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新型感染症

2017-08-14 08:20:00 | 日記

「殺人ダニ」西日本に偏在?韓国の致死率高く 「SFTS」は日中韓で確認の新型感染症

 西日本に在住する50代女性が野良猫にかまれた後に、マダニが媒介するウイルス感染症を発症し死亡したことが波紋を広げている。感染した猫にかまれて死亡したケースは初めてだが、日本では、今回のウイルス感染でマダニにかまれ死亡した人は過去5年間で57人に上る。国立感染症研究所の調べでは、今回のケースも含め、これまでマダニ感染症を発症した患者計266人は全て石川県より西の地方に住み、東日本では発生していない。果たして東日本は“安全地帯”といえるのか。(社会部 天野健作)

 ■“勉強会”で突如発表

 猫にかまれたマダニ感染症の死亡例の発表は、記者を集めた厚生労働省内での感染症の“勉強会”で明らかにされた。

 「猫にかまれた後にSFTSを発症した事例が確認されたので報告します」。勉強会が始まって30分ほど過ぎたころ、国立感染症研究所の西條政幸ウイルス第1部長がこう切り出した。

 SFTSは「重症熱性血小板減少症候群」のことで、主にマダニにかまれてうつる。西條部長によると、昨年夏、女性が弱った野良猫を動物病院に連れて行こうとした際に手をかまれSFTSを発症、約10日後に死亡したという。

 女性がマダニにかまれた痕はなかった。感染研は、最初に猫がマダニにかまれてウイルスに感染し、女性にうつしたとみている。

 今年に入って、ペットの猫や犬の発症も1例ずつ確認されていた。こちらも初めてのケースだ。厚労省の担当者は「新しい『人獣共通感染症』として否定できず、警戒が必要だ」と話す。

 ■日本の致死率21%

 SFTSに感染すると、6日から2週間ほどの潜伏期間を経て、発熱や全身のだるさ、吐き気などの症状が出る。SFTSは2011年に中国の研究者により初めて発表され、その後、日本、韓国で確認。新しい感染症で認知度が低く、世界に広がっている可能性もあるが実態は不明だ。

 日本で初めて感染が判明した平成25年から今年6月末までに、計266人の患者が報告されている。有効な治療薬はなく、計算では、日本の致死率21%の「殺人ダニ」だ。韓国での致死率は46%とさらに高く、中国でも7・3~12・2%との調査結果がある。中韓では血液が原因とみられる人と人の間の感染事例も報告されている。

 感染患者の届け出地域で最も多いのは、宮崎県の43人。次いで、高知県26人、鹿児島県26人、山口県23人、愛媛県23人、広島県21人、徳島県21人の順になっている。石川県から西に集中しており、東日本で報告がない。

 西條部長は「東日本に患者がいないというわけではない。実際には診断に至っていないのかもしれない。東日本での認知度が低く、今後患者が出てくる可能性がある」という。

 確かにタカサゴキララマダニは西日本しか生息していないが、フタトゲチマダニは本州全域に広くいる。マダニは5月から8月にかけて活発に活動する。河川敷や公園の草むらなどの葉、枝、草の先端に潜んでおり、そこを通ってかゆみなどの自覚症状がある場合は、病院で診てもらった方がよいだろう。

 ■「ヒアリよりやばい」

 SFTSウイルスを媒介するのは森林などに生息するマダニで、屋内にいるイエダニなどからは感染しない。

 野良猫にかまれて死亡したニュースが流れると、ネットでは「野良猫こえー(怖い)」「ヒアリよりよっぽどやばい」「猫の屋外飼育は全面禁止」のほか、「餌やるな。糞尿、誰が片付けてると思ってるんだ」などと、野良猫を攻撃する書き込みが相次いだ。

 野良猫への迷惑な餌やりを防止する条例は各地で相次いでいる。

 京都市では27年、勧告や命令を守らずに、野良猫へ餌やりをした場合には、過料5万円以下の罰則付きの条例を制定した。東京都荒川区でも同様の条例がある。

 ただ東京都中野区では22年に餌やり防止条例案を議会に上程したものの、動物愛護団体などから反対意見があり頓挫した経緯がある。今回の死亡例を受けて、再度条例の制定を求める可能性も出てくる。

 しかし、西條部長は「 今回の猫は、非常に(病状が)重い状態になって死んでいる。基本的に、健康な猫から人がSFTSウイルスに感染することはないと考えている。また屋内のみで飼育している猫については、特に心配する必要はない」と話していた。

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