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おばあさんは魔女 (((( \ /:
(^-^)∬\
∞ ∬∬
魔女の呪文は、SEE YOU ONLINE!
2012 /04/01 NO.122
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─ 今号の目次 ─
◆魔女の花鳥風月 『“東日本大震災”という季語』
◆魔女セレクション
『老人の主張』
◆魔女のたしなみ
『姥桜考』
◆編集後記
*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*
◆魔女の花鳥風月『“東日本大震災”という季語』
みちのくの今年の桜 すべて供花 高野ムツオ
さくら前線北上のニュースが聞かれ始めた。被害地の桜は今
年も咲いた。
さくらさくらさくらさくら万の死者 大船渡市 桃心地
(「日経俳壇」平成23年4月24日)
震災から1年、「東日本震災忌」が季語になった。
*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*
◆魔女セレクション『老人の主張』
『怒れ!憤れ!』(ステファン・エセル、村井章子訳、日経BP
社)は、94歳の老人が書いた、30ページほどしかない小さな本
である。
フランスで生まれたこの本は、200万部を超える大ベストセ
ラーになり、世界各地で翻訳された。著者ステファン・エセルは、
戦争中はナチスへの抵抗運動(レジスタンス)に所属し、戦後は
外交官として国連で活躍。レジスタンスの生き残りの一人として、
「遺言」のように「若者」たちの語りかける。
−半世紀以上前、私たちは、不正に対して戦いました。世紀を超
えて今、世界はまた、経済格差や様々な差別に苦悶しています。
青年諸君、どうせなにもできやしないんだ、と諦めないでください。
あなたたちをダメにしようとする全てと戦ってください。これから
の時代を造るのはあなたたち自身なのです−と。
君は怒りをもって生きているか?
94歳、元レジスタンスの闘士が、生きることの大切さを語った。
エセルの言葉はありふれている。若者たちから「老人の繰り言」と
一蹴されても不思議ではない。だが彼の言葉は、フランスをそして世
界を揺り動かした。21世紀を担う若者たちに、愛をこめて言おう。
「創造は抵抗であり、抵抗は創造である」エセルの結びの言葉である.
高橋源一郎 論壇時評「暮らし変えよう 時代と戦おう」より
*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*
◆魔女のたしなみ『姥桜考』
『桜守三代 佐野藤右衛門口伝』(鈴木嘉一、平凡社新書)に紹介されている
佐野藤右衛門さんの言葉です。佐野さんは、全国に散らばる名桜、老桜の保護・
育成活動を続けてきた。
「春は必ずめぐってきて、桜の花を咲かせてくれますわ。……日本人が愛でてき
た桜は、ちゃんとわしらを見守っております。きれいに咲いて、被災地はもとよ
り、すべての国民を勇気づけてくれますわ」
「被災した東北地方の人たちは、大切な家族や家を失ったショックと避難生活で
大変やろうが、桜が咲いたら少しずつ立ち直れるはずや。……東北地方の名桜の
多くは内陸部に点在しておりますわ。何百年もの間には過酷な時期もあったはず
やのに、それに耐えて、生き残っておりますんや。東北地方で見る桜は格別やろ
うな。雪に覆われて、長く厳しい冬がようやく去り、春の訪れを告げるわけやか
らね。東北には桜の古木が多いんですわ。それらの根元にはたいてい祠があるよ
うに、地元の人が素朴な信仰の対象として大事にしてきたんやね」
『桜守三代』に紹介されている佐野さんの言葉には、「自然と対話をしながら歩
いてきた」人ならではの「長年の経験と体からにじみ出たような」滋味がある。
そして口癖のように語る言葉は「木は生き物や。話しかけてやれば、木も喜ぶ」で
あり、その魂の交流には、まるで童話の世界に引き込まれたような温かさを感じられ
る。「桜の木にとって、花を咲かせるのは一年の仕上げなんです。そやから、春が来
ると、『今年もうまいこと咲けよ』と見守っておりますのや。……
わしが大好きな姥桜(うばざくら)は、ヒガンザクラの一種です。風雪に耐え、
何百年も生きているうち、しわくちゃの幹には風格すら出ます。わずかに残る枝に
咲く花は、色気を通り越して、ものすごい色香を漂わせるんですわ。姥桜は自分で
体を調節し、どこかを枯らしながら、どこかに花をつけるんや。これが自然の知恵
ですわ。
そやから、『ようここまで大きゅうなったな。そうそうは来られんけど、来年も
気張って咲いてや』と話しかけると、桜もうれしがりますんや。ほんまでっせ。い
としい女性に触れるように、幹を優しくなでてやるのもええわ。講演を頼まれて、
こういう話をすると、おばはんたちから『女性蔑視やないか』と文句をつけられま
すけど、姥桜にはなかなかなれまへん。そうなる前に、大半が朽ちてしまいますの
や。そやさけ、女性たちには『姥桜をめざして下さい』と言っとるんですわ。もっ
とも、今の若い人には、色気と色香の違いはわからしませんやろな」
*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*
【編集後記】
“サクラサク”の言葉の重みを、何回もそしていろいろな背景の中
で体験した。今年は、幼い孫の中学受験という応援の手も出せないよう
な経験をした。桜が咲いて、いよいよ中学生。この大変な社会で、心身
