ふと、真夜中目を覚ましたら
窓がかたかた揺れていて
ひゅるるひゅるるとカーテンが
白い花柄のレースのような涙を流しておりました
涙のカーテンを搔き分けて
深い深い夜の空を見上げると
遠い遠い丘の上
ぽっこり飛び出たまあるいまあるい岩の上で
黄色いうさぎが月を眺めておりました
ちくちく刺さる芝生の上を
裸足でそろそろそろり
黄色いうさぎに近づくと
黄色いうさぎがこちらを振り向き言いました
「心の骨が折れたので月に力をもらっているところですよ。」
真赤なうさぎの瞳に映るのは
いつもの見慣れた私の顔
かなしそうな私の顔
月が雲に隠れた途端
黄色いうさぎは灰になって夜空に散ってゆきました
おしまい
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