さあ、絵を描こう日記

色彩の織りなし、そして、韻律ただよう絵をめざして。。。

追悼 高橋八重子様

2011-09-08 | 日常のこと
      

左2点が1992年制作、右2点が1996年制作
アルシュ水彩紙に、ガッシュ(不透明水彩)とパステル


1992年~1998年の6年半、私は自然化粧品の会社でアトピー皮膚炎等に悩む女性への美容アドバイザーをしていました。その会社の創業者・高橋八重子さんが去る7月28日に満80歳で永眠されたという知らせが届き、昨夜は当時のことをいろいろと思いだし偲びました。
高橋社長は、いつも高い理念を持ち、一日として妥協をゆるさず、絶えず前へ前へ進む経営者でした。ある時、私は慣れない仕事を任されて大失敗をして、社長に呼び出され延々と怒られました。ただただ震えあがり泣き続ける私に、社長は、「あなたの優しさは十分にわかっています。でも、これから上に立つ者は、優しいだけではダメなのよ!」と言われた言葉が忘れられません。またある時は出張先から、「いつも変わらず平常心のあなたを見て、ホッとして心和む時があります。変化を恐れず前向きに一緒に手を携えて歩き続けて参りましょう」と書かれたおハガキをいただき、厳しさの奥の温かさを感じました。

そして当時、私にとって何よりも励みになったのが、個展を開くたびに、国内のどこへ出張されていても可能な限り飛んで来て下さり、忙しい社長だから、画廊に入っても早歩きで見るのですが、同行している秘書に、「この絵は春、あの絵は秋ね」と指示し、「じゃあね」言って颯爽と帰られるのです。そして暫くすると、その時の、あれ、これと指差した絵が、会社の季刊誌の表紙や、お客様へのDMを飾っていました。それは、私が退社した後も続き、個展のたびに、抱えきれないほどの大きな花束を持って、「松本さん、来たわよ」と、お花の隙間から笑顔を覗かせていらっしゃるのです。退社後だからこそ、私は本当に嬉しかったです。

来年2月に11年ぶりにお会いできる、と楽しみにしていただけに、訃報はとても悲しいですが、「松本さん、来たわよ」と天国から笑顔で見に来てくださることと信じています。立派な絵とはいかないれれど、一枚一枚思いをこめた絵を展示したいと思います。高橋社長、待っていますからね。

そんなことを昨夜思い巡らせていたら、当時使用した絵の写真なんかを引っ張りだしたくなり、久しぶりに見ました。その会社に勤めていた頃は、わりと毎年個展を開いていて、残業時間も月に40時間超、帰宅時間は夜の9時か10時、寝るのはいつも朝方2時近く、電車で座ると終点まで熟睡、立って通勤すると貧血で倒れる、そんな生活を送っていたけれど、高橋八重子社長時代があったからこそ今の私がある、心底本当にそう思っています。


冒頭の絵は、その当時に掲載された絵の一部です。
ジャンル:
ウェブログ
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 写生の大切さ | トップ | レモンイエローのひまわり »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿


コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL