オリオン村

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戦国鬼譚 惨

2017-06-02 01:09:11 | 読書録

戦国鬼譚 惨

講談社

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武田の滅び、を彩る武将の進退を描いた短編集です。
この作家らしく地味と言いますかマイナーと言いますか、あまり他では取り上げられない主人公なのが個人的には嬉しかったりもします。
木曾義豊、下條頼安、武田信廉、仁科盛信、穴山梅雪は国衆だったり一門衆だったり、危機の際に武田家中でのそれぞれの立ち位置により進退が変わるのは当然と言えば当然、しかしそれを超越した人間模様、心の動きを鮮烈に描く様はいつものごとくさすがでした。

その行動規範、力により傘下に取り込まれた国衆が領国の民のことを第一に考え、一方で一門衆は自らの栄華、あるいは矜恃を優先しているところなどが面白いです。
後者は逆にそれが弱みにも繋がり、そこを突かれたことで結果的に無様な終わり方をするなどは人の世の難しさなのでしょう。
戦国期のことと単なる読み物とせずに自分だったらその場でどう考え、どう判断し、そしてどう行動をしたか、などを当てはめながら読むとさらに楽しめます。


2017年5月31日 読破 ★★★★☆(4点)


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コメント (2)   この記事についてブログを書く
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2 コメント

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結束していれば? (鬼鴎)
2017-06-02 07:15:20
朝倉も武田も一門衆の行動で瓦解が早くなりました。そしてその結果、日和見したり裏切った彼らも没落。
国衆よりも恵まれているはずの一門ですが、人間、ここ一番の切所での進退は難しいですね。
お返事 (オリオン)
2017-06-04 02:16:05
まあ滅びるときにはそんなものなのでしょうね。
織田氏にしても信長の横死後に信雄と信孝の家督争いに乗じられて権力者の座から転げ落ちましたし、むしろ一門、一族が結束する方が珍しいような気がします。
ただ武田氏の場合は信廉や信豊など、裏切りだけではなく敵前逃亡など無様な感は否めません。
それだけ信玄が偉大で、勝頼が稚拙だったのでしょう。
程度問題はあれ、上杉氏なんかもそうでしたね。

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