シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

ダニーザドッグ

2010-01-12 | シネマ た行
監督は「トランスポーター」のルイレテリエだし、製作・脚本はリュックベッソンとくれば、まぁ展開としては甘いドラマなんだろうなぁという予想をまったく裏切ることのない(詰めの)あま~い物語なんですが、そこはやっぱりモーガンフリーマンジェットリーという異色の顔合わせが結構カバーしてくれました。

それに加えてボブホスキンスだもんね。この人は本当に良い人から極悪人まで幅広くやってくれますよね。すごく演技がうまいもんだから、悪い役をやっているときの彼は本当に憎たらしい。日本ではもしかして昔々「スーパーマリオ」の実写版をしたおっちゃんとしか認識していない人が結構いるかもしれませんが、実は色んな作品で様々な役柄を演じているイギリス人の役者さんです。

ジェットリーってワタクシそんなに得意じゃなかったんですけど、この作品の彼はすごく可愛く見えたな。このときで42歳?撮影当時だともう少し若いとしたって40歳は越えてるんだから、可愛いっていうのはちょっと失礼かもしれないけど、子供のときから奴隷として育って世間ずれしていない役だから、彼のカタコトの英語も違和感なく、元々のアジア人的なおぼこさと役柄がマッチしていた。ちょっと物悲しい感じでね。それでいて、戦闘シーンではもちろんあの迫力。あの鉄の首輪を取ると一気に別人になるところはカッコ良かったな。意外や意外ジェットリーにはピッタリの役だったということですね。

結局ダニーのお母さんはどうしてあんなマフィア風情と関係があったのかとか、最後どうやって警察の追及から逃れたのかとか、多少脚本にはほころびがあるものの、それでも見ているときの面白さは十分にあると思います。奴隷として育ってきたダニー(ジェットリー)と目の見えないサム(フリーマン)との交流や、サムの義理の娘ヴィクトリアケリーコンドンとの交流も心温まるものがあったし、なんと言っても(ネタバレしちゃうけど)最後まで“いいもん”が誰も死なないところがいいかな。こういう心温まるギャング系の(いま勝手にジャンルを作った)映画って絶対最後に主人公が死んじゃうんだよね。最後に愛を知って良かったみたいな感じで。だから、この作品もダニーは最後死ぬんだろうなぁと思って見てたんだけど、死なないでほんと良かったよ。

そんなに気合を入れずに軽い気持ちで見るといいかもしれません。


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