オリオン村(跡地)

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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まさに千両役者の井口

2009-05-01 00:51:39 | 千葉ロッテ

 

井口の劇的なサヨナラホームラン、そして伊藤のプロ初勝利の笑顔を迫力のある写真でお届けをしようと思ったのですが、平日用の3倍ズームのデジカメでは限界がありました。
休日用の30倍ズームに比べるとしょぼい写真で申し訳ないのですが、少しでも雰囲気が伝わればと思います。

仕事が予定より早く終わったので球場に向かったのですが、速報メールは早いテンポの試合経過を伝えてきたために焦ってペダルをこぎまくりました。
しかしようやく20時前に着いたときには既に7回の裏、しかも負けているので球場に居るのは30分ちょっとかと落ち込んだ私に、天は延長戦をプレゼントしてくれました。
そして寒い中を頑張って見続けた甲斐もあってのサヨナラ劇ですから、まだまだ運には見放されてはいないようです。

それにしても井口は凄い、としか言いようがありません。
ここで打って欲しいときに打ってくれる、まさに千両役者の活躍です。
チームがGWに文字通りの連敗街道に突っ込むところを寸前で救ってくれた井口に、ファンもチームメイトも、そして監督も拝むしかありません。
井口がいなければ今頃はどん底の最下位を突っ走っていたでしょうから、入団会見の際の瀬戸山球団社長の笑みを素直に受け止めることにします。
やはりこれまで培ってきたものが違うと、ここまで違うのかと痛感をしています。

とは言え、やはり心配は尽きません。
今日のホームランは劇的でしたし、興奮もしましたが、これが井口にとって、そしてチームにとって本当に良かったのかを、冷たい夜風に吹かれる中で考えながら帰ってきました。
これで井口を登録抹消して、治療に専念をさせるということは無くなったと考えるのが妥当でしょう。
全治3週間の診断ですから、5月中はDHでの起用が続くことになると思います。
当然ながら普通に考えれば完治は遅くなりますし、35歳という年齢を考えれば下手をすれば完治をしないままにシーズンを過ごすことになるかもしれません。
私が見た3打席目以降は全て右方向への打球で、おそらくは力強く踏み込むことができないためにテクニックで流すバッティングをしているのだと思います。
ですから真ん中から外よりのボールであれば打つことは出来ても、相手もそれが分かれば内角を突いてくるでしょうし、そのことで知らず知らずのうちにフォームを崩していくといった、ズレータの二の舞を恐怖しています。
ズレータも骨折をしてから暫くは結果を出していましたが、結局は途中で我慢をしきれずに離脱をして、そして哀れな末路となってしまいました。
井口はズレータとは違うのかもしれませんが、井口が安心をして治療に専念をできないチーム事情が、結果的に井口を潰してしまうことにはならないかと、ネガティブであることは分かっていながらも心配をしてしまいます。
右方向への打球を見ればやっぱりと思ってしまいますし、引っぱる打球を見れば無理をしていると心配になってしまいますし、暫くは辛い日々が続きそうです。
井口がどういった状態なのかは、本来はもみくちゃにされるはずのホームでの出迎えが非常にソフトタッチであったことを見ても、容易に想像がつきます。
無理をせずにダメなら早くそう言って欲しい、そう言い出せるチーム状態になって欲しいと、そう願っています。

伊藤が63試合目の登板で、ようやく念願のプロ初勝利をマークしました。
これまでも何度かはチャンスがありながらも、不思議と白星には縁がなかっただけに、お立ち台での満面の笑みも当然のことだと思います。
今日は自らの四球や失策などで無死一二塁のピンチを二度も迎えますが、そこから気迫のピッチングで切り抜けたことが勝利に繋がりました。
ピンチの種を蒔いたことは反省をしてもらわなければなりませんが、そこからの踏ん張りは伊藤にとっては大きな財産となったと思います。
この勝利を期に、伊藤の躍進が始まることを信じています。

