風の旅人 西村一広 Sailing Diary

海とセーリングだけの人生で考えたこと、悩んだこと、感動したこと、学んだこと、あれやこれや。

2013年9月30日

2013年09月30日 07時39分26秒 | 西村一広風日記
第34回アメリカズカップの月が終わろうとしているのに、
まだ、頭の中が引きずられている。
もう切り替えて、
日本からの挑戦の可能性を探ることに邁進しなきゃな。




ディノ⑭、ダギー⑨、ジェロ⑧の仲良し3人組。
2003年にカップを失い、
2007年に2-1から逆転され、
2013年に8-1から逆転された日も、
3人は同じ艇に乗っていた。
10年分の3人の思いは
今度も形にならなかった。

ディノは日本艇ビッグアップルを2度もハワイでステアし、
ダギーとジェロは相模湾と大阪湾で頻繁にレースに乗っていた。
日本がなにか行動を起こしたら、
きっと手伝いを申し出てくれるはず。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月29日 チームニシムラプロジェクト 親子で体験セーリング

2013年09月29日 04時02分18秒 | 西村一広風日記


今日は、毎月最終日曜日に開催している、
チームニシムラプロジェクト『親子で体験セーリング』。



東京・お台場の、船の科学館で。
いつものように、ヘリーハンセン様の御協力で。



言葉のまんま「手弁当」のこの催しも、
このプロジェクトの目指すところを
理解してくれ尽力してくれる皆さんのおかげで、
今年で6年続けることができています。



「継続はチカラなり」を信じて、
今日初めてセーリングを体験する幼児か、少年か、少女が、



アメリカズカップの選手になることだってあり得ることを信じて、
今日も楽しく開催します。



まだヨットに乗ったことがないお母さん、お父さん、
ぜひどうぞ。



船の科学館の前にある、流れるプールで、
(今は流れていません)



本日午後1時から。
もちろん、無料です。



コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月28日 航空機安定増加装置SAS

2013年09月28日 01時51分18秒 | CompassCourse業務日報

遠くに、江の島、湘南平


昨日の昼休み、
秋になって誰もいなくなった海の、
こんな景色を楽しみながら1人で弁当を食べていたら、


右に天城山。左の諸磯ロウソク灯台の向こうに、薄く伊豆大島


同じアメリカズカップ委員会のK井さんから
メールが入っていることに気がついた。

「オラクルが飛行機用の自動制御システムを取り入れたと聞きましたが、
何か詳しい情報入ってますか?」

自動制御システム?
SAS?
何?
全然知らない。

それにしても、今日の三浦の海は
穏やかで美しかった。




夕方、事務所に戻って、パソコンを開いてみると、
ニュージーランドのウエブ・セーリング専門誌の
Sail-World誌の記事をシェアしたK井さんのコメント欄が
大にぎわいの様相。

Sail-World誌をじっくり読み、
それでもまだ分からなかったので、
ネットで検索していたら、
こんな日本語サイトがあった。

長くなるけど、
自分用のメモとしての意味でも、
以下、貼付けてみる。

-------------

4.安定増加装置(SAS:stability augmentation system)
機体が自身で備えている安定性が不足している場合,
あるいは安定性が負であるような場合に,
人工的に正の安定性を持たせるための装置。

これには高速飛行時に発生する機首下げの傾向,
いわゆるタック・アンダーによる縦安定の不足を
補うためのピッチ・トリム・コンペンセーター,
あるいは,高高度,高速飛行時に方向安定と横安定の
アンバランスによって発生する,
いわゆるダッチ・ロールを防止するためのヨー・ダンパー,
またはロール・ダンパーなどがある。

(1)ピッチ・トリム・コンペンセーター
(PTC:pitch trim compensator)
飛行機にタック・アンダー現象が起こると,
縦安定が負になることを意味し,
安定性上,きわめて具合が悪いことになる。

