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小惑星の地球衝突

2017-05-16 09:37:10 | 日記

小惑星の地球衝突 対策や課題話し合う国際会議始まる

小惑星などの地球への衝突にどう備えるか、世界各国の宇宙機関や研究者らが集まり、対策や課題を話し合う国際会議が、15日から東京で始まりました。

この国際会議は、東京・江東区の日本科学未来館で15日から5日間の日程で行われ、NASA=アメリカ航空宇宙局をはじめ、世界24の国から宇宙機関の関係者や研究者およそ200人が参加しています。

国際天文学連合のまとめでは、地球に接近するおそれがある小惑星などは、この20年間に相次いで発見されて、ことし2月現在で1万6000個余りに上り、小惑星などの地球への衝突は現実的な脅威として研究者の間で認識が高まりつつあります。

会議では、運営委員長を務めるJAXA=宇宙航空研究開発機構の吉川真准教授が講演し、「現在、アメリカ中心となっている小惑星の監視態勢はまだまだ十分ではなく、現在は空白区となっている日本を含むアジア地域を含めて、監視態勢を強化していく必要性がある」と訴えました。

小惑星の地球への衝突に備える重要性は、1994年に木星で大規模な天体の衝突が発生したことなどを受けて、1990年代後半から国連でも議論されるようになり、4年前の2013年に、ロシアで、直径20メートルほどと見られる小惑星によって住民およそ1500人がけがをする被害が出たことで対策の議論が加速しています。

JAXAの吉川准教授は「小惑星の衝突は、地球規模で求められている防災の課題として各国で認識を高めることが必要だ。監視態勢の強化や、小惑星の軌道を変えるための技術の開発など、各国が協力して対策を進めることが重要だ」と話しています。

4年前のロシア 約1500人けが

世界各国の宇宙機関や研究者が、小惑星などの地球への衝突に備える対策の重要性を痛感したのは4年前です。

2013年2月、ロシア中部のチェリャビンスク州で、小惑星が大気圏に突入して爆発し、その際の衝撃で建物のガラスが割れるなどして、住民およそ1500人がけがをしました。

JAXA=宇宙航空研究開発機構の吉川真准教授は、直後に現地に入り、地上に落下した隕石(いんせき)の破片を回収するなどして調査を行いました。

各国の研究者による調査の結果、小惑星の直径はわずか20メートルほどと見られる一方、地上の被害の範囲は東西100キロ余りにも及んでいることがわかりました。

それまで、地球に衝突して被害を及ぼす小惑星は、直径100メートル以上と考えられてきただけに、その5分の1の大きさで、大規模な影響が出たことに吉川さんは大きな衝撃を受けたといいます。

また、吉川さんは、この小惑星が事前には世界のどの宇宙機関にも観測されず、その存在が把握されていなかったことも重要視しています。

吉川さんは、「日本を含め各国が連携して、地球に接近する小さな天体をできるだけ早く見つけられるようにする精度の高い観測網の構築が重要だ」と話しています。

最近も次々と接近 衝突も

小惑星の情報をまとめている国際天文学連合によりますと、数多くの人工衛星が飛行している地球から4万キロ以内の近さまで接近した小惑星は、2004年以降の13年間だけでも17に上り、このうち2013年のロシアのケースを含め3つは地球に衝突しています。

小惑星の発見数は近年 急激に増加

地球に接近するおそれがある小惑星などの天体は、1990年の時点では、およそ130個しか見つかっていませんでしたが、2000年以降、観測技術の発達で、相次いで大量に見つかるようになり、現在はおよそ1万6000個余りに上っています。

見つかった小惑星の内訳は、大きさが1500メートル以上のものが1000個余り、150メートルから1500メートルまでのものがおよそ7500個などとなっています。

小惑星に詳しいJAXAの吉川真准教授によりますと、現在の観測技術と観測の態勢では、直径100メートル以下の小惑星は見つけることが難しく、その多くがまだ発見されていないと見られるということです。

吉川さんは「実際には地球に接近しているのに、まだまだ見つかっていない小惑星は数多くあると見られる。4年前にロシアに大きな被害をもたらした直径20メートルの小惑星も事前にはその存在が把握されず、観測態勢の強化が重要な課題になっている」と指摘しています。

地球の歴史に残る大規模衝突は

地球の歴史に残る小惑星の衝突としては、およそ6550万年前、現在のメキシコのユカタン半島に直径およそ10キロの小惑星が衝突し、地球の気候が大きく変わったことで、恐竜が絶滅したと考えられています。

JAXAの吉川真准教授は「小惑星が地球に衝突するときのスピードは、秒速20キロと極めて高速で、もし海上に落ちれば大規模な津波をもたらすおそれもある。小惑星の衝突は、地球上で起きえる最大級の災害だと考えたほうがよい」と話しています。

「はやぶさ」で衝突回避の研究も

小惑星の衝突に備えて、早期に発見できる監視態勢と並んで重要なのが、地球に衝突しそうな小惑星が見つかった場合にその軌道を変えるための技術の開発です。

小惑星の地球への衝突を回避する方法として、世界の研究者の間で最も有力だと考えられているのは、小惑星に人工衛星を衝突させてその軌道を変える方法です。

日本では、小惑星探査機「はやぶさ」で、こうした技術を開発するための基礎的なデータを集めています。
「はやぶさ」は、12年前の2005年に小惑星への着地に成功し、その際、小惑星「イトカワ」の詳しい姿を至近距離から調べました。

JAXAの吉川真准教授によりますと、「はやぶさ」による調査の結果、この小惑星は、いくつもの岩石が集まってできていると見られ、人工衛星のぶつけ方によっては、小惑星の軌道が意図しない方向に変わってしまうおそれがあることなどがわかったということです。

JAXAでは現在、別の小惑星に向かっている「はやぶさ2」でも、軌道を変えるための技術開発に必要なデータを集めることにしています。
 
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