サヨナラ勝ちの立役者の1人として、バーナムJr.を外すわけにはいきません。
例によって左腕だからという理由でスタメン落ちをした鬱憤を晴らすかのように、その左腕から見事な同点ツーベースを放ちました。
先日の試合でも左腕から逆らわずにレフトへ上手くヒットを放ちましたし、今日も初球をのけ反るようなボールを投げられても構わず踏み込んでスイングをしていくバーナムJr.には、右も左も関係はないのかもしれません。
暫くはDHが井口でふさがることで毎試合の出場は難しいかもしれませんが、既にファンの心をしっかりと掴んだバーナムJr.が、嬉しい誤算の活躍を続けてくれることを願っています。

清水も頑張りました。
どうやら登録抹消の目的は坊主頭にすることだったようで、身も心も軽くなったのかストレートに威力が感じられました。
コントロールはアバウトでしたが、終盤になってもストレートのキレは衰えなかったようで、清水の生命線はストレートであると考えている私としては、ちょっと安心をしました。
マウンド上での気迫も感じられましたし、この10日間で何があったのかは分かりませんが、課題をクリアをしたからこその復帰だと考えることにします。
それだけに9回のあの場面でシコースキーにスイッチをしたことが残念でならず、仮に続投をさせて試合を落としたとしても、清水にエースとしての気概が戻るのであれば惜しくはない1敗だと考えますので、あそこでの交代はないだろうと感じました。
おそらくは清水も悔しかったでしょうから、次の登板でその悔しさをぶつけて欲しいと思います。

守備の衰えが顕著となってきているベニーが、慣れないライトの守備で魅せた8回のファインプレーも試合を救いました。
打った瞬間にタイムリーになると思った打球に、絶妙のタイミングでのスライディングでナイスキャッチを披露してくれました。
ご家族が来日をされているそうで、毎年のことですがこの時期は活躍をするベニーですから、打撃の好調とともに動きが軽いのも頷けます。
これも毎年のように言っているのですが、ご家族が定住できる環境を球団が提供をすることがチームにとっては大きなプラスになると思いますので、検討を願いたいものです。

サヨナラ勝ちのお膳立てをした西岡ですが、やはり守備には不安があります。
家に帰ってからビデオで確認をしたのですが、5回の悪送球はやはり走者との接触を避けたことによるものだと見ました。
そういう気持ちで見たからそう見えたのかもしれませんが、西岡もエラーに責任を感じていたようで、8回の三遊間への当たりを山崎浩に好捕をされたときの悔しがりぶりや、11回にヒットを打ったときの表情などに西岡らしくない真剣な顔つきが見られましたので、あまり心配をしなくても時間が解決をしてくれるような気もします。

最後になりますが、清水の代わりに2軍に落とされた新里には気の毒で仕方がありません。
ヒーローになった翌日から出番がなく、そのまま浦和行きでは納得も出来ないでしょう。
1度の失敗で同じく浦和に戻された中郷もそうですが、これで2軍の選手のモチベーションが著しく下がったであろうことは想像に難くありません。
どうしたら1軍に残れるのか、さっぱり分からないチーム事情に心が折れる選手が出ないかが心配です。
全くチーム打撃をすることなく唯我独尊の里崎や、将来を考えれば使い続けたい大松などを落とした方が良かったとすら考えています。
一番落としてはならない選手を落としたと、今回の件は怒りにも似た感情を覚えています。
せっかくのサヨナラ勝ちの話題の最後に申し訳ないとは思いつつも、書かねば収まらない気持ちがありましたので、敢えて書かせていただきました。



1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11
オリックス 0 0 0 0 1 1 0 0 0 0 0 2 7

1

千葉ロッテ 0 1 0 0 0 0 0 1 0 0 3X 5 9 2


◆4月30日(木) 千葉ロッテ-オリックス6回戦(オリックス5勝1敗、18時15分、千葉、12,212人)
▽勝 伊藤 12試合1勝1敗
▽敗 菊地原 10試合1敗
▽本塁打 下山1号(清水)、井口4号(菊地原)

