酔生夢死浪人日記

 日々、思いついたさまざまなことを気ままに綴っていく

帯広競馬場で還暦を迎えた

2016-10-17 21:10:31 | 独り言
 京都、北海道と東京を離れていたのでアンジェイ・ワイダ監督の死(9日)を知らなかった。享年90歳、巨匠の冥福を心から祈りたい。「灰とダイヤモンド」(1958年)は俺の中でベストワン候補だ。ワイダは作家ジョージ・オーウェルとともに、いち早く共産党の矛盾を突いた。背景は<自由と管理>の対立項だが、本作が永遠に語り継がれるには訳がある。

 たいまつの如く火花を散らし 我が身を焦がす時 自由となれるを汝は知るや 持てるもの全て失われ 残るのは灰と混沌 嵐の如き深淵の底深く 永遠の勝利の暁に 燦然と輝くダイヤモンド……

 クリーシャとともに荒れ果てた教会を訪れたマチェクは、墓碑に刻まれたノルヴィトの詩を読む。「私たちは何」と問うクリーシャに、照れながら「君こそダイヤモンドだ」と答えるのだ。これ以上、ロマンチックなシーンを俺は知らない。至高の恋愛映画といっていい。

 ボブ・ディランのノーベル文学賞が波紋を広げている。文学者と併せ、ダブル受賞という手もあったのではないか。上記のノルヴィトのように言葉と格闘した詩人は世界中にいる。ちなみに、日本も実は詩人の宝庫といっていい。アレン・ギンズバーグやホルヘ・ルイス・ボルヘスはノーベル文学賞と無縁たったが、なぜ、ディラン? 理由を探れば<影響力の大きさ>ではないか。

 ポップミュージックはディラン以降、メッセージを伝えるのが当たり前になった。あれから半世紀、ムードは変わりつつある。日本では政治的主張を表明するアーティストはネットで叩かれる。ディランの受賞をきっかけに、<音楽と政治を結びつけるな。黙って空気を読め>というこの国の空気が変わることを期待している。

 釧路では幣舞橋からの夜景を楽しみ、フィッシャーマンズワーフMOOなど市内を散策した。午後は和商市場で新鮮な魚、夜は釧路ラーメンと食事は定番である。翌日は帯広に向かい、ばんえい競馬を観戦した。場内は想定外にモダンで清潔だったが、楽天がサポートしていることも大きいのだろう。間近にレースを見て迫力に圧倒された。

 1㌧前後の馬が1㌧近い重量を引っ張って障害を2つ越える。1歳馬による模擬レースでは力尽きた馬が厩舎関係者に引かれてゴールし、場内から拍手が湧き起こる。重荷を背負ってフラフラになりながら歯を食い縛って走り抜く馬たちに、人生を重ねる人も多いに相違ない。ばん馬たちはほぼ毎週走っている。同夜(15日)、還暦を迎えた俺は、怠惰で情けない来し方を反省しつつ、残り少ない日々を真面目に生きようと誓った。

 評判の豚丼はホテルの朝食バイキングで済まし、緑豊かな帯広の街を散策する。思いがけず気温が上がり、汗ぐっしょりになった。函館に次ぎ、帯広もお気に入りに加わった。機会があれば当初訪れる予定だった小樽にも足を運びたい。

 帰京したら吉報が待っていた。新潟知事選で共産、自由、社民が推薦した米山隆一氏が当選する。連合は自公が推した森民夫氏に相乗りしたが、民進党の多くの議員は米山氏の応援に回った。今回の結果ではっきりしたのは<脱原発は今もフレッシュ>であること……。希望の光が射してきた。

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