コンパッソ税理士法人のブログ

プロフィール

最新記事

カレンダー

バックナンバー

カテゴリー

不服申立制度を御存じでしょうか?
税務署長等の処分に不服があるときの不服申立手続は、1.税務署長に対する再調査の請求、2.国税不服審判所長に対する審査請求、3.訴訟からなり、平成28年4月以降にされる処分から、新しい不服申立制度が適用されています。

異議申立件数は、年間平均5,200件程度であり、平成27年度の審査請求の処理件数は2,311件(前年度比77.6%)。
処理件数のうち、納税者の主張が何らかの形で受け入れられた件数は184件(一部認容147件、全部認容37件)で、その割合は8.0%(一部認容6.4%、全部認容1.6%)であり、前年度と同率となっています。

この数字からもわかる様に、残念ながらそうそう認められるものではありません。これが不服申立の現状です。
従って会計事務所の先生が不服申立を経験することもまずありません。納得できない課税処分の経験は多々あるかと思いますが、それがすぐ異議申立となるかというと、そうはなかなかないきません。
それは何故かというと、まず税理士先生が異議申立を行う姿勢とはなりません。そして、当事者である納税者もまた同じ姿勢ともなりません。両者のベクトルが一致しなければ、お金もかかるし、時間もかかる訴訟までの覚悟とはならないのが実情です。面倒なことは避けて終わるケースがほとんどではないかと思います。

ただ租税正義の実現のためには、法律を守ることとともに悪法を正すことも重要なことだと思います。そのためにも課税庁がそう判断したのだから、駄目だと諦めてしまう消極的姿勢はできる限りとらないことが大切かと思います。
会計業界に身を置く者の一人として、おかしいことはおかしいと言う、常にその姿勢は持ちたいものだと感じています。


さて、新しい不服申立制度の概略は以下の通りです。なお、改正前の「異議申立て」と基本的な仕組みは変わっておらず、改正のポイントは以下の通りとなっています。

改正(1)《不服申立前置の見直し
税務署長等が行った処分に不服がある場合には、納税者の選択により、税務署長等に対する「再調査の請求(改正前:異議申立て)」を行わずに、直接、国税不服審判所長に対する「審査請求」が可能となりました。

  【改正前】 税務署長等が行った処分については、原則として、税務署長等に対する「異議申立て」を経なければ、「審査請求」を行うことは不可。

改正(2)《不服申立期間の延長
不服申立てをできる期間が、原則として処分があったことを知った日の翌日から「3か月以内」(改正前:「2か月以内」)に延長になりました。

改正(3)《「異議申立て」から「再調査の請求」への名称変更
税務署長等に対する「異議申立て」が「再調査の請求」へ名称変更になりました。

改正(4)《標準審理期間の設定
不服申立てについての決定又は裁決をするまでに通常要すべき標準的な期間(「標準審理期間」)を定めるよう努めることとされました。
   ◆再調査の請求・・・3か月   ◆審査請求・・・1年


東京練馬事務所 南宏一


 読み終わったらクリックをお願いします
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )