アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

豊穣の秋の韓国映画<その1>『ハッピーログイン』

2016-10-16 | 韓国映画

韓国映画ファンの方はすでにチェック済みだと思いますが、この秋も韓国映画の秀作がいっぱい公開されます。10月29日公開の『戦場のメロディ』や11月12日公開の『弁護人』ものちほどご紹介しますが、まずは昨日、10月15日(土)に公開された『ハッピーログイン』をご紹介しましょう。こう言っては何ですが、これが「思わぬ拾い物」(監督&出演者の皆さん、ゴメンナサイ!)なんですよ~。では、まずは作品データをどうぞ。


『ハッピーログイン』 公式サイト

2016年/韓国/韓国語/原題:좋아해줘

 監督:パク・ヒョンジン
 主演:チェ・ジウ、ユ・アイン、カン・ハヌル、イ・ミヨン、キム・ジュヒョク、イ・ソム 

 配給:CJ Entertainment Japan

10月15日(土)より新宿バルト9、T・ジョイPRINCE品川ほか限定ロードショー

 

(c)2016 CJ Entertainment Japan, All Rights Reserved.

お話は、美人ながら気むずかしいことで知られている売れっ子脚本家チョ・ギョンア(イ・ミニョン)と、兵役を終えて帰ってきたばかりの人気韓流スター、ノ・ジヌ(ユ・アイン)から始まります。チョ先生の新作ドラマのキャスティングがなかなか決まらず、やきもきするテレビ局プロデューサーは、ジヌをイチオシしてみますが、チョ先生もジヌも、どうもいまいち態度がはっきりしません。どうやら二人の間には、ジヌが兵役に行く直前に何かあったらしく、ジヌはチョ先生がシングルマザーになったと聞いて大慌て。真相を知ろうとチョ先生に対してストーカーまがいの行為に及びますが、軽くあしらわれてしまいます。

(c)2016 CJ Entertainment Japan, All Rights Reserved.

プロデューサーのアシスタント、チャン・ナヨン(イ・ソム)は行きつけの家庭的なレストランで、オーナーシェフのチョン・ソンチャン(キム・ジュヒョク)に愚痴を聞いたりしてもらっているうちに、この店の常連であるイケメン男子イ・スホ(カン・ハヌル)と親しくなっていきます。イ・スホは父子家庭の家の2階に住んでいるのですが、別の名前で楽曲を発表する作曲家でした。彼は高校ぐらいの時から耳が聞こえなくなったものの、努力して読唇術ができるようになり、顔を合わせての会話は不自由なくできます。そのため、ナヨンには耳の障害のことを隠していました。SNSでのやり取りにも不自由がないので、ナヨンは電話に出てくれないこと以外は不満もなく、やさしいスホとのデートを楽しんでいました。

(c)2016 CJ Entertainment Japan, All Rights Reserved.

シェフのソンチャンは、結婚を考えている相手がおり、目下部屋探しの真っ最中。ところが、アラフォーの航空会社CAハム・ジュラン(チェ・ジウ)の持つマンションを借りることが決まったとたん、彼女から振られてしまい、賃貸契約を解消することもできず、その広いマンションに入居する羽目に。一方ジュランも、投資詐欺にあって財産を失い、行き場がないという事態になってしまいます。結局ジュランは、ソンチャンのマンションに下宿人として住むことになりました。最初は角突き合わせていた二人でしたが、ソンチャンがジュランの恋人探しを応援し、SNSで恋人獲得作戦を手伝うことになって一時休戦に。そして、ソンチャンの友人である医者がジュランと交際を始め、日本に住む彼の両親にジュランを紹介するというところまで話が進んでいきます...。

(c)2016 CJ Entertainment Japan, All Rights Reserved.

どれも定番コメディーのようなエピソードなのですが、脚本がしっかりしていて、ドタバタにならずにうまくお話をまとめてあります。特に心にしみるのは、聴覚障害を持つスホと、恋愛経験豊富なナヨンとのパート。スホを演じるカン・ハヌルのイノセントなイメージが120%生きている上、聴覚障害者にとっては残酷とも言えるエピソードもしっかりと盛り込んで、甘いだけではない恋物語を成立させています。一瞬、佐村河内某の事件も思い出したりしながら、お話に引き込まれました。

(c)2016 CJ Entertainment Japan, All Rights Reserved.

また、橋田壽賀子ばりの大物脚本家チョ先生とジヌのパートは、テレビドラマ業界の内幕を見せてくれながら、年の差カップルの紆余曲折を辿っていきます。ユ・アインが『ベテラン』の髙ビー御曹司的な一面もあるものの、その実とっても純な心を持つ韓流スターをうまく演じており、意外なイ・ミニョンとの組み合わせも、時間経過と共にしっくりと見る者の気持ちに収まっていきます。チョ先生の自宅前で、バレバレの変装でジヌがウロウロするシーンは、今思い出しても笑いがこみ上げてきますし、最後の決断もさわやかなあと味を残してくれました。

(c)2016 CJ Entertainment Japan, All Rights Reserved.

一番俗物的な恋物語を見せてくれるソンチャンとジュランのパートも、キム・ジュヒョクとチェ・ジウが貫禄で演じていて余裕しゃくしゃく。ラストももちろん想定内で、安心して見ていられます。チェ・ジウのファンにとっては、41歳になっても美しい彼女をつぶさに眺め、やっぱり目元のハリとかが衰えたかしら、と意地悪く批評する楽しみも(笑)。じれたりすねたりする姿に、「冬のソナタ」(2002)のユジンなどを重ねたりして楽しめる作品です。途中目を覆いたくなるようなカラオケ姿も登場しますが、ここまでコメディエンヌに徹する根性はさすがのジウ姫。今後もアラフォーの魅力を発揮する存在として、様々な作品からお呼びがかかることでしょう。

(c)2016 CJ Entertainment Japan, All Rights Reserved.

とまあいろいろに楽しめる『ハッピーログイン』、ぜひ劇場にお運び下さいね。最後に予告編を付けておきます。

映画『ハッピーログイン』予告編



 

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