オリオン村

千葉ロッテと日本史好きの千葉県民のブログです
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魔王

2017-06-20 00:35:29 | 読書録

魔王

講談社

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これまで読んできた中では、一番につまらなかった伊坂幸太郎かもしれません。
とは言いながらも「つまらない」はピッタリくる表現ではないかもしれず、消化不良、どこか不思議な伊坂ワールドは健在ながらもさすがにこの終わり方はないでしょう。
はしごを外された、レベルではない唐突な幕切れ、これでは何を語りたかったのかが全くわからず、時間を返してくれといったところです。
どうやら続編があるようなのでそこで種明かしでもしてくれるのか、ポリシーをねじ曲げて特攻します。

テーマ自体は興味深いものがありました。
大衆心理の危うさ、がタイムリーなのは共謀罪法が与党の強行採決で可決されたことに対する「自分には関係ないから」との、「普通の市民」の声を聞けば薄ら寒くなってしまいます。
自分にできることは選挙にかかさず行くことぐらいしか無い現実にも愕然としますし、世間の無関心が為政者の思うツボをもたらすのでしょう。
血税を使ったお友達優遇が明らかになっても、露骨なまでの安倍隠しに躍起となる自民党幹部の姿を見せつけられても40%を維持する内閣支持率は野党の不甲斐なさを考慮しても異常、異様で、小泉純一郎や橋下徹などムードに流されやすい国民性、日本人は怒りが持続しないので一度目は強く反対しても二度目はあっさり許してしまう、自分なら一回目は緩く通してそこから大きく育てる、といった主人公の言葉は伝え聞こえてくる政治家、官僚のそれと一致します。
作中の犬養首相が押し進める憲法改正、それに対する国民の反応、まるで未来を予測するような展開で結末が気になっただけに、その中途半端さに腹立たしくもなった魔王でした。


2017年6月17日 読破 ★★☆☆☆(2点)


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4 コメント

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たそがれ清兵衛〜 (さんぴん真田広之)
2017-06-20 02:45:50
ひさびさの本名(?)コメントです。お世話になります。

珍しい、村長さんの政治色を交えたコメントですね。違う意味で「魔王」に興味が湧いてきました。

最近は某プロ野球チームのせいで、頭痛の激しい村長さんのようですが。プロ野球の監督業も難しいように、一国の首相というのも難しいのでしょう。誰が務めてもやはり一長一短ありますし。拙などは、「まぁ、だいたいOKなら、まかせますよ。」というスタンスと、「コイツだったら、コッチでいいか」という消去法と言うのでしょうか、そんな心持ちになってしまいました。

理想を追求するほど若くも無く、理想などは所詮理想でしか無く、起きている現実とどう擦り合わせるか、その作業かしら…まぁ、解など無いんでしょうね。もともと解も必要無いのかも。
お返事 (オリオン)
2017-06-20 23:58:33
政治的、と言うよりは倫理的、かしら。
どこかで甘い汁を吸う奴がいるのを根絶できるなんて思うほどに青くはありませんが、しかし目の前に転がってるのに見ない振りをするほどに達観もできず。
てか、土地の無償提供に補助金でしたっけ、たかだか一学年160人の大学を作ったことで潤うとも思えない今治市には血税から補助金がしこたま落ちるんですかね~
今治市民が黙っているのもちょっと不思議だったりもします。
まあ国民のレベル以上の政治は望むべくもない、てことなのでしょう、きっと。
お久しぶりです。 (ラーション)
2017-06-21 02:01:10
「魔王」は自分も読みました。
続編になる作品があって、「モダンタイムス」です。
すでにご存知でしたら、でしゃばってすいません。
お返事 (オリオン)
2017-06-22 00:16:51
ですね、後書きに紹介がされていましたので、順番をすっ飛ばしてモダンタイムスを読んでいます。
上巻はまずまずでしたが下巻できちんと締めてくれるのか、さて、これから・・・

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