したがって,DC-8機では,マッハ0.78以上の速度に達した後は,
自動的に昇降舵の操舵力を補正し,
タック・アンダーの影響を相殺することによって,
安定性を人工的に正にするPTCを備えている。
マック・トリム・システムと呼ばれることもある。

MD-11ではLSAS(Longitudinal Stability Augmentation System)に
この機能が組み込まれている。

(2)ヨー・ダンパー(yaw damper)
ダッチ・ロールを防止する目的で用いられる安定増加装置の一種。
この装置は,ヨー方向の角加速度を検知し,
電気的信号を作り出す部分,およびその信号を増幅し,
方向舵を動かすアクチュエーターに指令を出す部分,
および方向舵を動かすアクチュエーターなどから構成されており,
この装置が自動的に方向舵を適正に操舵することにより,
ダッチ・ロールの発生を防止することができるように作られている。

5.関連用語
タック・アンダー(tuck under):
飛行機の速度が臨界マッハ数を超えると,
衝撃失速(または造波失速)によって揚力が減少し,
洗流角(downwash angle)も減り,
尾翼の下向き揚力が減少して,
機首下げのモーメントを生じる現象。

ふつうなら,飛行機の速度が増すに従い揚力が増加し,
パイロットは操縦桿を次第に前に押さなければ水平飛行が続けられないが,
この現象が起こると操縦桿を押す力をゆるめるか,
逆に引かなければならなくなる。

降下中にこの現象が生じると,
降下角が深くなり危険とされ,
ジェット機が実用になったころはこの現象が恐れられていた。

ダッチ・ロール(dutch roll):
飛行機のローリングとヨーイングが合成された蛇行運動を,
短い周期で繰り返す状態をいう。

この運動は昔のオランダ人のスケートのスタイルに似ているため
ダッチ・ロールと呼ばれ,
パイロットが補助翼と方向舵の操作を協調させて減衰させることは困難であるので,
ジェット輸送機ではヨー・ダンパーを装備している。(→ダッチロール・モード)

----------------

以上、出典はここです。


あの、悲しい日航機事故を連想させられてしまう単語を、
ヨットレースの話で目にするとは思ってもなかった。

フォイリングを安定させる装置をオラクルが持っていることは
エミレーツチームニュージーランドも情報を事前に得ていて、
アメリカズカップ本戦が始まる前に抗議を出したが、
計測委員会は、この装置はAC72のクラスルールに違反しないとして、
チームニュージーランドの抗議を却下した、
という。


なんだかなあ。
難しいことだなあ。

いや、ルールの解釈の問題は専門家に任せるとしても、

人間と自然が触れあうスポーツとしての
セーリングを愛する立場として、
どう受け入れればいいのかという、
個人的ココロの部分で。

でも、
例えば自転車の世界で、
当初シマノのSTIとかSISを馬鹿にし、かつ拒絶した
古い自転車乗りと同じになってしまうことは、
絶対にイヤだしなあ。

情報不足のまま間違った感情を持ってしまう前に
もう少し詳しく、実際にオラクルが使ったという装置について
情報を集めてみることにする。

下の写真は、サンフランシスコから帰る日、
サンフランシスコ空港に向かうTaxiの中。
ここでもAmerica's Cup。





コメント (1)
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月27日

2013年09月27日 09時22分30秒 | CompassCourse業務日報
先週末ホンコンでは、
ユーデル/ヴローリック設計の42ftが進水。



これからチューンアップして、
ホンコンのレースで肩慣らししてから
今年はプーケットのキングスカップへ。



そのレースでは、
日本でバリバリにファインチューンしてから
送り込まれるファースト40.7の<からす>
と戦うことになる。

パフォーマンス優先艇とレーティング優先艇に、
2極化してきたIRC。
今年のキングスカップでは、どちらに軍配が上がるか。



今日は一日シーボニア。


コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月26日 その2

2013年09月26日 16時55分32秒 | 西村一広風日記
本日は朝から2つ屋外での仕事を回って、
早朝のヨットレース観戦で火照ってしまった
頭を冷やすことができた。

