靴音


D800E + AF-S NIKKOR 58mm f/1.4G

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不思議なもので、あれほど嫌いだった革靴の履き心地が、そればかり履くようになったら、快適に感じられるようになった。
足を締め付けたり、硬かったりするのが、かえって心地いいのだ。
硬質な魅力・・とでもいおうか・・・

それどころか、以前は普段履きに使っていたゴアテックスのウォーキングシューズを、それほど快適に感じなくなってしまった。
柔らかく包み込んでくれる履き心地が、何だか正体不明で弱々しいものに思えてきたのだ。
以前は、革靴からカジュアルシューズに履き替えると、一仕事終わったかのようにほっとしたものだが・・・
革靴の革のインソールの、足裏に当たる引き締まった感触が、今はとても気持ちよく感じられる。

ワイシャツにネクタイの姿を好み、休日も着ている人がいるが、あれに似ているかもしれない。
キュッと引き締めることで、精神的にもすっきりとした気分になる。
何よりも歩く時に発するコツコツという靴音が、リズミカルで気持ちがいい。

僕の後ろを歩いていた母親が、僕の靴をじっと見ていたが、やはり男の人は靴音を立てて歩いて欲しいと急に言った。
男性が、音もなくヒタヒタと近寄ってくるのは、とても嫌だ・・とまで言う。
多くの男性はゴム底の靴を履いているが、あれは女性にはカッコ悪いものに見えるようだ(笑)

革底でなくても、いい靴を履いて歩くと、軽快な音がする。
僕のトリッカーズは、ラバーで出来たダイナイトソールやコマンドソールのものが多いが、歩くとコツコツと硬質な音を発する。
靴自体が硬くて重量があるからだろう。
実はその日も、ダイナイトソールのトリッカーズを履いていた。

母親は、僕が靴に凝るようになってから、人の靴ばかり見るようになったという。
エスカレーターでは、つい前の人の靴の靴底を観察してしまう。
母親によると、格好は立派でも、酷い靴を履いている人が多いそうだ。
僕も母親の意見を聞いてから、靴音がもっといい音にならないかと、意識しながら歩いている。
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