モモの京都・祭事日記

2010/4/~2011/3の京都日記を記載。
観光情報サイトと言うより、自分の記録帳です。

10月22日(前)

2010年10月22日 | 10月
10/9~12/5   銀閣寺東求堂公開…【銀閣寺】
10/22       時代祭り…【御所~平安神宮】
10/22       鞍馬の火祭…【鞍馬(由岐神社)】

前編:時代祭り
後編:鞍馬の火祭

この日は京都三大祭と、京都三大奇祭のふたつがタッグを組む、トンデモない日。
だから観光客の数とか凄いのだが、みなさん両方行くんだろうか…。
終わった後だから言えるが、両方行くのってす~~~ごく大変。特に鞍馬の火祭…。ま、それは後編で。


時代祭り…【京都御苑】

※時代風俗の装束を身に付けた行列が、【京都御所】から【平安神宮】まで練り歩く神事。

一般的に「時代祭り」と言われる行列が【京都御所】を出発するのは、公式発表されている12時である。
しかし、実は当日の朝8時に【平安神宮】で神幸祭という神事が行われ、神幸列が9時に【平安神宮】を出発、10時頃【御所】に到着する。
かなり詳しいタイムスケジュールを載せている個人ブログがある(「男の旅路京都」
祭りの表層しか述べていない公式サイトよりよほど役立つので、そちらを参照頂きたい。

要は、朝に【平安神宮】で神事があったあと、列をなして【平安神宮】→【京都御所】まで歩き、
【京都御所】の「建礼門」の前で神事が行われ、【京都御所】→【平安神宮】まで再び歩くと。
なんか行ったり来たりをしてるんだな…。


9:41【京都御苑】到着
見学者はまばら。有料観覧席も、この頃にはまだ空席状態。
私は北西の門から入り、売店前の駐輪場に自転車を置く。
御苑の中は砂利道だが、祭りの行列が通る時以外はかなり自由に自転車で走ることが可能。
一応御苑側が定めている駐輪スペースはあるが、他にも停める所は幾らでもあるので、
広い御苑内を自転車で移動するのは合理的である。
見学者の数も、終日“押し合いへしあい”ってほどでもないので、人々の垣根の後ろを走行するのも可。
今回、私は初めての「時代祭り」だったので自転車を置いたままにしてしまったのでかなり後悔した。
つまり、自分の足で走りまくった。疲れた。

同時刻:御苑西の、「蛤御門」
ここから時代祭りの一行が出てゆくわけではないので、むろん人など大していない。

――と思ったら、なぜか装束を着た人がちらほらと、外から門をくぐって入って来た。
【平安神宮】での神事に参加していない人達なのだろうか?
もしくは、神事には参加したが【平安神宮】→【京都御所】の神幸列には参加しない人達なのだろうか?

彼らは御苑内に設えられた、野外休憩所にて休息をとる。
同じ頃、弁当を届けに来た車数台が入場。

しかし、ここに気を取られていてはいけない。
更に同時刻、【平安神宮】→【京都御所】の一行が、御苑の南「堺町御門」から入って来るのだ。
12時からの、いわば「時代祭り」より遥かに見学者が少ないので、撮影にはもってこい。
すっかり気を取られていた私は、一歩出遅れてしまう。

★神幸列到着
紅白の幕の内側が有料観覧席。
観覧席のあいだあいだに空間があって、行列が歩いていない時は一般の人間が行き来出来る。
言いかえると、行列が始まってしまうと、東西の行き来はかなり困難である。
9:51既に行列の先頭が、観覧席のあいだを通って来ている。

こんな場所では背景が良くないし、足元まで見えない! というわけですぐさま移動する。

南の「堺町御門」付近。S字にカーブして、あとは直線で「建礼門」まで。
写真右に映っている茶色い屋根が「建礼門」

現在こうして編集作業を行っていて気付いたのだが、12時までずっとこの場にいたら、
「建礼門」から向かって来る行列を正面から撮れたんだなあ…。ショック。
よく公式のサイトやポスタで見る時代祭りの写真は、「建礼門」をバックに撮った正面写真だ。
もちろん場所取りは争奪戦で、プロのカメラマン達が高い脚立を用意して睨みをきかせている。
その周囲はアマチュアも含めかなりの混雑。4時間も前から場所取りが行われているらしい。

この【平安神宮】→【京都御所】の神幸列は、12時からの行列に比べ参加者が少ない。
選抜メンバみたいなものか?