さあ、では、これから先のことについて
考えてみようかな。

さっき、仕事の帰りの横浜ベイサイドマリーナで、
アルテミス・レーシングの鹿取さんに偶然会い、
少しの間、立ち話をした。

ウイングやフォイルの、
大きさや形や機能だけではなく、
セーリングの場面、場面での操作法についても、
どれが正解なのかが分からず、
各チームとも、ずーっと、
テスト中もレース中も、模索していたそうだ。

その話をヒントに、
オラクルチームUSAは、
それらをすべてひっくるめた
AC72クラスをベストパフォーマンスで
セーリングさせる技術において、
現時点での最高到達点に達することができたから、
アメリカズカップを防衛することができた、
と解釈してみる。

その解釈が正しければ、
AC72クラスを含めた
フォイリングカタマランのセーリングは、
この先まだまだ進化することになる。

そうだとすれば、
この種のセーリング艇に乗ろうとするセーラーは、
理論を覚えることも大事だが、
実際にこの種の艇に乗って、乗って、乗り込んで、
フォイリングそのもののからくりや、
フォイルの迎角が、カンティング角が、ラダーの昇降舵が、
艇の挙動にどう影響するか、
この種の艇が「グルーブ」に入っている状態とはどんな状態なのか、
徹底的に身体に覚えこませることから
始める必要がありそうだ。

ラッセル・クーツ自身が、
「AC72はちょっと大き過ぎたかも」
と言ってたことがあるくらいだから、

サイズは小さくなるかもしれないものの、
次回アメリカズカップも
今回のような方向で行くことは間違いなさそうだ。

最初からAC72のような大型艇で
何もかもを始めようとするのは、
セーラーにとっても、開発陣にとっても
現実的には難しい。

まずは、こんなクラスでのキャンペーンであれば、
選手も身体で覚えることができるし、
ウイングの研究もフォイルの研究も、
こじんまりとした予算と組織でできる。



遠い遠いゴールを頭に描いた上で、
将来有望な日本人ユースセーラーと若い研究者に
この艇でのキャンペーンをやらせてあげようと手を挙げる、
日本人の出現を、強く期待します。






コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月26日

2013年09月26日 06時32分59秒 | CompassCourse業務日報
第34回America's Cup、終了。
感想、今のところ「うむむむむ」。


さてスペインでは、
ボルボオーシャンレース2014-15で使われる
ワンデザイン艇VO65の1号艇が進水し、


Rick Tomllinson/team SCA


Rick Deppe/VOR

傾斜テストが行なわれた。


Rick Deppe/VOR


Rick Tomllinson/team SCA


Rick Tomllinson/team SCA


Rick Tomllinson/team SCA


Rick Tomllinson/team SCA


Rick Tomllinson/team SCA

船内はこんな感じ。


Green Marine


Green Marine


Green Marine

こっちにも、日本チームは
今のところエントリーしてないみたい。
サプライズを期待したい。


コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月25日 34th America's Cup Race#17&18

2013年09月25日 06時05分38秒 | CompassCourse業務日報
第17レース。

プレスタート。
じゃあオマエが代わりにやれよと言われたら
できるわけではないけど、
ディーンの、
ラインに向かうためにスターボードタックに返してから先の、
その位置のプロテクトは、
なんだか、すべてのマニューバーが、中途半端だった。
なんと言うか、手が縮こまっているような。

返した位置が、ラインに近すぎたという最初の小さなミスから、
一連のすべてが始まってしまっているのだけど。

でも、難しいことだよね。

スタート前の加速に入る最終タイミングをはかっているとき、
ディーンの頭は、
第1マークまでに相手を風上突破することで占められていて、

ディーンは正直なところ、
あのタイミングからスピットヒルがラフィングで攻撃してくるとは
思ってもなかったのではないか。
観ている側は逆に、そのことばかりを心配していたのだけれど・・・

スピットヒルの舵輪の動きを
チームニュージーランドのクルーの誰かがワッチする余裕は、
AC72ではないのかもしれないけれど。

ディーンの育ちの良さが
出てしまったような、失敗。

もちろん、
スピットヒルの育ちが悪いとは言ってない。
相手の心理状態をも読み切った、
見事なマッチレース・テクニック。

ディーンがスタート前の加速のことに
プライオリティーを置かざるを得なかった
あのスタートの失敗を裏から見れば、
チームニュージーランドは、
何としてでも第1マークを取らなければ、
その先のレースで希望が見出せない事態に、
陥っていることが見えてくる。

第1マークでのリードを守って
風下ゲートを相手より前で回らなければ
クローズホールドのレグで生き残ることは難しい、
そういう流れが見えてしまっているのではないか。


第18レース。

プレスタート。
バウスプリットがかろうじて
オーバーラップするかしないかまで
追いかけたディーンの、
気迫が勝ったようなスタート。

風下に流される潮の中、
あそこまで追いかけてオーバーラップできなければ、
チームニュージーランドは
とても悲惨なスタートになったはず。

ディーンの気迫に、
スピットヒルも安全策を取ってラフィングに応じ、
スタート以降の勝負に切り替えた。

だけどチームニュージーランドは
スタートに勝っても、
風下ゲートを前で回っても、
レースでミスをしなくても、
負けた。

これは辛い。

少し前、Facebookのコメントかなにかに、
「前半戦は艇の性能コンテスト、
後半戦はセーラー対セーラーの試合になった。」
と書いたけど、
書き足せるとしたら、
「ところがここ数レースは、
再び艇の性能コンテストになり、
その優劣は、前半戦と逆転した」
とするべきだろうか。


34th America’s Cup Standings (first to 9 points wins)
Race 17

Emirates Team New Zealand – 8
ORACLE TEAM USA – 7

Race 17 Performance Data
Course: 5 Legs/10.11 nautical miles
Elapsed Time:
OTUSA – 24:04,
ETNZ – 24:31

Delta: OTUSA +:27

Total distance sailed:
OTUSA – 11.8 NM,
ETNZ – 11.6 NM

Average Speed:
OTUSA – 29.62 knots (34 mph),
ETNZ – 28.63 knots (33 mph)

Top Speed:
OTUSA – 44.02 knots (51 mph),
ETNZ – 46.33 knots (53 mph)

Windspeed:
Average – 16.8 knots, Peak – 20.0 knots

Number of Tacks/Jibes:
OTUSA – 8/6,
ETNZ – 7/5


Race 18

Emirates Team New Zealand – 8
ORACLE TEAM USA – 8

Race 18 Performance Data

Course: 5 Legs/10.11 nautical miles

Elapsed Time:
OTUSA – 22:01,
ETNZ – 22:55

Delta: OTUSA +:54

Total distance sailed:
OTUSA – 11.7 NM,
ETNZ – 11.9 NM

Average Speed:
OTUSA – 31.92 knots (37 mph),
ETNZ – 31.23 knots (36 mph)

Top Speed:
OTUSA – 45.79 knots (53 mph),
ETNZ – 47.57 knots (55 mph)

Windspeed: Average –
19.3 knots, Peak – 21.8 knots

Number of Tacks/Jibes:
OTUSA – 7/7,
ETNZ – 10/6
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月25日 ホテルカリフォルニア

2013年09月25日 03時39分54秒 | 西村一広風日記
世界各国からカリフォルニアのサンフランシスコまで、
第34回アメリカズカップを観に来ているメディアの間で
流行っているあいさつ。
「ようこそ、ホテルカリフォルニアへ」

イーグルスが歌う難解な内容のホテルカリフォルニアの、
締めの歌詞は、
”お好きなときにチェックアウトはできます。
だけど、
あなたは二度とここを出られないことになってます。”

おいらは小市民的気の小ささのおかげで
なんとか呪縛から逃れて出られたけどさ。



本日第34回アメリカズカップ第17&18レース予定。
風は20~23ktの強風予想。
レースを実施する風速上限は23ktだけど、
レース毎に、
下げ潮流の強さ(=波の悪さ)に応じて、
そのリミットは随時下げられ,
上げ潮流の強さ(=波の滑らかさ)に応じて、
そのリミットは随時上げられる。

