午後8時。出口調査の結果に愕然とする。「政治ショー」にはうんざりなので、NHK衛星第1を眺めていたが、瞬く間に意識が遠くなる。時折醒めてはまた眠り、酔生夢死から抜けた頃、全議席が確定していた。その数字は悪夢どころか、紛うことなき現実だった。
民主主義の終焉だの、理性の喪失だのとボヤいてもしょうがない。<風>が変われば、結果はいかようにも変わる。比例区での<自民77―民主61>の数字が、大よその党勢を示しているはずだ。俺にとっての救いは、自ら「絶滅種」に喩えていた社民党が2議席増やしたことである。
この間、強く感じたのは<マスメディアの自滅>だった。郵政一本やりの小泉首相に異を唱え、戦後60年の総括を迫る論調は控えめだった。テレビでは政権寄りの文化人、評論家が重宝される一方、舌鋒鋭く小泉政治を批判していた森田実氏は、キー局からパージされていた。権力のマスメディア支配は殊の外、進行しているようだ。
以前、ブログの未来について書いたことがある(3月13日)。いわく、<新聞はもはや必要ではない>。さらに、<温室で満足している「プロ」(マスメディア)が努力を怠れば、「アマ」(ブログ)に淘汰されてしまうだろう>とも……。弱小ブロガーの癖に傲慢な物言いをしたものだが、今回の喧騒でその意を強くした。新聞社系コメンテーターたちは、権力の専横をチェックするどころか、幇間役を果たしていたからだ。
強者(権力)が強者(マスメディア)と結びつくなら、微力な者は新たな道を模索するしかない。前項(10日)には、多くのトラックバックをいただいた。それぞれが自らのブログで奥深い考察を示されていることに、感銘を受けた。この動きが広がれば、次回の総選挙時(4年後?)、<草の根ネットワーク>がマスメディアと対峙しているかもしれない。
暗い気分を晴らしてくれたのが、エルサレムからのメールだった。NGOで奮闘している元同僚からの報告である。パレスチナの人たちは日々追い詰められているようだ。イスラエルの壁建設は継続し、教育、医療、仕事へのアクセスなど、現状は極めて厳しい。入植地から排除されるユダヤ人の映像ばかり流されたが、国際社会向けのポーズという側面もあるらしい。知ってや知らずや、マスメディアはイスラエルの意に沿った報道を繰り返した。どん底にあっても希望を抱き続けるパレスチナの人たち、彼らを支援する人たちの姿勢に、見習う点は多いと思う。
テロ組織として認知されている「ハマス」や「ファタハ」は、福祉サービスを市民に提供する役割を担っているという。日本でいうと自民党や民主党を支持するのと同レベルで地域に浸透しているが、イスラエル側の弾圧は凄まじい。その辺りの経緯が報道されることは一切ない。マスメディアが<強者の武器>に堕しているのは、世界共通といえるだろう。
世界も日本も揺れている。バラバラに見えながら、地の底で連動する部分も大きいはずだ。傍観者に終わることなく、世界と繋がっていたい。ブログ発信も一つの手段と考えている。<草の根ネットワーク>形成を夢見ながら……。












ご意見に深く同意いたします。
もはや、我々市民ひとりひとりがメディアを形成する単位にならなければならないでしょう。
どういうものかは、いまのところ具体的にはイメージできませんが、組織ではないつながり、そういうものでしょうか。
マスメディアの頽廃は、ここに極まれりという感があります。
今回の、凄まじい選挙結果は、ある意味では、新しい何かの始まりさえ予感させます。小泉氏やメディアは、単に墓穴を掘っただけかもしれません。
先日、ある音楽フリーペーパー誌上にて、ベンジーこと浅井健一氏が信じがたい発言をしておりました。
話題が選挙の話に及んだ際に『どこにいれる?やっぱ自民党だよね。ほんとは小泉さんより石原(慎太郎)さんがいいんだけど。』と。
最近のベンジーの作品に惹かれなくなった理由がやっとハッキリしました。
ロックの欠片もありゃしません…ショックです。
こちら、携帯からのアクセス故、お見苦しい投稿になってしまうかも知れませんがご容赦下さい。
彼は自分のホームページを立ち上げることで自分自身の声をそのままの形で全世界に発信しています。
大賛成です。
マスメディアを駆逐するまでとは言わなくても、演出の方向性を明らかにするくらいは可能ではないでしょうか。
談志も右翼チックで、自民党から選挙に出た。だからといって、彼の落語の魅力が落ちるわけでもない。ペルーの作家リョサも、ノーベル賞に値する作品を残しているが、反体制から転向して資本家に担がれ、フジモリに敗れた。
弁護するつもりはないが、ベンジーは深く考えているように思えない。感性だけで生きているからこそ、という部分もあるのでは。もちろん、マニックスとか清志郎とか、社会を見据え、高い志を持って活動しているロッカーもいる。彼らには敬意を払うしかない。
今回の選挙結果を投票数の割合で見ると議席数の開きほどの大差ではにようです。せいぜいのところ、実力では53:47程度の開きではないでしょうか。小選挙区制度という欠陥を抱えた選挙システムで異常な開きに拡大されています。
今は国民に対するサブリミナル効果が効いており、かつての弱者バッシング(イラク戦争開戦時)のように社会的な病理現象が発生しているのだと思われます。このため、今は客観的・合理的な説得や啓蒙が逆効果になる雰囲気です。
小泉氏の天才的な戦略が功を奏したように評価する向きが多いようですが、実態はサブリミナル効果を巧みに使った『政治の民営化』だと思います。影で操るのは『広告会社&マスメディア複合体』です。
裏のシナリオが見えただけマシと思い、暫く冷静に観察する時間を置くべきだと思います。
草の根ネットワークを具体的な“手と手の繋がり”にする仕掛けが必要だと思います。
結果だけ見れば小泉劇場の勝利でしたが、その手法はとても危ういものだったと思います。
それに加担したマスメディアも、迷走を始めるかもしれません。
本当の劇薬はこれからなのでしょうが、2/3という結果に、劇場の悪夢から醒めた人たちも多いと思います。
そして、まだ萌芽を感じる程度ですが、ブログという新しいメディアの可能性を感じた選挙でもありました。
おっしゃる通りブログは有力な手段になりうるかもしれませんね。
イラクの人質事件の時に、「自己責任」という2ちゃんねるの論調に政府がのってしまったと評されたことがありました。
しかし為政者はいまだ2ちゃんねる止まり。いわば Blogers\' Network の可能性には気づいてもいないでしょう。
といってもTV・新聞の影響力は強く、それらを排除することなど不可能です。ではなくて、『匿名の2ちゃんねる的論調』ではなく、『顔の見えるブログ的論調』こそを、マスメディアが重視するようになればいいわけです。
4年以内に憲法改正を目論むでしょうから、それまでに、成長させられるか否かにかかってるような気がします。
まあ私は学校を卒業して以来ずっと民放業界で働いてきた人間なので、少々マスコミ寄りかもしれませんが。