歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

成瀬巳喜男の『めし』で原節子を観る・・・その8 笑う三千代 

2013年09月19日 | 原節子
一週間ぶりの“めし”です。

未だ、未だ、続く“めし”の話し、それでも、あと一回位で終わると思います。

それにしても、台風一過、世間は秋になり、朝晩は涼しいと云うか、朝は肌寒いほどです。あの連日の猛暑は、まさに過ぎ去った遠い思い出?

兎に角、暑さ寒さも彼岸までなのです。先日、お墓参りも一足早く済ませて来ました。今日は、たぶん、中秋の名月で、そして満月だったかと?

そして、“めし”も終盤、台風が過ぎ、季節は秋に差し掛かります。

昨晩、転がり込んで来た里子を家に送って行く三千代。昨日は、三千代の従兄の一夫と会っていたことを打ち明ける里子。


「一夫さんて、とても紳士ね、あたしのしたい事、何でも、ハイ、ハィって嫌な顔しないで聞いてくれるのよ、泳ぎたい云ったら、ダメ、それだけはおよしなさい、だって・・・・・・、わたし一夫さん好きになっちゃった、少し歳はいってるけど、お金使いがとってもキレイだし、お家もいいんでしょ、わたし、ねぇ、少し付き合ってから、結婚しょうtと思ってるの・・・三千代さん、恨まない?」
「どうして?」
「あたしが一夫さんと結婚しちゃった方が、初之輔さん幸せになるんじゃないの」

里子の話を聞いて、


三千代は、

※この表情、とてもいいです。

少しずつ、

※この表情、とてもいいです。

少しずつ、

※この表情、とても、とても、いいです。

そして、笑い出す三千代、


怪訝そうに見つめる里子。


この笑い、どう解釈するのか?

昨晩、妹の婿さんに、転がり込んで来た里子と同列に見られ、叱られ、慌てて布団を敷いた情けなさとか・・・。

里子には、一夫にそれとなく想いを寄せ、もしかして、一夫と再婚・・・、何て、ことも、それなりに見透かされていた事とか・・・。

無邪気なようで、自分よりもしっかりと相手の経済力を結婚の条件にいれている里子、無邪気で世間知らずと思っていたけれど、もしかして、自分の方が・・・、非現実的で、結婚生活に夢を追い求め過ぎていた事とか・・・?

何で、どうして、いま、大阪の初之輔から離れて、ひとり東京で、何を悩み、どうしようとしているのか・・・?

大阪での事、東京での事、いろいろな事が、脳裏に浮かび、問題の立て方も、答えの出し方も、もしかして、何処かで間違えていたのかも?と、そんなこんなの自分に可笑しくなった? 

周囲の反対を押し切って、熱烈な恋愛の末に新之輔と結ばれた三千代、従兄の一夫も結婚の対象にしていた時期もあったのです。それでも新之輔を選んだのです。

そろそろ、和解する時期です。

後は、どちらから先に折れるのか、そのキッカケがムズカシイのです。

新之輔としても、ノコノコと迎えに行くのは・・・、う~~ん・・・なのです。でも、新之輔が、もしかして?このままでは?破局が? とは、あまり考えなかったのは、


東京に戻って直ぐに、同窓生が新之輔の動静を探りに行き、三千代に頼まれたことを告げた事です。これは、明らかに、“私は彼方のことを未だ・・・”のサインですから。

いよいよ、ドラマは最終局面を迎えます。

この続きは次回とします。

それでは、また。



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