上げ潮流の時間帯に行なわれる予定の第17レースの
風速上限は、予定通りの時間でスタートできる場合、
24.7kt。

スタート30分前の時点で、風速22ノット、風向266°
すごい走りが見られそう。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月24日 America's Cup Race#16

2013年09月24日 14時42分08秒 | CompassCourse業務日報
第34回アメリカズカップ、第16レース。

一枚の写真で表現せよ、というお題が出たとしたら、
こんなレース。




ペナルティーを勘定しない実際の勝敗数では、
8勝8敗の五分になった。
面白くなってきた。



34th America’s Cup Standings (first to 9 points wins)

Emirates Team New Zealand – 8
ORACLE TEAM USA – 6
Race 16 Performance Data

Course: 5 Legs/10.21 nautical miles

Elapsed Time:
OTUSA – 30:43,
ETNZ – 31:16

Delta:
OTUSA +:33

Total distance sailed:
OTUSA – 11.8 NM,
ETNZ – 11.7 NM

Average Speed:
OTUSA – 23.21 knots (27 mph),
ETNZ – 22.46 knots (26 mph)

Top Speed: OTUSA –
38.05 knots (44 mph),
ETNZ – 36.61 knots (42 mph)

Windspeed: Average –
12.0 knots, Peak – 14.1 knots

Number of Tacks/Jibes:
OTUSA – 10/10,
ETNZ – 10/10
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月22日 サンフランシスコ最終日-その2

2013年09月23日 02時04分57秒 | 西村一広風日記
サンフランシスコ空港のラウンジにて。

本日が第34回アメリカズカップの
最終日になる可能性が高いけど、

太平洋から見ると地球の裏側に近いイギリスでは、
今日からCクラスカタマランの世界選手権が始まる。



AC72をフォイリングさせるという発想の”そもそも”は、
このクラスを真似るところから始まった。
2人乗り、ダブルトラピーズ。



大きく見えるが、全長はわずか25ft。




これは、昨年の世界一周ボルボオーシャンレースで優勝した
フランク・カマ。




まだ飛べてないけど、
現在ひそかに続けているフォイリングモスへの挑戦がうまくいったら、
次は、このクラスに挑戦したいぜ。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月22日 サンフランシスコ最終日

2013年09月23日 00時00分29秒 | CompassCourse業務日報
決戦の日曜日。
今朝のジョギングは、マリーナグリーンの
アメリカズカップビレッジまで来てみた。




今日はこのレース海面で、
どんな試合が繰り広げられるのか。


左端に、少なくとも今の時点ではアメリカズカップ保有ヨットクラブ、
ゴールデンゲイト・ヨットクラブのクラブハウス。


コースの中央に、アルカトラズ島。


観客席。


観客席から見る、第1マークの方向。

今日、この大型モニターは、
どんな映像を映し出すのかな。



これからシャワーを浴びて、空港へ。


コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月21日 サンフランシスコ6日め-個人日記

2013年09月22日 13時40分41秒 | 西村一広風日記


坂の街サンフランシスコで開催されている
第34回アメリカズカップの第14レースが
翌日に延期されることが決まり、
観戦していたフォートメイスンの丘から、
街中のピア27にあるメディアセンターには行かず、
そのまま宿に戻る。

部屋で、しばし、ぼんやりと考えごと。

今回、サンフランシスコに来るか来ないか、結構悩んだけど、
最終的には、いい判断をしたね、と自分を誉める。
いろんなことを犠牲にしたけど、
価値のある、いい一週間だったと、
今は思える。