のぼりを持った人達。しかしのぼりに書かれている文字が逆である。
ここらへんが“神事”であって面白いのだが、彼らはパレードのプロではない。
だから常にニコニコしているわけではないし、幕やのぼりが翻っていても気にしない。
そこら辺を理解するように。大きな心でもって見ましょう。


乗り手のいない馬。人を乗せている馬も歩いているが、神幸列の大半はこのように馬だけ。


こちらも乗り手のいない台車。12時からの時代祭りでは清少納言などが座って乗る。


鼓笛隊。10代の若者ばかりである。


なにげに行列から外れ、一般の見学者の通路・ロープの外側を歩いている人も。



12時からの時代祭では、行列が通り過ぎるのに2時間以上かかるが、この神幸列は僅か30分もない。
見逃すとあっという間に終わるので注意。
一応、9時【平安神宮】出発、10時【京都御所】到着だが、
私が有料観覧席付近で先頭を見たのが9:51、
南の「堺町御門」で最後尾を見たのが10:05だった。


★準備1
「建礼門」前での神事行在所祭の前に、到着した一行が休憩をとる。
ある程度場所の指定はあるようだが、各自思い思いの場所(赤い布が掛けられた長椅子、芝生の上など)で
お弁当を食べたり写真撮影をしている。
運動会のお昼休憩みたい。家族とシートを敷いて休憩している武将も居る(笑)
参加者の人達を最も間近に見られる機会。声をかければ撮影にも応じて貰えるものと思われる。

どーなってんのか分からないくらい、凄い人数。


(左)三人並んで快く撮影に応じている人達と、後ろにはさりげなく自分の衣装の繕いをしている人が映っている。
(右)こちらも記念撮影直後、朗らかに笑っている武将さん達。超コスプレ人達が目の前を通り過ぎるのである。


(左)平安貴族ズと(右)稚児ちゃん。


装束の後ろ側や真横の写真を自由に撮れるのもこの時である。半ば盗撮。


雑貨類もそこらじゅうに置かれている。か、かつらも…。兜も。


牛車の車の部分。すんごく綺麗で新しい感じがする。牛は付近にいなかった。


乗り物シリーズで言うと、馬車。


更に乗り物シリーズ、籠。担ぎ手さんも一緒に。


乗り物シリーズ最後は、清少納言さんらが乗る台車。なんか味気ない感じもする…。
台の上に椅子がくっついていて、座布団が乗っている。



★行在所祭
10:14頃から見学の為に場所取りをした。開始15分前で最前列が取れたわけだ。
これは「建礼門」の前辺りに仮設された祭壇で神事を行う。
話が細かくなるが、神事が始まる頃になるとこの道は通行止めになるので、向こう側に行きたかったら大きく回り込まなければならない。

神職さんと、それぞれの時代の代表の人が集まるらしい。
10:30開始。


一番後ろにいるのは大原女さんら。
この女性達はずっっっと立ちっぱなしで、更に頭に花籠を載せていた。


お祓いや神饌のお供え。幕の奥から神饌をバケツリレー方式に運ぶのである。バケツリレー? もっといい表現ないか。


大原女さん達はただ立って見ているだけではなかった! 花を神職さんに渡して供えて貰う。


楽つき。ちょっと移動して後ろからも撮影。

まあ普通の神事である。大原女さん達以外は立ちあがって礼をするくらいでずっと座ったままだし。
11時頃に終わる。


そこからずーーーーーーーっとひたすら待った。
場所取りをしてから、どっかで貰ったチラシをお尻に敷いて砂利の上に座って本を読んで待った。
(有料観覧席以外で)座って見学するなら1時間前から場所を取っておくべきだが、立ったままでもいいなら直前に来ても大丈夫。
とにかくパレードする距離が半端ないので、【京都御苑】の中だけでも見学する場所は幾らでもある。
むしろ立って見た方がよく見えるし。まー、色々である。
この2枚は場所が少し違うが、11:15と12:08(開始直前)

11:15の時点で、最前列はほぼ満席。開始直前の頃には、だいたい2~3列ぐらいの混み具合。
言うまでもなく混雑さは場所にもよる。「建礼門」が正面に見えるところはトンデモな人気なので近付かない方が身のためだ。
あと【京都御苑】の中には幾つか、ベンチとかちょっとした高台があるので、そこに登って見るのもいいんじゃないかと後で思った。
とりあえず、座って見るなら1時間前からの場所取りは必要ということで。


★時代祭
私が場所を取った所は、「建礼門」前の直線からカーブした、南の堺町御門の手前。
だからスタートからはややタイムログがある。
12:08馬に乗った警察の人が先頭を、露払いのかたちで進む。
しょっぱなからカッコいいもんな。


続いて、何か幕を持った平安貴族風の女性達。

貴族さんがお出掛けする時に着るやつね。出発して直後なので余裕の笑み。


中でも一番快適だと思われる、馬車に乗るのは市長と、府長だったかな。こちらも満面の笑み。嬉しそうだ。


「維新勤皇隊」 ギャッ(私は左幕派だから維新志士がキライ/笑)


中でも上位を争うしんどさ、鼓笛隊。ずっと演奏している他、足並みを揃えた行進も大変だ。
左右の足に体重をかけながら、左右に揺れながら歩く。


続いて銃を持つ子供達。


「七卿落」て書かれてたけど、何だかよく分からない。
それぞれ名前が書かれた旗を持ってるんだが見えないのだ。


驚愕の。
近衛忠煕さんて人。なンだーこの裾の長さぁぁぁ~~~!?

