モモの京都・祭事日記

2010/4/~2011/3の京都日記を記載。
観光情報サイトと言うより、自分の記録帳です。

6月20日

2010年06月20日 | 6月
5/1~8/末   貴船川床開き…【貴船】
5/8~7/9   初夏の特別展…【高台寺】
6/14~7/14 あじさい祭…【三千院】
6/20      竹伐り会…【鞍馬寺】14:00
6/20      お逮夜…【東寺】


竹伐り会祭(たけきりえさい)…【鞍馬寺】

直前に行こうとするとケーブルカーがとても混むとのことで、早めに出発。
門前に到着したのは12:00
叡山電車に乗っている時に、ものっすごい激しい雨が降り出して、このまま帰ろうかと思ってしまった。だって山だし…怖いもの雨…。
でも門をくぐるくらいになったら止んだ。ケーブルカーに乗って本堂へと向かう。
ケーブルカーは100円なので、ついこのあいだ初めて乗ったのだけれど味をしめてしまった。
100円っていいよな…。上手い価格だと思う。しかし、ケーブルカーから降りて本堂へゆくあの階段が辛いのだった。
ヘェヘェ言いつつ(体力ない)本堂へ。
嬉しいことに雨はやんでいた。しかもそのおかげで、山々から霧が…。
おおお、これが「霧立つ山」か!
東京寄りの千葉県出身なので、山の情景にいちいち感動しちゃうのね。


本堂の前には既に人が並んでいて、舞台となる本堂の上には報道カメラマンがいい席を取っている。
最前列には達せず。残念…。こういう祭事、最前列にいないとよく見ることが出来ない。

13:30頃、本堂の前のあたりや欄干を、モップや雑巾で掃除する人々。
作務衣を着たお坊さんや、関係者の方が一生懸命雨の水をぬぐっていた。
そんな様子も撮影対象になるらしい。パシャパシャ音が。お坊さん達はいつもやってることだろうにな。

14:00祭事開始。
本堂に背を向け、山に向かって(御所に向かってと言っている人がいた)法螺貝を吹く。
雅楽の音色や、太鼓の音も聞こえて来る。そうして袈裟を着たお坊さんや楽人、舞人、僧兵らが本堂へ上がる。
僧兵でいいのかしら…? 延暦寺にいそうなんだけど。

この祭事は、竹を蛇にみたてそれを伐って“退治”する。

まず僧侶が、恐らく酒でもって関係者を清める。
パンフレットによると「酒浄」というこれだと思われる。

僧兵さんがそれを受ける。



↑僧兵が持っている錦色の包の中に一尺ほどの刀が入っている。
種類としては何になるんだろう? 一尺って…包丁より大きくて日本刀よりは全然短い。
これは鉈とか? でも反りがほとんどなかった。

14:16
竹を用意し始める。


おおなかな流れを書くと、すべて本堂の前の舞台で、

「竹ならし」(1人ずつ竹を伐ってゆく)
舞楽奏上(今年は『納曽利』)
「竹伐りの儀」(4名の僧が一斉に竹を伐る)

な感じ。そのあいだドーン、ドーンと低く僅かに太鼓の音がしていたり(どこから鳴っているのか不明。雅楽の太鼓ではないっぽい)、
雅楽鳴ってるのに声明が聞こえて来たり。なんか自由。

最初の「竹ならし」は、後の「竹伐りの儀」で使う4本の竹を作成する。
とても太く、長い竹を3人がかりで抑え、1人が頑張って伐る。
頑張ってた、ものすごく(YOUTUBE動画


ホントにねえ、大変そうだった。
伐る人の上手い下手もあるんだろうけど、20回以上やっても伐れなくて、
最後は竹を抑えていた年上の人が「おれがやる」って代わりに伐ってたわ(笑)
これには笑いも起こる。いいのか!? 土壇場代わりとか。祭事なのに…。
でも回数重ねれば伐れるってもんでもないのね。
竹の繊維って言うんでしょうか、横にスッパリ行きたいのに、繰り返し傷つけていると縦に切り目が入っちゃって割れちゃうのね。
そうするとど~も余計に伐り難くなってしまう。

斜めに立て掛けないで、真っすぐ立てればいいのになあ…なんて思ってしまったりして。
いや竹は蛇の代わりだからな…。そういうわけにはいかないのだ。
でも習い事で、畳を丸めたものを日本刀でパッシンパッシン斬っちゃうプロを見て、違うなァなんて思っちゃうわけ。
やはり世界で一番「斬る」能力が高いのは日本刀なんだな~…。

はい、よいしょ~~って感じで伐ってゆく。


不思議なのは、それも作法なのか知らないけど、まず竹に刃先を合わせて伐る部分を確認して、
振りかぶために腕を挙げる瞬間、刀の峰がですねぇ、竹の下部に当たるんですね。
???
あれはなんで? ガツンと当てて振りかぶって、エイヤと振り下ろす。
作法? なんとなくなっちゃうの? 峰でも当たっちゃうと軌道がズレたりしないかね?

ともかく、伐れたものはこうして立て掛けておきま~す。


それから舞楽『納曽利』 僧兵さん達はすっかり向こうでくつろいでいる。


年によって『蘭陵王』だったりもするらしい。
個人的には『蘭陵王』の方が好きだが、神事や祭事では奏されることが多いので、今回の『納曹利』も楽しみ
(ホントは『蘭陵王』を舞った後に続けて『納曽利』が奏されるのだが、神事などでは短縮される)



かっこいい! 素敵!! これからの勝負に向けて士気を高めるっていうコンセプトかしら?


15:13 そして後半。
これが「本番」らしい。4人の僧兵達が並んで、よーいドンで一斉に竹を伐ってゆく。


しかしこうして用意をしている最中に、強い雨が降り出してしまう。
傘の乱立! ほとんど舞台が見えない状態に。写真も撮れない~。

が、ほんの2,3分で雨がやみ、竹を細かく砕き終えた順に掛け出す僧兵さん達。
伐れました! 

走ってます。「刃物を持って走りますので気をつけて下さい」とのこと。

いやホントに、まさにクライマックスの時にだけ雨がザーザー降った。
神様が「見んな!」つったのかな?

2人はすぐに伐れて、ワッと走って行ったが、残り2人が中々伐り終わらず。
頑張れ~とか掛け声もかかる。
なんとか伐り終わると拍手も。

そして終わり。関係者の退場。

おお…『納曽利』を待っていたのは女性であったか。しかも若い!
力強く、足を振りどっしり構えていたのに。素敵だわ。
楽師さん達は演奏しながら歩く。笙の人大変だなあ!!!

この人はかなり偉い人っぽい。

そして僧侶さんや僧兵さん達も退場。僧兵さん達、竹持ってる。


15:20終了。約1時間半の祭事。
帰りはケーブルカーを頼らず徒歩で下る。

雨上がりで石段が濡れていて危ないかな~とも思ったが、そんなこともなく(濡れてはいたが)安全に下ることが出来た。
帰りのケーブルカーは混雑していたらしいな。

梅雨の時期にも関わらず、まあ途中強く降ったが概ね良好の祭事であった。

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