こころから、そう思って作りはじめました。
 でも、ほんとうは、売れなくて、どの号も、どの号も損ばかりしていては、
 つぶれてしまうでしょうね。お願いします。どうか一冊でも、よけいに、
 お友だちにも、すすめて下さいませ。

平野さんのページを、ぜひ読んでみて欲しい。
http://www.hirano-masahiko.com/tanbou/1160.html

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いっときのモクレン

2010-03-19 01:19:06 | Weblog

 3月も半ば。あちこちで花が咲き、春爛漫の一歩手前まで季節が巡って来た。モクレンやコブシは、今がまさに見ごろだ。モクレンという花は、この季節が過ぎて葉をつけると、一体これは何の木だっけ?というように目立たぬ存在になってしまうけれど、この“いっときのゴージャス感”がとても良い。

 ここ数週間、年度末締め切りの仕事に追われ、眼がまわる日々だった。グラフィックデザイナー、ランドスケープデザイナー、カメラマン、イラストレーター、事務所内外のスタッフや助っ人に支えられ、なんとかヤマを越せそうだ。

 こういう忙しい日々でも、春の劇的変化は見逃さずにいたい。少しでも時間があれば、いつものあの木、あの花は、あの水辺はどんなだろうか、と出歩いていたい。

 早朝のわずかなひととき。通勤時や仕事中のかすかな寄り道。そうしてつくった、自分のカラダの中の自然を呼びさます時間は、自分で自分の価値感をクリアに見直す大切な時間となる。
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海をつなぐ 人をむすぶ

2010-03-08 23:42:14 | Weblog

 日光水産株式会社のCI開発と、その計画推進の業務にほぼ一区切りがついた。御前崎に本社をおき、焼津を本拠地に、鰹の一本釣り遠洋漁業を主業務とする会社である。

 一本釣りは、資源の持続性を実現する、世界に誇る日本だけの漁法である。資源を漁りつくさない、いわば“足るを知る”漁法だ。限りある海の資源を、いつまでも美味しく提供するため、価値ある仕事を続けている。そのため、船員たちは年間300日以上を、遠い海の上で過ごす。この誇るべき海の仕事の価値を、自ら積極的に情報発信しなければならないと考えた。

 農産物は、生産者と生活者の距離がかなり近づいた。遠い海の恵みも、生活者にもっと近づけ、豊かな食生活の実現を支えていきたい。美味しい鰹を、生活者により近い距離で、より美味しく提供したい。そのための体制を築き、創造的な行動によって、企業価値を示していかねばならない。

 いま、海産物が生活者に届くまでには多くの人が介在する。協力企業、売り場、生活者と繋がった関係性を価値とし、商品・サービスの品質をあらゆる場面で検証し合わねばならない。全ての人の繋がりを大切に、品質を磨き合い、高め合いたい。

 会社が価値ある職場であり続けるためには、志をもち、働く喜びをわかちあう気持ちが必要だ。経済と道徳、その両面に心の拠り所をおき、皆で会社を支え合いたい。皆で働く価値を共有し合い、自らの役割と可能性を高めるのである。

 こうした考えを、コーポレートスローガンに託した。それが、今日のブログタイトル“海をつなぐ 人をむすぶ”だ。
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報徳DNA

2010-03-05 22:49:36 | Weblog

 山村レイコさんに協力をいただき、新たな次元で掛川のマインドツーリズムを商品化しようとしている。今回、2日間の日程で掛川を旅してもらい、それを映像取材した。

 Kinjiro's Way というフレーズを以前のブログで紹介したが、掛川に脈々と受け継がれている「報徳の思想」を、マインドツーリズムとして商品化しようという試みである。報徳の教えを真正面から捉えて情報発信するより、山村レイコさんというイメージリーダーによって、報徳DNAをフィーリングで受け止めてもらおうと考えた。

 出演いただいた地元人は、山村さんと対談するといつもよりかなり饒舌になった。収録時間は3時間にも及んだ。なんと、これを僅か10数分のDVDに編集する。インタビューのところどころに散りばめられた、輝きを持った言葉は強く印象に残っている。そう考えると、これを拾い集めるのは、案外易しいかもしれない。
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