3m位ある? 後ろで裾を持つ従者。歩調合わせるの大変だろうな。


もういっこ、驚愕の。

なんか、長持ちを持った2組がやって来て、その先頭を歩くほっかむりの人が音頭を取る。
で長持ちの組みがワーッと走ったりする、大道芸みたいな?


続いて登場した、よく分からないけど長い柄を上下に振ったりするのも大道芸っぽい。

ただ道具などを持って歩くだけじゃなくて、こういう芸も見せるんだ…。
だがずっと芸をしてる訳でもないので必ず近くで見られるとは限らない。

騎乗の人はしばしば登場する。


とても美しい駕籠。姫様が乗ってそうだが、多分中はカラだろう。


台車に乗った和宮さん。

こういう装束が大好きなのでアップでも。


女性シリーズが続く。


「吉野太夫」案外地味な格好だな。禿さん、傘持ち、太夫。


「出雲の阿国」


「太閤参朝列」

この装束がまたいいのでアップ。


メインの巨大な牛車。

もちろん実際に牛が牽いてる訳だが、牛がやる気ないらしく人間が車輪を頑張って押して、牛を引っ張ってる。


後ろから着いて来る、替えの牛を引いてる人がなんか異様によかった。ここだけ時間がスロウ。


また騎乗の人。装束♪ そして太刀を佩いている!

なるほどひとつ学んだことであるが、太刀の姿を見るなら向こう側から見なくちゃいけなかったな…。

ホントにいい装束着てるなあ。


従者にも注目。
驚愕の(3度目)ヅラ。凄いヅラっぷり。沓持ちは可愛い。


武将シリーズ。




従者(足軽?)シリーズ。


その途中を歩いていたよく分からん人達。


角兵衛獅子? 賑やかである。

後を行く花笠には蝶が止まっている。細かい!


なんとホラ貝を吹く武士。山伏じゃないのか!


大原女。


淀君だそーです。


阿佛尼さん! 
ちょっとビックリした。虫垂れぎぬ。


静御前! 義経はいないのだった。

装束がいい! そして後ろ姿がとっても可愛い。髪が。


「鎌倉時代」だって。ざっくりしてる。
騎乗の武士さんと、弓の的を持った従者さんとか。


これは装束というか、得物――弓がいいな。


一緒に歩いてる稚児ちゃん。
こ、これは…。つまり“稚児”なのか!? “武士”に対する“稚児”なのか!?
なんでそんなにリアルなんだよ!?


「藤原時代」てふざけた名前ついてたけど。
そんな時代はない(私は藤原氏が嫌いだ)


この時代の装束大好き! 長い裾を畳んで背中にしまうのだ。太刀も美しい! 蒔絵か?


巴御前。今までの武将の誰よりも派手。


常盤御前に横笛さん。


清小納言に紫式部は台車に乗る。


奈良時代。羽衣のような装束。それから和気廣虫。




百済王明信さん。


「延暦武官行進列」


「延暦文官」 これも装束がいいのだ。


「神饌講社」神職さんかな。


おおっ、来た楽隊だっ!




笙、笙アップ、龍笛、鉦鼓。


神輿。担いでる風にしてるが車輪つき。


再び馬車。「総長」と書かれてた。取り締まり役? しかし馬車に似合わない姿だねえ!


花売りさん(?)、列奉行。



これでだいたい終わり。
ああ、長かった。画像が150枚を越えてしまった。
ええと、最後の列奉行さんが通ったのが14:04
たっぷり2時間。
行列は、常に歩いて動いているわけではなく、10分間位静止したりする。
先頭との時間調整とか色々あるんだろう(信号待ちってことはないはずだ、規制かかるから)
私はこういうの大好きだから苦じゃなかったけど、疲れるは疲れた。ずっと座りっぱでお尻痛くなったし。
キャンプの時とかに使う小さい椅子があるとベストですね。使ってる人いた。あとクッションとか。
飲み物とか、ちょっとつまむ食べ物あった方がいいかな。パレードですから。

あ、ちなみに【京都御苑】にはあちこちにトイレもあるし、売店の方には自販機などもあります。
時代祭の時は屋台も出るけど、食べ物系はなかったかな。缶ジュースとかは売ってた気がする。あとインスタントカメラも。

ここでたっぷり見たので、行列を追っかけるのはやめた。
でも撮影は【平安神宮】の方が背景が綺麗かも。



後編へ:鞍馬の火祭


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