さてさてところで、そういうことで、
この夕方から先、予定のない時間ができた。

夕食の場所を探すことも含め、
その先の3時間くらいを、
今回初めて、自分の自由時間にすることにする。

サンフランシスコには、
個人的にいろいろと思い出深い場所もあり、
その思い出をたどって、
あっちやこっちに行ってみたい所があるし、
訪ねてみたい人もいる。

でも、3時間では、どれも、ほぼ無理。

どーしようかなあ?
地図を見てみると、
宿から歩いて30分強くらいのところに、
チャイナタウン。

そうだな、
カッコ付けて、ユニオンスクエアとかに行ってオタオタするよりも、
英語の中を歩いていると突然のように、
中国語が大声で飛び交い始める、あの街に行って、
あの、メチャクチャな混沌の中を、ぼんやり歩く、ってのも、いいかもよ。

未来から来たような新しいヨットレースを、
丸1週間ものあいだ観続けて、
こちらの脳みそも、整理できなくなっているところだし、
混沌としているあそこに行って、もっと脳みそを撹拌したら、
もしかしたら反作用で、見えてくるものがあるかもしれない。

ということで、本日の1人夕食は、
チャイナタウンへ。



サンフランシスコのチャイナタウンは、
アメリカからは全くかけ離れている場所のように見えるのに、
実は最もアメリカらしい場所なのかもしれないなあ、
なんてことを考えつつ、人波に押されるままに歩いていく。

うるさいくらいの大声で中国語で会話をする人たち。
周囲に気を付けながらだけど、ペッペとタンを吐く男たち。
人のことをグイと肘で押しのける女のひとたち(時々、ワーオ、すごい美人)。

でもね、自分でもビックリだけど、なぜか心地悪くない。
中国語は話せないしヒアリングできないのに、
そこの空気に溶け込んで普通にしている自分に、ビックリ。

自分は、アジア人なんだなあ、なんて、
当たり前のことに、改めて気がつく。


地元の、チャイナタウンで商売を営んでいると思われる
中国人の人たちが、楽しそうな掛け合いをしながら
出たり入ったりしている食堂を見つけ、
そこに、恐る恐る、入る。

外観、かなり汚い。
でも、テーブルと椅子が、とてもきれいに拭かれていて、清潔そう。

そこの食堂の、
バリバリに働きまくるウエイトレス(でいいのかな?)のおばさんが、
最初はすんごく怖かったけど、
すんごく無愛想だったけど、
そのうちすんごく親切にしてくれるようになり、

おいらはここで、
この1週間のサンフランシスコ滞在の中で、
文句なしに一番美味しい夕食をいただくことになった。

食後に、またぼんやり考えごとをしていると、
その怖いおばさんが持ってきてくれた熱いお茶は、
すごく丁寧に煎れられていて、とても美味しかった。

長居し過ぎたかなと思い、
自分で勝手にソワソワして
「チェックを」と言おうとした矢先に、
新しい熱いお茶と一緒に持ってきてくれた中国菓子が、
本当に、マジに、美味しかった。
ありがとう、(多分おいらよりもずいぶん歳下の、きれいな)おばさま。

でも、ところで、あんなにお茶を度々持ってきてくれたのは、
早く帰ってよ、ってサインだったのかな?

そんなこんながあったけど、
おいらの今回のサンフランシスコ最後の一日は、
おかげさまで、大変幸せのまま、完璧に完遂しました。


コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月21日 サンフランシスコ6日め―その2

2013年09月22日 07時13分19秒 | CompassCourse業務日報
今朝、9月21日その1 の日記を書いたときはいい天気だったのに、
着替えて、準備をして、ドアの外に出ると、アレレ、本降りの雨。
ヘリーハンセンのレインウエア上下を着込んで、
再び出撃する。

しかし、残念なことに風向がよろしくなく、
第14レースは明日に延期。

本当に面白いAC72クラスでの
両チーム、ガチンコ勝負の第34回アメリカズカップ。
勝負が着くまでずっと観ていたいものだけど、
そろそろ日本に帰って本来の仕事に戻らなければ、
結構大変なことになっている。

