ことのはのはね~奈良町から

短歌、演劇、アート他、町家での出会いまで、日々を綴ります。

奈良県大芸術祭参加「テイチクうたものがたり」稽古開始

2016-09-17 | にぎわいの家・奈良関連
奈良町にぎわいの家に関わることになった時、まず始めに思ったのは、奈良町関連の「人」をドラマにして発信したいなと思いました。当館すぐに一刀彫の名人、森川杜園の住まいがあったと知り、まずは杜園のはドラマを書けたらと思っていたところ、大津昌昭先生の「芸三職 森川杜園」という優れた小説に出会いました。これを構成して、昨年、市民の皆さんと朗読劇として発表しました。今年6月にも大津先生のお話と杜園の若き日に焦点をあてた朗読劇をしました。毎年、森川杜園企画は続いていきますので、注目くださいね。
さて、本日、朗読劇の稽古が始まりました。劇の内容は、テイチク。レコード会社、テイチクの黎明期のお話です。奈良町からすぐの京終エリア、肘塚町に、テイチク・本社工場がありました。今年、工場跡地は元興寺文化財研究所になりましたが、工場の建物を使用している部分も多いようです。
なぜ、テイチクか、というと…私より下の世代は、おそらく奈良にテイチクがあり、全国に流行歌を発信していたと知る人もあまりいないので、それは少し残念だと思ったのが一つ。もう一つは、私は懐メロが好きで、昭和の戦前の流行歌とか、歌詞もいいし、調子も良くて…。父が古賀メロディを良く聴いていたせいかもしれませんが、情緒があり、一方、ハイカラでお洒落で、時代の空気を濃くまとっていて耳に残ります。流行歌といっても、西条八十(詩人)などが詞を書いたりしているわけで、洗練された言葉を味わえますしね。
さて、そんな昔の歌が好きなので、今回、テイチクの戦前の歌を朗読の中に入れ込んで、楽しい音楽劇にしたいと思っています。脚本は、テイチクの創業者、南口重太郎の歩みを元に書きました。テイチクが創立50年に出した社史を資料に書いたのですが、この創業者、南口さん、かなりパワフルで、いろんな逸話が社史にもあり、それをつなげていくと、昔の「男の人」という感じを受けました。全部を引き受けて、まあなんとかなる、やろう!という感じ。昭和の初め、時代が今とは違い、開拓していく気持ちがとにかく強い、その強さの裏には、工場やそこで働く人への愛がある…。社史の証言からはそんなことを感じました。最も、戦前の経営者かつ、戦時中、生き残ったということは、きれいごとばかりでは生き抜けなかったでしょうが…。それにしても、古賀政男が書いている、南口社長のエピソードも面白くて、朗読劇で披露しますので、お楽しみに。
ところで、この朗読劇、女性七名で演じます。全く未経験の方から経験者も混じって、当時の歌も紹介しながら、お話を進めていきます。出演者の皆さんは、南口社長のことはもちろん知らず、テイチク奈良工場のことも知らない人も。森川杜園もそうですが、演じることで、時代や人物が自分の中に入っていく…そんな楽しみもあるかな?
いえ、実際の稽古は、きっと、また私はあれこれ、注文も多いことでしょう。昨年の森川杜園稽古の時、ちょっと飛ばし過ぎて私、息がきれてしまい…なんということ…と年齢をものすごく感じてしまいました…。本当に演出というか演技指導はものすごい体力がいります…。(世界の蜷川の怒鳴り声、どれだけ体力がいったことかと思いながら…。今年、鬼籍の人となり…本当に残念です。昔、西尾智子氏プロデュースで新神戸オリエンタル劇場で公演したころ、たまたま、そこで蜷川さんが三島由紀夫の芝居を公演なさっていて、後ろで見せていただきました。その時、舞台美術のきっかけが遅れて、やっぱり吠えておられました…。)
「テイチクうたものがたり」11/27(日)午後2時~3時 奈良町にぎわいの家の座敷で 無料。ぜひ、ご予定下さい。(画像は、テイチク社史『レコードと共に五十年』より』)
※南口重太郎氏について、何か知っておられる方、ぜひ、奈良町にぎわいの家・おのまで連絡下さい。

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