初心者のクラシック

有名な曲からおすすめの曲まで、できるだけ初心者にも分かり易く紹介します。

ピアノ協奏曲第1番

2006年04月03日 | ショパン
たまには、クラシック音楽を聴いてみてはいかがですか?

今日はショパン:ピアノ協奏曲第1番です。

ピアノ協奏曲ですから、ピアノソロの他に当然オーケストラが演奏しているんですが、
基本的にショパンはピアノソロの曲を作曲する事が多くピアノ協奏曲も全部で2曲しか
作曲していないようです。ちょっと残念ですよね。

ときどき「ショパンはオーケストレーションがうまくない」なんていう事を読んだり
聴いたりする事もありますから、それも協奏曲が少ない原因なのでしょうか?
素人ながら、個人的に聴いていても別に変な演奏に聴こえる事はないと思いますが
どうなんでしょう?

曲調としては暗めの曲ですが、他のピアノ曲と同様にあのショパンの独特な雰囲気を
持っていますから、哀愁を含んだムードたっぷりのメロディは、決して他の作曲家の
協奏曲に劣る事はないと思います。


 第1楽章:波のように襲いかかってくるような、弦楽器のメロディから始まり、その後
 もオーケストラの前奏が続き、肝心のピアノが出て来るまでに少し時間がかかりますが、
 それでもピアノが出て来ると、とても表現豊かに、そして自由自在にオーケストラの中
 を駆け回っているように聴こえますから、ピアノがとても引き立って聴こえます。
 途中オーケストラが激しさを増してきますが、その中でもピアノは決して埋もれる事も
 なく、鮮やかなまでにとても美しいメロディが芯の通ったものとして、見事に聴こえて
 きます。

 第2楽章:弦楽器の力の抜けたような悲しいフレーズで始まりますが、ピアノがそれを
 責めるような事もなく自然にやさしく入って来ます。ここでも美しいピアノのメロディ
 は、とても綺麗で思わず時間が止まったかのように感じてしまい、とにかく夢中で聴き
 入ってしまいます。ピアノ事態も非常に丁寧でかつ大胆に演奏していますから、もう
 いう事はないですね。

 第3楽章:疑問を投げかけるような低音の弦楽器が力強く刻んでくるフレーズから始ま
 りますが、ピアノ演奏が始まると、それまでとは違い明るく希望が見えてくるような
 メロディに変わります。オーケストラもそのピアノの応えるかのように元気なフレーズ
 を作っていきますから、だんだん落ち着いて聴けるようになります。
 中盤の堂々としたピアノソロはとても上品でその後の流れるような早いフレーズも何の
 苦もなく弾きこなしているところは聴き所のひとつでしょうね。
 激しいフレーズがかなり続くこの曲ですが、それを感じさせない貴品を持ったように
 聴こえるこの曲です。


ショパンの曲は、なんとなく何もかも知り尽くしたような大人の魅力を感じる曲が多いと
思いますが、この曲もその例に漏れず、上品さの中に感情をうまく表現しているような、
そんな曲だと思います。感情的になりすぎず、かと言って機械的にもなり過ぎず、両者の
バランスを絶妙に保った曲じゃないかなぁと思います。

≪オススメCD≫
ピアノ協奏曲の1番と2番を一緒にどうぞ。

ショパン:ピアノ協奏曲第1&2番
アルゲリッチ(マルタ), アバド(クラウディオ), ロンドン交響楽団, ショパン, ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ), ワシントン・ナショナル交響楽団
ユニバーサルクラシック

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【コレってどんな曲】
喜:☆☆★★★
怒:☆★★★★
哀:☆☆☆☆★   →麗☆☆☆☆☆
楽:☆☆☆★★

≪おすすめシチュエーション≫
恋をしたときのように、思わず素直な気持ちになってしまいますね。


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