シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

マルタの優しい刺繍

2008-11-27 | シネマ ま行
夫を亡くし、落ち込んでいるマルタシュテファニーグラーザー。そこへ村の男声合唱団の旗を修復してほしいという依頼がくる。昔、仕立て屋をしていたマルタは若い頃、パリに自分で仕立てた下着を売るランジェリーショップを開くのが夢だったことを思い出す。そんなマルタの夢を手伝ってくれるのが、親友のリージハイジマリアグレスナーやフリーダアンネマリーデューリンガー。もう一人の親友ハンニモニカグブサーも最初は反対していたけれど、途中から手伝ってくれるようになる。

マルタもかわいいおばあちゃんであるけれど、この親友たちがまたかわいい。リージは男を追いかけてアメリカに行ったことがあるというのが唯一の自慢だけど、この小さい村ではそれはとても大きなことで、彼女はとてもヒップな感覚を持ち合わせている。フリーダは老人ホームでインターネットを習い、マルタの下着販売を手伝ってくれる。そして、それをきっかけにホームでボーイフレンドをゲットする。ハンニは夫の病院への送り迎えをイヤがる息子に愛想が尽きて自分で運転免許を取ってやると息巻く。

小さな保守的な村で、セクシーなランジェリーショップを始めてしまったおばあちゃんに、村人たちは、「なんとハレンチな!」と反発。マルタの息子は牧師さんなのに、自分の母親がそんなことを始めてしまって大反対。(自分は不倫してるくせにねぇ)ハンニの息子も超保守的な男で、大大大反発。正直そこまで反対せんでもええやん。いまっていつの時代?って言いたくなるほどだけど、保守的な人ってそんなもんなのかもしれない。

これはスイスの片田舎のお話なんだけど、この反発する息子たちに対するおばあちゃんたちの反応がなんだかとてもヨーロッパらしいなぁと思った。村人のほとんどが反対していたランジェリーショップだけど、一番強く反対していたのはマルタ自身の息子とその親友ハンニの息子。なのに、このおばあちゃんたちはお互いに「アンタんとこの息子がね、、、」っていう話はしない。あくまでも「あの男めっ」ってその人個人を攻撃してる。なんかそこがね、個人主義な人たちっぽいなぁって思いました。

しっかし、おばあちゃん世代より息子世代が保守的ってどうよ?ねぇ。これはどこの国でもありえることでしょうね。老人同士の結婚に子供世代が「みっともない」とか言って反対しちゃうとかさ。もちろん、老人もわがままになって他人のこと考えられなくなったり、頑固になって他人の意見をまったく聞き入れなくなったりするところがあるから、全面的に老人の味方するつもりは全然ないですけどね、でも、マルタの場合はまったく誰にも迷惑なんてかけてないし、彼女が作った下着だって素敵なものばっかりだったじゃないねぇ。まぁ、だからこそ最後には村の人たちに受け入れてもらえたんでしょうね。いくつになってもこんなふうに生きがいを見つけられるって素敵ですよね。

他にも穴あきチーズの里だというこの村の牧歌的な風景や、大きなアップルパイやケーキ、ヨーデルなどとってもスイス的なものが楽しめる作品です。
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