シネマ日記

超映画オタクによるオタク的になり過ぎないシネマ日記。基本的にネタバレありですのでご注意ください。

きみがぼくを見つけた日

2009-10-07 | シネマ か行

ヘンリーエリックバナは、自らの意思とは関係なく時空を旅してしまうタイムトラベラー。どんな時、どんな場所に行くかは自分では選べず、どんな瞬間に移動してしまうかも選べない。そして、最悪なことに移動するときにはなんと素っ裸で移動してしまう。いま現在の世界にいる彼は突如として、洋服の中身だけがどこが別の時空へ行ってしまうというのだ。移動した先では、どんな不法な方法を取ってでもまず着るものを確保しなければいけないので、必ず追われる身となり、時には逮捕されたりもするが、その時空からはどうせまた消えてしまうので、彼は逮捕されても気にしない。タイムトラベルは小さいころから起こっており、6歳のころ母親ミシェールノルデンと乗っていた車で事故に遭ったが、そのときタイムトラベルしてしまい、自分だけが助かってしまうという過去を持っていた。

そんな彼が青年になり、ある日クレアレイチェルマクアダムスという女性に出会う。彼女はヘンリーを昔から知っており、こうして同じ時空で出会うのを待っていたと言う。ヘンリーは自分の意思で移動する先は選べないが、なぜか同じ時空に何度も行く傾向があるらしい。幼いクレアの元にたびたび現れていた中年のヘンリー。青年時代のヘンリーにとっては初対面の女性だが、クレアは物心ついたときからずっとヘンリーに恋していたというのだ。

目の前に突然レイチェルマクアダムスみたいな可愛い女の子が、「あなたに恋してるのよ」なんて言って現れたら、ほとんどの男性は簡単に恋に落ちてしまうのではないだろうか。彼女は昔から自分を知っており、出会った瞬間から「あなたに夢中」とばかりに積極的に迫ってくる。ヘンリーの場合においては奇妙な特殊事情があるだけにそれを簡単に受け入れてくれる女性の存在はかなり大きかったと言えるだろう。クレアと付き合い始めた直後に、ヘンリーが過去に移動し、自分が3歳のころの母親と出会い、他人のふりをしながら「恋人ができて、とても幸せなんだ」と伝えるシーンには自然に涙があふれた。

二人は結婚し、子供をもうけるが、胎児がヘンリーと同じ特殊な事情を抱えているのか、いつも流産という結果に終わってしまう。それでもあなたとの子供が欲しいと言い張るクレアの体を心配したヘンリーはクレアに黙ってパイプカットの手術を受けるのだけど、そのことをすぐにクレアに告白してしまったのには、なんだかハテナだった。告白してもどうせクレアを傷つけるだけだし、せっかく黙って手術したなら、そのまま墓に持って行くくらいの気持ちでいなければいけなかったんじゃないのかって気がする。その告白を聞いたクレアは、時空を越えて過去からやってきたヘンリーとセックスして子供をもうけてしまう。これは「賢者の贈り物:精子版」???なんて変なことを考えてしまったけど、ちょっと違うか

そして、生まれた子供アルバもタイムトラベラーだったけど、どうして彼女は無事に生まれてきたのかはよう分からん。まぁヘンリーも無事に生まれているのだから、変なことではないか。

そのアルバのタイムトラベルで、アルバが5歳のときにヘンリーが死んでしまうってことが分かっちゃうんだけど、この辺はタイムトラベルものにはつきものの矛盾っていうのが思い切り顕著に出てきてしまう部分で、若い時代にアルバに会って自分が死んでいることを知っているはずのヘンリーが実際にその歳になって、まるで初めて知ったようなリアクションをしているのが、なんだか不思議。まぁ、いろいろ指摘しちゃうと他にもボロボロと出てきそうだからやめておいたほうがいいかもしれない。

しかし、アルバもタイムトラベラーってことらしいけど、女の子だし、素っ裸で移動しちゃうって大変だなぁ。

全体的には当然、ありえん!なことだらけなんだけど、クレアとヘンリーの愛情物語としてはやっぱり感動しちゃうし、矛盾だらけだけど、ヘンリーが死んでからもクレアがずっとヘンリーの服を用意して待っているところなんかにはジーンときてしまいました。レイチェルマクアダムスも可愛いし、それでいっかってな感じです。

ヘンリーが義理のお父さんに撃たれて死ぬんじゃなくて自分自身に撃たれて死ぬほうが展開としては面白かったかなぁ。なんて考えてしまったワタクシはむごい人間でしょうか。



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