▽バッテリー
千葉ロッテ 清水、シコースキー、伊藤―里崎
オリックス 山本、香月、清水、ボーグルソン、菊地原
―日高

 

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16 コメント

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Unknown (YO)
2009-05-01 01:21:35
新里の抹消には思わず「え!?」と言ってしまいました。今の2軍の存在価値がよくわからなくなってきましたね。
間違いなく新里以外に2軍行きの人はいるハズなんですが。
清水直がまずまずのピッチングだったのがまあ救いでしょうか。
井口、心配ですね。DHとはいえ出場したのにはビックリでしたが・・・。
あの状態でHR打てるのはすごいな~と思いながら見てました。が、素人目に見ても何か力が入ってない感じがあって、何かの拍子で負傷退場するんじゃないかと怖かったですね。
自分も井口休養派です。が、とてもじゃないけど今は休養させられるチーム状態では無いって事ですね。

伊藤の大いなる一歩 (松戸鴎)
2009-05-01 01:32:19
新聞記事やニュース的には井口様が大きく取り扱われる事は当然ですが、私的には伊藤の初勝利が何よりも嬉しいです。
先日ロングリリーフで好投したにも関わらず、3イニング目の先頭で歩かせてしまった直後に降板を命じられ、継いだ背番号12がホームにキッチリ帰してしまったお蔭でプロ初黒星が付いた時には「どうか心が折れません様に…」と思っていましたが、これで今まで酷使されてきた苦労が少しは報われたと、我が身の様に嬉しいです。
将来は背番号同様、(良い意味で)コバマサの系譜を継いで、存在感の有るクローザーになってくれると信じ続けています。おめでとう、伊藤!
至上命題は自作自演でクリア! (放浪カモメ)
2009-05-01 01:40:36
清水にとって、自分の調子はどうあれ、今日の試合はどうしても勝たなければなりませんでした。結果からすると、9回途中までで4四球で2失点、カーブは良かったのですが、カットボールはまだまだ、フォークのすっぽ抜けも多く、スタミナもギリギリで、勝ち負けつかずというエースとしてはまだまだの内容で、先発としては4、5番手の内容です。しかし、チームは勝ちましたので結果オーライです。冒頭でも書かせて頂きましたが、まずは、「試合をものにできる投手で勝てた」という事実が大きいのですから。頭も丸め、気合も入れ直し、さぁこれからです。
対照的なのが小林宏ですね。再三再四申し上げておりますが、まずは早めに抹消し、精神的に落ち着かせる事が大事でしょう。川崎も同様。「だんだん調子が上がってきた」ではいけません。「勝ちに貢献できるかどうか」が一番重要なのです。それは今日の清水が実証してくれたことですから、交流戦で攻勢をかけるには、今抹消するのがベストでしょう。

野手陣ですが、相変わらずの拙守、拙攻で文句も山ほどあります。しかし、今日は、バーナムJr,と井口の活躍で辛口コメントも我慢します。特に、バーナムJr.ですが打撃センスもさることながら、ガッツが素晴らしい!大袈裟過ぎるように見え、ベンチの選手の中には笑っている選手もおりましたが、あれくらい熱い選手はやはりファンにも好かれますし、チームにも勇気を与えます。まるで少年のような我武者羅さを他の選手も見習ってほしいものです。絶不調の大松をしばらく休め、バーナムJr.とベニーの外野で少しの間凌ぐのも手かもしれません。
そして、井口!その前の福浦、西岡がいずれも前打席に勝ち越しのチャンスで打てずに、挽回を図って出塁しました。それを単打ではなく、サヨナラHRで一掃する、まさに4番の活躍を見せてくれました。怪我の心配もあり、抹消した方が…とも思いましたが、やはり必要な選手ですね。チーム状況から考えて、この試合に居てくれた事が非常に大きいです。今後は状況を見て、無理であれば治療に専念して欲しいですし、可能であれば代打、DHで、そして再びセカンドでの復帰を待っています。

伊藤は本人のインタビューの如く、ファンとしては自作自演のハラハラさせられるプロ初勝利でしたし、野手も拙攻、拙守の自作自演のサヨナラ勝ちですから、まだまだ課題は多いですが、今日に限っては特に勝つことが至上命題であっただけに、良しとしましょう。