共に健康で活躍してほしいと願うばかりである。 そしてお荷物な老人
になりたくないと改めて心する。 魔女っ葉
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─ 今号の目次 ─
◆魔女の花鳥風月 『“東日本大震災”という季語』
◆魔女セレクション
『老人の主張』
◆魔女のたしなみ
『姥桜考』
◆編集後記
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◆魔女の花鳥風月『“東日本大震災”という季語』
みちのくの今年の桜 すべて供花 高野ムツオ
さくら前線北上のニュースが聞かれ始めた。被害地の桜は今
年も咲いた。
さくらさくらさくらさくら万の死者 大船渡市 桃心地
(「日経俳壇」平成23年4月24日)
震災から1年、「東日本震災忌」が季語になった。
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◆魔女セレクション『老人の主張』
『怒れ!憤れ!』(ステファン・エセル、村井章子訳、日経BP
社)は、94歳の老人が書いた、30ページほどしかない小さな本
である。
フランスで生まれたこの本は、200万部を超える大ベストセ
ラーになり、世界各地で翻訳された。著者ステファン・エセルは、
戦争中はナチスへの抵抗運動(レジスタンス)に所属し、戦後は
外交官として国連で活躍。レジスタンスの生き残りの一人として、
「遺言」のように「若者」たちの語りかける。
−半世紀以上前、私たちは、不正に対して戦いました。世紀を超
えて今、世界はまた、経済格差や様々な差別に苦悶しています。
青年諸君、どうせなにもできやしないんだ、と諦めないでください。
あなたたちをダメにしようとする全てと戦ってください。これから
の時代を造るのはあなたたち自身なのです−と。
君は怒りをもって生きているか?
94歳、元レジスタンスの闘士が、生きることの大切さを語った。
エセルの言葉はありふれている。若者たちから「老人の繰り言」と
一蹴されても不思議ではない。だが彼の言葉は、フランスをそして世
界を揺り動かした。21世紀を担う若者たちに、愛をこめて言おう。
「創造は抵抗であり、抵抗は創造である」エセルの結びの言葉である.
高橋源一郎 論壇時評「暮らし変えよう 時代と戦おう」より
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◆魔女のたしなみ『姥桜考』
『桜守三代 佐野藤右衛門口伝』(鈴木嘉一、平凡社新書)に紹介されている
佐野藤右衛門さんの言葉です。佐野さんは、全国に散らばる名桜、老桜の保護・
育成活動を続けてきた。
「春は必ずめぐってきて、桜の花を咲かせてくれますわ。……日本人が愛でてき
た桜は、ちゃんとわしらを見守っております。きれいに咲いて、被災地はもとよ
り、すべての国民を勇気づけてくれますわ」
「被災した東北地方の人たちは、大切な家族や家を失ったショックと避難生活で
大変やろうが、桜が咲いたら少しずつ立ち直れるはずや。……東北地方の名桜の
多くは内陸部に点在しておりますわ。何百年もの間には過酷な時期もあったはず
やのに、それに耐えて、生き残っておりますんや。東北地方で見る桜は格別やろ
うな。雪に覆われて、長く厳しい冬がようやく去り、春の訪れを告げるわけやか
らね。東北には桜の古木が多いんですわ。それらの根元にはたいてい祠があるよ
うに、地元の人が素朴な信仰の対象として大事にしてきたんやね」
『桜守三代』に紹介されている佐野さんの言葉には、「自然と対話をしながら歩
いてきた」人ならではの「長年の経験と体からにじみ出たような」滋味がある。
そして口癖のように語る言葉は「木は生き物や。話しかけてやれば、木も喜ぶ」で
あり、その魂の交流には、まるで童話の世界に引き込まれたような温かさを感じられ
る。「桜の木にとって、花を咲かせるのは一年の仕上げなんです。そやから、春が来
ると、『今年もうまいこと咲けよ』と見守っておりますのや。……
わしが大好きな姥桜(うばざくら)は、ヒガンザクラの一種です。風雪に耐え、
何百年も生きているうち、しわくちゃの幹には風格すら出ます。わずかに残る枝に
咲く花は、色気を通り越して、ものすごい色香を漂わせるんですわ。姥桜は自分で
体を調節し、どこかを枯らしながら、どこかに花をつけるんや。これが自然の知恵
ですわ。
そやから、『ようここまで大きゅうなったな。そうそうは来られんけど、来年も
気張って咲いてや』と話しかけると、桜もうれしがりますんや。ほんまでっせ。い
としい女性に触れるように、幹を優しくなでてやるのもええわ。講演を頼まれて、
こういう話をすると、おばはんたちから『女性蔑視やないか』と文句をつけられま
すけど、姥桜にはなかなかなれまへん。そうなる前に、大半が朽ちてしまいますの
や。そやさけ、女性たちには『姥桜をめざして下さい』と言っとるんですわ。もっ
とも、今の若い人には、色気と色香の違いはわからしませんやろな」
*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*∞*
【編集後記】
“サクラサク”の言葉の重みを、何回もそしていろいろな背景の中
で体験した。今年は、幼い孫の中学受験という応援の手も出せないよう
な経験をした。桜が咲いて、いよいよ中学生。この大変な社会で、心身
共に健康で活躍してほしいと願うばかりである。 そしてお荷物な老人
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