ストレートチップ


D850 + SIGMA 85mm F1.4 DG HSM

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仕事の時に履く靴として、一番間違いないのは黒の内羽根式ストレートチップであろう。
この靴であれば、冠婚葬祭での正式な靴でもあるし、どのような場面で履いてもまず問題はない。
ひとつ革靴を買うとしたら、まずはこの靴である。
実際お店で見ていても、革靴を買いに来る若い人たちの多くは、まずは黒のストレートチップを欲しがる。
茶色いセミブローグなどを指定するのは、2足目以降の靴を買いにきた人である。

そのため靴が好きな人は、大抵何足かストレートチップを持っている。
基本中の基本とも言える靴なので、ついつい買ってしまうのだ。
僕もいつの間にか黒のストレートチップを数足保有している。

履いていて一番楽なのはご存知アレン・エドモンズのパーク・アベニューであるし、雨の日用としてダイナイトソールのロイドフットウェアのものを使っている。
未使用で箱に入れたままだが、オールデンのものも持っている。
さらには現在国内でオーダーして完成待ちの状況のものもある。
思いついたものをあげたが、探せばまだあるかもしれない(笑)

ところが最近ネット上で読んだ記事で、欧米では必ずしもそうではないという話があった。
普段から黒のストレートチップを履く人は少ないというのだ。
フォーマル度が高いのは確かなのだが、逆に高すぎて日常的に履くものではないらしい。
黒のストレートチップを履いていると、葬式にでも行くのかと聞かれることもあるという。

もちろん場面に応じた服装の決まりは明確にある。
だからこそ人の足元を気にするのだろう。
ただストレートチップでは硬すぎで、普段はもう少し「緩め」の靴を履くのが普通であるということだ。
国によって流行や好みはあるようだが、普段はブローグ(飾り)の入ったものや、モンクストラップなどを履いたりするようだ。

この「ようだ・・」というのが、そもそもいけないのかもしれない。
やはり革靴は外国の文化であり、日本に入って既に百年以上経っているのに、未だにお手本はあちらなのである。
日本は日本なのだから、自分たちのルールを作りそれを堂々と主張すればいい・・などと偉そうな事を言いたくなるが、そのローカル・ルールが素っ頓狂なものになりがちなのが、極東の島国の辛いところである(笑)
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コメント
 
 
 
Unknown (マウロ)
2017-09-30 02:07:27
イタリアでは(と偉そうに言いますが、自分はアパレル関係でもないし、ファッションにはとても疎いのですが、通算すると20年は滞在しているので)、茶色はそんなこともないのですが、やはり黒になると、おっしゃる通りで、普段履くものではないように感じます。
あと、日本では紺色のスーツもけっこう普通ですが、イタリアではたぶん「結婚式にでも行くのか?」くらいに言われると思います。
 
 
 
Unknown (隠居)
2017-09-30 09:11:11
これも昔話に過ぎませんが、英国であるビジネスの集まりに参加したところ 英国人の参加者から
「おい この男 ○○校のネクタイをしているぞ!そこの卒業生か? そんなわけないだろ!w」
と笑われたことがあります。
日本で買った縞柄のネクタイだったのですが、柄によっては「特別な意味」を持つことがある....ということをその時知らされました。
たかがネクタイ...でも日本人にはその意味がわからない「欧州の伝統の世界」があるのですね。日本人には鬼門です。
 
 
 
Unknown (COLKID@会社)
2017-09-30 09:29:53
海を隔てて距離が離れた極東ということも関係しているかもしれませんね。
確かに海外の展示会で黒っぽい集団がいるとほぼ例外なく日本人の一行です。

先日高校の同窓会で私は白っぽいグレーのジャケットを着ていったのですが、百数十人集まって明るい色はなんと私一人でした。
しっかり日本ならではのローカルルールが出来ていますね(笑)
 
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