もうすでに、あれと、これとが、遅滞し、
お客にご迷惑をかける直前の状態。
かなりマズいので、
明日の飛行機で日本に帰ります。

仕事をある程度犠牲にしたのはもちろんだけど、
それにさらにちょっとだけ加えさせていただくと、

今回のサンフランシスコ行きは、
最終回間近かで佳境に入っている「あまちゃん」を
丸々6日分も見逃すことを意味し、
朝の連ドラ観劇以外に趣味というものをほとんど持たない自分としては、
人知れずかなりな精神的被害をこうむった。

その意味では後ろ髪を引かれながら、
泣く泣くやってきた今回のサンフランシスコだったけど、
秘かな趣味を奪われたという精神的被害を補って余りある、
たくさんの「じぇじぇじぇ」を目にし、耳にすることができた。

これらの「じぇじぇじぇ」をできるだけたくさんの
日本のアメリカズカップファン、セーリングファンの人たちに
伝えるのが、これからの使命だと思う。
そのチャンスを与えてもらったことを
今ではとても感謝している。


雨の中、チームニュージーランドの選手を送り出す
ニュージーランド応援団。






今日のスタート海面は、こんな感じ。
何度も第1マーク回航を練習して、
コードゼロを開くタイミングを確認するチームニュージーランド。







レース延期が決まり、帰途につくチームニュージーランド。



フォイリングできるだけの風速は充分あるんだけど。

フォイリングする生のAC72を見られるのも、
これが最後かもしれないな。




本日最後の写真は、
130年以上もの間、他の国が
どうしてもアメリカズカップでアメリカに勝てなかった時代、
負けても、負けても、果敢に挑戦を続けていた
レーシングセイラーの大先輩との、うれしいツーショット。



オーストラリアの
ハーディーワインの創業者としてしか
一般的には知られてないかもしれないが、
サー・ジェイムス(ジム)・ハーディーは
おいらが高校生のときからのセーリング界のヒーローだ。

アメリカズカップだけでなく、
ポリスカーという俊足外洋ヨットの
オーナー&スキッパーとして、
アドミラルズカップやシドニーホバートレースで
大活躍していたセーラーだ。

今回は、
この大先輩と一緒の写真を自分のお土産にして、
日本に帰ることにしよう。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月21日 サンフランシスコ6日め―その1

2013年09月21日 23時46分29秒 | CompassCourse業務日報
本日が、おいらにとって
第34回アメリカズカップを生で観られる最終日。
明日は日本に帰らねばならぬ。

昨日のサンフランシスコ湾に、
不安定な風をもたらせた前線は夜のうちに通過し、
今朝は高層雲が広がっているものの、いい天気。

昨日書き落としたことを、以下少々。

オラクルチームUSAの
軽風の予想だった昨日の
ウイングのセッティング。



ウイングのレーキを増やしているように見える。



コードゼロを揚げられるマストトップハリヤードが
セットされている。
ハリヤードの着脱ができるのかもしれないが、
90%の確からしさで、一昨日とは異なるウイングだと思う。

そして当然、コードゼロをセットするための
バウスプリットも付けている。



あんなにロードがかかるパーツを、
翌日予想される風に合わせて、
夜の内に取り付けたり取り外したりできるとは…


オラクルが短時間のうちに進化させた
タッキングについて。

なぜ、回頭中に即座に風上側のハルを上げて
まるでロールタックのような動きで
風上側の船体が水に浸かる抵抗を
瞬間的にゼロにすることができるのか?

このサイズの艇では、
人間の体重の動きだけではそれは不可能だ。

ビデオで、彼らのタッキング中のウイングの動かし方を
よく観ていると、
チームニュージーランドが危うく転覆しかけたときの
あのウイングの状態を積極的に作っているように見える。



つまり、ソフトセールの例で言えば、
フルバテンのメインセールがインバートした状態。
一瞬ウイングをあの状態にして、
ウイング前半部のエレメント1に風圧を当て、
艇を風下に倒しているような、そんな感じ。

