DREAM

幽白蔵馬受とかアイマスとか他ゲームとかたまに猫な妄想ブログです

突発SS VS

2018-02-25 10:19:01 | オールキャラ 黄泉×蔵前提

休日である。

何時もは忙しい癌陀羅自治区総長も休日は余程の案件が

ない限りはきちんと丸一日休む。

以前はそうではなかったが蔵馬が『休養があった方が仕事の

効率が上がる』と助言して以来週に一度は必ず休暇を取る。

確かに休暇を挟んでからの方が作業効率は上がった。

オン、オフは大事らしい。

プライベートスペースの居間のソファで黄泉は頭伝針を

装着しパソコンを恐るべき速さでチェックする。

めぼしいオークションサイトや個人的な『譲ります』や

世界各地の蚤の市に関するものまで言語は多岐に渡り

本当に読めてますか?と聞きたいところだがあまりに真剣な

表情の為軽口を挟めないのだ。

どれくらい真剣かと言われると買い物に出ると言う修羅と共に妖駄が帰って来ても

気付かない位に。

こっそりと足を忍ばせ修羅の部屋に入る。

ベッドの上にはお絵かき帳。

三段重ねのケーキらしき絵が描いてある。

妖駄の視線に気付いた修羅がお絵かき帳を手に取り言った。

「たんじょーびだから」

ああそうでしたな、と妖駄は頷いた。

「一昨年はサンドイッチ作ったから。

去年は蔵馬のお家に一週間おとまりしたし。

だから今年はケーキ!」

見た目幼稚園児だが本来なら十歳程度の年齢としても

ケーキの作製は難しいのでは?との考えが顔に出ていたらしく

修羅は妖駄を見上げふふんと笑った。

「スポンジは買うんだよ。

軀が注文してくれたんだ、あと生クリームと苺。

桃は去年シロップ漬けにしたのがパントリーにあるから

それ挟んで作るんだ」

いつの間にか軀との交渉まで!

病が流行った時に一週間程預けて以来王子ともと敵国の女王は

何故か仲が良い。

「だから明日から百足におとまりだからパパに言っといてね。

ずっと言ってるけど聞いてないから」

「半年かけたプレゼントが台無しになりましたしな……」

「温泉結局出なかったしね……」

ベッドに腰掛け黄泉の不運を二人は嘆く。

寒さに弱い蔵馬の為だけに純粋に私財のみを投じて

ここなら出る!と業者が太鼓判を押した(実際過去には湧いていた

らしい)温泉掘削。こじんまりとした家も建て癌陀羅を一望出来る

景観の良い完全プライベート仕様の温泉付き別荘。

これが今年の黄泉からの蔵馬への誕生日プレゼント。

だったのだが。

建築資材にも拘り置く家具も蔵馬好みのオーダーメイド。

無論キッチンや内風呂もだ。

金と手間をかけ喜ばそうと頑張ったが。

肝心の温泉が出なかった。

幾ら掘っても出ない。

調べた結果どうも場所を間違えていたらしく黄泉は怒るより先に

呆れて溜息をついた。

完成した家を移築するのに3日。

温泉が出たとしても直ぐに入れる訳ではなく

慌てて黄泉は別のプレゼントを探しているのだ。

「……災難でしたな、黄泉様」

「んーでもしょーがないよ。

ぷらんBを考えてないパパが悪いんだもん」

プランB?と妖駄は首を撚る。

「上手く行かなかった時のこと考えるのそー言うって」

「はあ……」

先程癌陀羅の繁華街のショップで修羅が求めた物を思い出す。

髪紐だった。

手作業で複雑に編み込まれた護りの術が籠められたそれは

修羅の小遣いの半年分は軽くした。

王子が使うには落ち着き過ぎの意匠だ。

「あ」

修羅はにんまりと笑う。

「プランB……ですかな?」

「そ、プランB」

周到な王子の手際に舌を巻きつつ妖駄は居間で唸りながら

『蔵馬が喜びそうなもの』を片っ端からチェックしている

主に同情した。

水面下でここ数年争われる誕生日にどちらのプレゼントが

蔵馬を喜ばせるか戦。

今年も軍配は王子に上がるのだな、そう肯いて。

 

 

 

〜久々にSSです。

今週の土曜日はひな祭り。と言う事は……解りますね?

今回登場しないあの人の非公式(?)生誕日です。

お祝い三回目。サザエさん時空かと思いきやそうでなかった

模様。そこら辺は自分でも良く考えてないです。

コ○ン世界みたいなのかしら。

プライベート温泉私が欲しいです!膝が痛いんだよー!!

 

夏野様。コメント有難う御座います。

後でこちらからもpixivメール送らせて頂きますね。

いや凄い嬉しいコメントでして!

だって……!!○○○○知ってる人が幽白界隈にいたなんて!

 



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