(新里はラッキーボーイから一転、可哀想な降格ですね。調子からして、身長どころか座高くらいまで打率が降下した大松、乱調の川崎、小林宏など幾らでも調整要員は居たはずですが…)
余韻に浸って (真砂マリン)
2009-05-01 01:44:56
帰宅してもまだニヤニヤしています(笑)
井口も凄いですが、バーナムJrがいい味出していますよね~
ツーベース後にベンチに戻る際のガッツポーズ!ファンの心をしっかり掴んでますよ(笑)
1番ベニーは今夜もしっかりハッスルしてました(笑)
初回の福浦送りバント(失敗)には驚きましたが…チームにバント癖が定着するなら…と考えることにします(苦笑)最終回は福浦らしいヒットでした!
剛も今江もヒットが出ましたし、先発崩壊にも回復の兆し、件の騒動も冷却期間?、故障者頻発と大松の絶不調…などはあるものの、今夜の勝利でいい流れになってほしいです!
平日ナイターはやはりいいですね~ なんだか、ご近所のマリーンズ好き仲間が集まってただ観戦に夢中になっているこの雰囲気がやけに嬉しかったです!
混み具合もちょうどよいですしね(笑)久々に楽しい観戦でした!
井口はある程度休養させないと... (ニヤニヤ太郎)
2009-05-01 03:07:28
橋本とバーナムをDHで使えない
∴彼らの出番が減ってしまう\(゜□゜)/
伊藤の踏ん張り (ウニちくちく)
2009-05-01 04:10:22
 晴れ晴れとした表情のお立ち台の2人。いい写真です。
 10回、11回表のピンチは、もうダメだ、と諦めかけてしまいました。
 それでも、伊藤に続投させたことが、色々な意味で良かったように思います。
 特に、一死2,3塁で坂口のバットを追った場面。しびれた~っす!
Unknown (富山マリン)
2009-05-01 06:22:06
まずは清水直がまずまずの投球を見せてくれて、ホッとしました。後は小林宏ですね。
まさか手負いの井口がDHとはいえスタメン出場とは‥
井口は凄い!正に4番。頼りになる男です。ただし今日は大丈夫でしたが、やはりスタメンですと、それなりに走塁もしなければならないので心配です…。
バーナムJr.もいいですね。評価うなぎ登りです。絶好のチャンスとなるとなかなか打てなかったんですが、勝負強くなってきました。今日は間違いなく勝利に貢献する活躍でした。
私的には今日の試合のポイントはオリックスベンチが山本省をあっさり7回で代えてくれた事ですね(笑)
Unknown (ほし)
2009-05-01 07:57:29
いつも朝の通勤電車の中で拝見しています。
毎日の更新大変でしょうが、マリーンズファンの寄りどころとして楽しみにしています☆

新里の件は同感です! 頑張って一軍に上がって結果を出しても残れないなら二軍の選手は目標を失ってしまいますよね…
唯我独尊 (ちひろ)
2009-05-01 10:25:14
ポジション的にもそうですしキャプテンでもある方が唯我独尊では困ります。
伊藤初勝利 (HS)
2009-05-01 11:16:55
伊藤がやっと初勝利。自分で言っていたように「自作自演」でしたが、今は経験が必要なので勝てたことを喜びたいです。背番号30なので劇場化することが心配ですが。
 井口の状態は、守備は無理だが打つほうは大丈夫とのことを解説の有藤が言っていたので、しばらくは代打かと思いましたがDH4番で先発とは思いませんでした。4打席凡退した後なので、そろそろヒットと思いましたが、よくあのコースの球をバックスクリーンに打ち込んだものと思います。
ここ数試合、内野外野の守備のミスが続き、守備に不安のある選手が何人も出ているのでヒヤヒヤです。DHに使いたい選手がいっぱいいますが、当分は井口の指定席でしょう。
清水は次の試合を見てから判断したいと思います。