今日は、もし誰か、どちらかの開発チームの人間に会えたら、
このことを確認しようと思う。

では、ピア27へ向けて、歩き始めます。





コメント
この記事をはてなブックマークに追加

2013年9月20日 サンフランシスコ5日め―その2

2013年09月21日 15時22分36秒 | CompassCourse業務日報
今日のおいらは間抜けであった。

朝早く宿を出て、
時間に余裕があったので、
フィッシャーマンズワーフの市場に
ダンジネスクラブなどを見に行ったりしたのが
いけなかったのかもしれない。



今夜のキウイたちの大騒ぎ場所になるであろう
レストランの写真を撮りに行ったりしたのも
いけなかったかもしれない。




第13レース13時15分、第14レース14時15分スタート予定。

いつものようにチームニュージーランドのクルーを送り出し、





オラクルのクルーを送り出したあと、





いつものようにフォートメイスンの丘に登る。

今日のサンフランシスコ湾は、
こんな感じ。


2隻のウイングの上半分が霧の中に隠れる。

ゴールデンゲイトブリッジからは、
ゴールデンゲイトの場所を船舶に伝える
霧笛が鳴っている。
霧のサンフランシスコ。

スタートは5分延期されて13時20分。



これはチームニュージーランドのエントリーの様子だけど、
とても分からんね。

先にジャイブを返したチームニュージーランドが
風を先にとらえ、そのまま、次から次に
パフを乗り継いで、リードを広げる。

いつものように観客もぞろぞろとそれに着いていく。





チームニュージーランドが風上に戻ってきて



風上ゲートを回ったのを観て、
急いでフォートメイスンの丘を降りて、
ピア27に向かう。
表彰式式場の、一番前の席に居座ろうと考えたのだ。

途中、アルカトラズ島を真横に見る当たりで、
最終マークに向かうチームニュージーランドに抜かれる。



今日のブログのタイトル、どんな感じにしようかなあ。
「霧のサンフランシスコの決戦、霧の中で決着」
うーん、ちょっとセンスないなあ、
なんてことを考えながらピア27を目指す。

急ぎ足で歩いてフィシャーマンズワーフを通り越し、



ピア27のアメリカズカップビレッジの中にある
メディアセンターに着き、
表彰式の段取りを確認しようとするが、
受け付けにだれもいない。

みな席を離れ、緊張の面持ちで、TVモニターを観ている。

画面は、どのレースか分からないけど
プレスタートのマニューバリングが始まったところ。
これは、第34回アメリカズカップが決まった歴史的なレースを、
リプレイしているのだな、と思って、画面を見ていると、

アレ? コードゼロを上げてないし、さっきとエントリーサイドが違わないか?
アレ? チームニュージーランドがオラクルを押さえ込んでるぞ?
アレ? さっき丘の上から見たときには反対のように見えたけど?
アレ? なんだかさっきより風が強いように見えるぞ?
こんな展開のレース、今まであったっけ?
アレ? これは、もしかして、もしかして…

横で観ていたボブ・フィッシャーという英国人ジャーナリストに、
画面を指差しながら、
おそるおそる小さな声で、「ライブ?」と聞いてみる。
何を言っているんだという目で、その人が強くうなづく。

んーと、これはどういうこと?

・・・・・

チームニュージーランドが
最初のレースでタイムリミットに引っかかったのを知ったのは、
それからしばらくしてのことでした。
笑って下さい。

でも、その再レースも、いいレースだったな。



TV画面の中で、
フィニッシュしたオラクルが観客の前をフォイリングしたまま通り過ぎる。

すげえなあ、と思いながらふとメディアセンターの窓の外を見ると
実物が飛ぶように通り過ぎた。
あ、おいらは現場にいるんだった。

いい試合が続く。
ヨットレースが、観る側にとってこんな面白いスポーツだったら、
ずっと観てたいと思う。

おかげで明日もこのヨットレースを観ることができるが、
その代わり、
明後日の朝一番には空港に向かわなければならない関係上、
お土産を買いにいく時間は、なくなった。
関係者の皆さん、ごめんなさい。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加