オリオン村

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秀吉の枷

2017-08-14 02:17:40 | 読書録

秀吉の枷(上)

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秀吉の枷(中)

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秀吉の枷(下)

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信長の棺、の続編と言いますが裏側と言いますか、前作では太田牛一の視点で本能寺で横死した信長の亡骸が焦点となっていましたが、この作品でも設定は同じで秀吉の立場からの本能寺の変が描かれるとともに、天真爛漫な天下人秀吉らしからぬ枷に縛られていく晩年は哀れでもあります。
老いていく中で秀頼の行く末に心を残していく秀吉は珍しくもありませんが、しかしこの切り口は斬新、今の世であれば当然のように思える「真実」を当時に当てはめているのは意外に多くはないのではないかと、そういう意味では腹に落ちますし、天下人のプライドが結局は豊臣氏を滅ぼしたと考えれば皮肉、しかし世の中はそういうものなのでしょう。

出自への誇り、朝廷への思い、信長への冷めた目、そして後継者への執念、いろいろな枷が秀吉の生き方を決めていきます。
秀吉にとっての本能寺の変への動機が前作にプラスされますが謎解きを期待すると裏切られますので、そういう意味ではシリーズものとして読むのがよいと思います。
上中下巻でボリュームはありますし読み応えはありますがテーマがテーマだけに全体的には暗め、後ろ向きで、中盤以降は世継ぎを巡る女たちの争いが中心となりますので好き嫌いが分かれそうな、個人的には嫌い、秀吉の逡巡はありながらも闇の冴えが鈍って老耄ばかりが目立つのが面白くありません。
枷に囚われて墜ちていくのは因果応報ではあるものの秀吉には最後まで秀吉であって欲しかった、枷に負けた秀吉にマイナス☆1つです。


2017年8月8日 読破 ★★★☆☆(3点)



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